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2021/10/09追記【合格率24%】超難関「SDGs検定」攻略法まとめ

※これから試験を受ける方は、追記も必ずご覧ください!

急速に注目を集め、昨今では聞かない日はないといっても過言ではない「SDGs」。
その検定があることをご存知でしょうか。

その名も「SDGs検定」。2019年にスタートし、1年に1~2度のペースで行われている民間試験です。
この試験勉強が、本当に本当に本当に大変でした。

私が受けたのは2020年11月の第3回。
第2回の合格率が24%だったので全く受かる気がしませんでしたが、一応合格しました。第3回の合格率が43%だったので、比較的易しかったのかもしれません。なお、第4回は試験中に不具合があったようで公表されておらずです。

このnoteでは、第3回「SDGs検定」受験後の後悔を踏まえて、過去の自分にアドバイスしたいことをまとめました。

忙しい方は、最後の「まとめ」をどうぞ。

・なぜ大変だったのか

以下が理由です。

1.試験用のテキストがない
2.出題範囲が広い&ふんわりしている
3.参考文献だけじゃカバーできなそう(実際カバーできなかった)

そう、これを勉強すれば良い、というラインが引かれているようで引かれていないのです。

私は、資格試験や検定をちょいちょい受けています。
知らない分野の基礎を学ぶためには、基礎中の基礎がぎゅっとつまった試験用テキストを読み、試験を受け理解度を図るとともに知識を定着させるのが一番の近道だと思っているからです。

……にも関わらず、「SDGs検定」には試験テキストがなかった。しくじった。
合格率24%の難関。予行練習的な気持ちで受け、次の試験で合格しようくらいの甘い気持ちでいました。
焦ったのは2週間前。先人たちの試験攻略法を検索すると「参考図書だけだと受からない」という意見がちらほらあり、それらを踏まえて試験対策をするとなると、あまりにも出題範囲が広すぎて、今から勉強しても予行練習にすらならない予感がありました。
あわよくば合格したい欲もあったので大後悔です。

もっと早く勉強しておけばよかった。
私が遅読なせいもあり、2週間じゃ足りません。

▼公式サイトより。第2回と第3回の検定レポート

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考えすぎたらキリがない。
この難関試験を乗り越えるために、何から始めればよいのか。以下に記して行きます。

①出題範囲を理解する

公式サイトによると、2021年6月試験の「出題傾向」は以下のとおりです。

SDGsとは / SDGs採択までの歴史や現在の動向 / SDGsの内容(17のゴールや169のターゲットなどに関する事項) /世界の課題を知る / 環境問題のみならず、世界の貧困・飢餓・福祉などの課題をSDGsの17のゴールと関連させて出題 /誰がSDGsに取り組むのか /SDGsのゴールを誰がどのように取り組んでいくのかについて、SDGsの基本的理解をしたうえで、応用力を試す

ざっくりまとめると、

1.SDGsの内容および詳細
2.SDGsの成り立ち、歴史
3.SDGsの現在の動向
4.SDGsに関連する世界中の課題
5.SDGsに取り組むべき人
6.応用力 ←???

こんな感じです。

SDGsは17個覚えればよいわけではありません。17のゴール+169のターゲットで186個あり、それぞれの現状についても把握する必要があります。
成り立ちは、SDGsだけではありません。1972年に採択された「ストックホルム宣言」から理解する必要があります。
はて、応用力とは。これを考えすぎるとドツボにはまるので、気にせずに参考書籍を読み進めましょう。

②過去問に挑む

こちらのページで、第2回で出題された16問が公開されています。まずは適当でも良いので試してみてください。最初はわけがわからないと思いますが、どの程度の粒度の問題が出題されるのか把握した上で、参考図書を読むほうが効率的です。
なお、第3回もほぼ同じ粒度でした。また、この16問はかなり重要ですので、参考図書を読み終わった後に今一度試すことをおすすめします。

③参考図書を確認する

公式サイトによると、2021年6月試験の「参考図書」は以下3冊です。

SDGsビジネス戦略 企業と社会が共発展を遂げるための指南書
SDGs(持続可能な開発目標)
未来を変える目標SDGsアイディアブック

第3回は以下4冊でした。

60分でわかる! SDGs 超入門
SDGsビジネス戦略 企業と社会が共発展を遂げるための指南書
SDGsの基礎 SDGsに取り組む全ての方に向けた必読書
2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望

第4回は以下です。

SDGsビジネス戦略 企業と社会が共発展を遂げるための指南書
2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望
SDGs(持続可能な開発目標)
未来を変える目標SDGsアイディアブック

第3回からこれまで継続しているのはSDGsビジネス戦略1冊のみ。
また、書籍を見比べると「基礎」「未来」「ビジネス展開」の3つを把握せよ、と言う司令が見えてきます。

④参考図書を読み込む

SDGsビジネス戦略』は、SDGs検定が始まって以来ずっと参考図書に残り続けていることからも重要度が推し量れます。
試験を受けるにあたり、先人たちのさまざまな情報を拝見したのですが、『SDGsビジネス戦略』さえ読めば基礎は網羅でき、企業の取り組みや応用もカバーできるという意見が多数。まずはこれを熟読しましょう。

