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センクスみたいになりたくて

ついにセンクスのようになりたいと言う人間が現れてしまったのだ。
おお、なんと言うことだろう。
この世も終わりかもしれない。
それを聞いただけで昇天に値する事件である。

彼はいつも行くスターバックスに最近入った男性である。
男性はもう飽き飽きだと常日毎言っているのに、男性である。
おそらく年代は20代中盤くらいだろう。
髪型はゲスの極み乙女のボーカルの人みたいな髪型だ。
なんと言う名前の髪型かはわからない。
コーヒーを発注する際にカウンター越しで少し会話するくらいで、
まぁあんまり気にしていなかった。

おそらく彼が働き始めて3ヶ月くらい経っただろうか。
これは別のスターバックス仲間から聞いた話である。
彼は突然パーマをかけ、黒縁のメガネをかけて現れた。
それから仲間に一言。
「どうもセンクス(本名)です」と。

What's Going On??

一体どう言うことなのだろうか。
私を知る人はよくお分かりと思うが、
私は天パメガネなのである。

彼は容姿を真似するにとどまらず、
私の名前を悪用する冗談までやって見せたのである。
プライバシーの侵害であり名誉毀損であり、
ミスターセンクスの容姿は芸術的にクリエイティブされたものであるので、
著作権法違反にも抵触する可能性もある。

そんなことは寝耳に水ミミズであったし、
そんなに熱い視線も感じなかったわけで、
相当な昇天を覚えたわけである。

その話を友人から聞いた次の日、
私はセンクス2号と対面した。

知らないふりで、随分イメージが変わりましたねと伝えると。
「はい!センクスさんを意識しました!」と真っ直ぐな目で公言した。
その潔さには感服なのだ。
ゲイでないことを祈ろう。

なんにしても、私のスタイルを参考にしてもらえたりすることは、
とても嬉しいことなのである。
人聞きだったのでその気持ちは倍増だった。

私が彼にできることとしたら、
オリジナリティの大切さを伝えることである。

次回会った時は、メガネを取り上げて踏みつけてぶち割り、
世界一くせ毛が伸びるアイロンをチンチンに熱くして持参するつもりだ。

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