18歳、高校を卒業した私は、事務員になった。

高校を卒業したら働く

私は、商業高校が近くに住んでおり、中学の頃から高校を卒業したら、社会で働くことを決めていた。

それは、実家がそんなに裕福ではなかったこともあるが、お金が好きだったこと、勉強が嫌いだったことが大きな理由だった。

高校からの就職は、時代もあってか、難なく就職できるイメージだ。

場所を選ばなければ、溢れるほどの就職先があるので、選びたい放題なわけだが、感覚的にピーンとくるものがなく、他の生徒が面接の練習をしていたり、実際に受けていたりしているなか、私はこれでもない、あれでもないと悩んでいた。

就職支援の担当の先生が、インターネットの資料を大量に印刷してくれて「もうここから選べ」と言われるまでずっと悩んでいた。

「広告会社に行きたい」

そんな気持ちがずっとあったからである。
何かを作る仕事がしたかったのだ。

でも、商業高校だから美術に特化しているわけでもなく、私自身、絵が描けるなど実績をあらわすものがなかったので、そんな簡単なものじゃないと、広告会社への就職は諦めた。

建築関係の会社の事務員になる

時期外れに学校に届いた応募企業を受けることにした。

父親が建築関係で働いていたこともあり、なんとなくピーンときた。

面接も無事受かり、晴れて社会人1年目を迎えることができた。

大人が怖い

社会人1年目の私は、大人が怖かった。

年の離れた人がたくさんいて、なんかコソコソ言っているような気がした。

しかもお客様も現場の人が多くて、見た目が怖い←
声が小さい方なので、よく聞き返された。
もう怖い無理、遊んでなきゃやってられねえ。
そんな日々が2ヶ月ほど続いた。

肩の力を抜いて大丈夫。

3ヶ月目。ふとしたときだった。
(たぶんそのくらい)

階段を登る時も、壁に寄り添うようにして歩いていたが、フッと肩の力が抜けたのだ。

そうすると、どうだろう。
前まで周りが怖かったのだか、よく見渡してみると、みんな笑顔で話してくれてる。

仕事で困ってたら、商品知識のある営業の方が助けてくれる。

配達の強面お兄ちゃんが、雑談で息抜きしてくれる。

お姉さんの先輩が、愚痴を聞いてくれる。

なんだか窮屈に思っていた世界は、実は意外と優しい世界だった。

現場のお客さまも、優しい人が多くて驚いた。

理不尽なこともあるけれど、やっぱりみんな同じ人間で、悩んだり、笑ったり、怒ったり、頑張ったりしているのだ。

適度な距離はあれど、自分で自分の空間を狭くする必要はなかったのだ。

今でもときどき連絡をとって、ご飯に行ったりする。最近は減ったけど。

何かを作りたくてWebデザイナーになる

それから2年ほど経ち、Webデザイナーという職業があることを知る。

「これしかない」

そう思って、勉強を始めた。
その頃はまだ今みたいに勉強サービスがそんなに多くなく、通信講座で勉強した。

それから、とにかく業界へ潜入せねばと、
求人を募集していない会社でも、こんな人いりませんか?とメールを送りまくって、通信販売の会社へ転職することになる。

(さらに転職を何度も繰り返す。もう同じところに止まれない性格なんだと、自分を受け入れている。今はフリーランスのWebデザイナー。)

意外と社会は優しいぞ。

色々思うことや、経験することはたくさんあるし、我慢しなくちゃいけないことも、もちろんある。

だけど、その空間だけがすべてではない。
異業種からの転職だってもちろんありだ。

何かに悩んだら、肩の力を抜いてみたらいい。

周りの世界が変わったようにみえるよ。

大丈夫、なにも怖くない。
まずは1歩踏み出した自分を誇らしく思おう。

新社会人のみなさま、
新しい環境で何かを始めたみなさま、
新たな挑戦をしているみなさま、
なにかの1年目になったみなさま

おめでとうございます。

みんなでがんばろう~

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