最重要:『SDGsビジネス戦略 企業と社会が共発展を遂げるための指南書

基礎、ビジネス展開、応用が理解できたら、足りないのは「未来」です。なので、次に読むべきはこちら。

重要:『未来を変える目標SDGsアイディアブック

私が受けた第3回の「未来」は、落合陽一さんのベストセラー『2030年の世界地図帳』でした。SDGsにさらに興味を持てる名著だったので『アイディアブック』もポチりました。

SDGsビジネス戦略』と『アイディアブック』はビシネスにも活かせるアイデア満載なので、試験関係なくおすすめです。

余力があれば:『SDGs(持続可能な開発目標)

2冊を経て、もう少し基礎を固めたいと思った方向けかなと思います。

⑤最新事例を追いかける

先人たちの情報に、「最新のニュースを把握せよ」というものがありました。これが「応用力」なのでしょうか。
といっても、幅広い!
広すぎるので、SDGs専門ニュースサイトを検索し、2~3サイトの1年分のログを読めばOK! と自分でルールを決めました
また、Googleアラートで「SDGs」情報を引っ張ってきて、毎日確認していました(情報収集のしかたはこちらの【3】参照)。

私は情報オタクなので好き好んでやっていたのですが、結構な時間と労力がかります。出題数も多くはなく、何が出題されるかわからないので、ここに注力しないほうが良いです。
それよりも、2冊の読み込みに時間をかけるほうが得策です。

⑥公式ソースに目を通す

第1回、第2回には「参考図書」以外にも「参考資料」がありました。先人の情報では、特に「参考資料1」が最重要とされていたので、念のため目を通してから試験に臨みました。

【参考資料1】我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ(仮訳)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000101402.pdf

【参考資料2】17の目標ごとの「事実と数字(Facts and Figures)」
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/31591/

参考資料1」は、SDGsの17のゴールや169のターゲットのソースのようなもので、見ておいて損はありません。後述しますが、第3回の試験ではむしろ暗記するレベルで読み込んでおけばよかった、と思うレベルです。正直、これをじっくり読んだことが合格できた一番の要因だったと思います

参考資料2」については、2018年の情報なので少々古めです。最新の情報を理解する必要があるので、読み込みすぎると、数字の選択問題などで迷いを誘発させかねません。しかし、どんな地域で、どんな傾向にあるのかをざっくり把握する上では有効です。なお、翻訳前のユニセフのサイトではコロナに触れられており、最新情報に更新されているようです。合わせてチェックしておくと良いかもしれません。

(2021/10/29追記)
 本noteを参考にしてくださった方のnoteに、2021年9月5日に開催された試験では最新動向をチェックをしておいてよかった、と書かれていました。今後の試験では必須になっていく予感です。

・試験後にやっておけばよかった、と思ったこと

第3回の試験を経て強く思ったこと。
 SDGsの17のゴールと169のターゲットを暗記し、それぞれの現状を把握する必要があった。エクセル表か何かにまとめて覚えるべきだった……!

参考書籍も変わっているので今回の試験には当てはまらないかもしれませんが、特に「参考資料1」を暗記レベルで理解していないと解答できないことが多々ありました。試験中、参考文献だけじゃ足りないじゃん! 思ったこともしばしば。ただ、考えすぎると受験勉強が終わらないのです。参考文献はとりあえず読む。ダメだったらしゃあない。それくらいの気持ちで良いと思います。

・まとめ

最初に
過去問題をやってみる

最重要
SDGsビジネス戦略 企業と社会が共発展を遂げるための指南書』 を読む

重要
未来を変える目標SDGsアイディアブック』 を読む

やると良い
最新事例に目を通す(ただし範囲が広すぎるので、根を詰めない程度に)
SDGs(持続可能な開発目標)』 を読む(基礎に不安があれば)

余力があれば
★過去の「参考資料1」に目を通す
過去の「参考資料2」に目を通す

以上です。

★の「参考資料1」について。
「最重要」「重要」2冊を読み込んだあとに読んでみてください。
もし「さっぱりわからん!」となったら、基礎を見直す必要があります。「参考資料1」を読み込むもよし、書籍を読み返すもよし。 SDGsの17のゴールと169のターゲットを暗記し、それぞれの現状を把握することは「最重要」です。暗記する勢いで読み込むことをおすすめします。

・終わりに

あくまで、第3回の試験を経ての意見です。参考書籍もがらりと変わっているので、出題傾向も変わるかと思います。参考程度にご覧ください。

SDGs検定はかなり難しい試験です。
応用力ではなく、暗記的な意味合いで。
民間資格なので公式資格としてアピールすることもできませんが、これからのビジネスはもちろん、私たちが生きる上で考えなければならないことを学ぶ上でも、とても意義のある試験だと思っています

ガチガチの攻略法を書いてしまいましたが、第5回はオンライン試験ですし、SDGsを知る入り口として、気軽に受けてみるのも面白いと思います。

新しい知識が得られることを楽しみつつ、気楽に気長に取り組みましょう!

2021年9月13日追記/10月19日追記変更

2021年9月5月に実施された第6回試験を受けた知人より、過去を問や立て付けを問う問題よりは、最新の事例を問う問題が多かった、との情報を得ました。試験がオンライン化し検索する人も多いだろうから、検索できたとしても、本人の理解力や読解力が問われる問題に変えたのではないか、とのことでした。今後試験を受けられる方は、こちらのnoteの合わせてご確認いただくことをおすすめします!