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強面があるなら変面もあるはずだ

今日初めて会った人は絵に描いたような強面の人だった。
坊主頭でがたいが良く、サングラスをして颯爽と打ち合わせに現れたその人は、
それはそれは優しい人だった。

そんな中で思ったことといえば、
「強面」の他に面がつく言葉はないのだろうかということだ。
調べてみると対義語として「弱面」という言葉は存在するらしい。
それなら変にも面がついても良いのではないか。
なぜ強い弱いには面が与えられるのに、変には面が与えられないのか。
全く納得できないことなのである。

強面と書いて「こわもて」と読む。
弱面と書いて「よわもて」と読むらしい。
では、変面と書いたらなんと読もうか。
というところから私の妄想は始まった。

正当に行けば、変面は「へんもて」である。
さすが変面なだけあって、変な読み方なのだ。
しかしなんだかしっくりこないのも事実である。

しかしこの「変」という漢字は読み方のバリエーションに乏しい。
「へん」もしくは「か」である。
この際マンチンと読むことにしてしまいたいくらいつまらん。

「面」はつまり「ツラ」であり、「顔」ということである。
変顔というものは優秀である。
どのように優秀かというと、「い」を付けなくて良いからである。

「強い顔」「弱い顔」「変顔」
これは変の圧倒的勝利と言えるであろう。
ものすごくしっくり来る読み方である。

変面については意味合いが2方向に分かれる。
1つは「面を変える」という意味合いである。
これはつまり「整形する」ということであり、全然面白くない。
もう1つは「変な面」ということである。
ワイが語りたいことはこれである。

「強面」という言葉には、
きつく恐ろしい顔つきという面そのものの意味もあるが、
相手に対して強い態度に出ると言った状態を表す意味もある。

「変面」も同じことが言えるのであり、
「恐ろしく変な顔つき」という面そのものの意味も持ちながら、
「相手に対して変な態度に出る」という状態も表している。

一番難しいと感じているのは、変面の定義である。
強面の定義というものはある程度イメージできるであろう。
カタギではない人々を思い浮かべれば大体正解である。

変面の定義を考えたときに最初に出てきた顔はダリ先生のこの顔である。

つまり何が言いたいかというと、
強面よりも変面の方がどうやら人生は愉快だということと、
この顔が今日は頭から離れないということである。

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