私が乳がんになるまで(その5)

いよいよ初めてのMRIの日。

MRIを撮ること自体には全然不安は
ありませんでした。

ただ、2日前は採血の後、胸の骨を触って
少し痛みを感じた程度だったのが、

前日の夕方から、しこり自体が痛み出しました。
それも今まで感じたことのない、脈打つような
ズキンズキンとする痛み。

採血しかしてないのに、何でだろう……と
一気に不安に。


不安はあったけど、とりあえずMRIセンターへ。

問診の後、事前に注意事項など
簡単に説明を受けました。

「大きい音がしたり、
撮る前にカウントしたりするけど、
とにかく動かないで」

と繰り返して言われました。
MRIは動くの厳禁みたいです。


更衣室で、ガウンに着替えます。

金属製のものは全部外して、上半身は裸、
ショーツの上に紙でできた
ショートパンツを履き、
その上からガウンを着ます。

靴下は履いても大丈夫でした。


造影剤の点滴をしてから
撮影の予定だったのですが、
私はアトピーで
皮膚が固くなっている&血管が全く見えないので
看護師さんが、かなり苦戦。

私がMRIを受けに行ったところが、
病院ではなく、
MRIを撮るだけの施設だったので、
注射慣れしていなかったのか、終始不安そう。

「どうしよう」を連発しながら自信がなさそうに
針を刺されるので、
こちらも、どんどん不安に……。

そして、2回失敗したところで、
看護師さんの心が折れたようで、

先に中に入って撮影の直前に
造影剤を打つことになりました。

極力動かない方がいいため、通常は先に
生理食塩水を点滴して、撮影の直前に
点滴のチューブに注射器で
造影剤を入れるようです。



MRI室に入ると、ベッドに
クッションと胸を入れるための
カップみたいな容器が置いてありました。

そこに、うつ伏せになり、容器に胸を入れて、
胸が潰れないように、
動かないようにして撮りました。


仰向けだと呼吸により、
胸が動いてしまうんだそうです。

ベッドは整骨院などで
マッサージしてもらう時のもののように
顔の部分も空いていたので、
苦しくはありませんでした。

ただ、その体勢になると、2日前から出てた
しこりの痛みが増して、それが辛かったです。

体勢が整うと、ヘッドホンをされます。
ヘッドホンからは
J-POPのオルゴールが流れていました。


しばらくするとベッドが前後にゆっくり動いて、
その後停止。

そこからは、もう動いてはいけません。

それから、ガンガンゴンゴン、
道路工事のような音と警告音のような機械音が、
かなりの大音量で鳴り出します。

もうそうなると、
ヘッドホンのJ-POPは全く聞こえません。

私は平気だったけど、
大きい音が苦手な人には辛いかも……
体に振動を感じるくらいの音量で、
かなり長い時間音がしていました。


私はまだ造影剤を打っていなかったので、
ここで看護師さんが
点滴を打ちにやってきましたが……

11月も半ばを過ぎて、気温は下がっているけど、
MRI室は暖房がつけられないんですよね。
機械の熱を逃さないといけないので。

かなり寒い上、ガウン一枚なので
体がすっかり冷えて、もともと出にくい
血管が更に見えなくなってしまいました……。


看護師さんは先ほどよりもテンパって、
「最悪、造影剤なしでいきます」
とまで言われましたが、
何とか2回で成功させてくれました。

点滴をする間は音が止んでいましたが、
点滴が終わると、
また音が始まり、撮影。


とりあえず、うつ伏せになってからは、
なすがままで、何もすることがないので、

寒さとしこりの痛みがなければ
寝てたかもしれませんが、
狭いところや、大きい音が苦手な人は
ちょっと辛いかもしれません。

撮影にかかる時間は1時間くらいかな?
でもなんだかんだで、トータルでは
2時間くらいかかりました。
料金は保険適用で、1万円ちょいでした。



しこりの痛みは、MRIが終わって帰るうちに
少しずつ良くなっていきました。

ガウンに着替える時に、しこりを見てみたら、
血豆みたいなものができていて
鬱血して痛みが出ているような
感じを受けました。

だから、うつ伏せに寝た時に、
更に鬱血して痛みが増したんだと思います。

血豆ができるということは、
原因は細胞診のための針生検なのかなーと
思いましたが幸い痛みは引いてきていたし、

次に病院に行く時まで、
そのまま様子を見ることにしました。




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