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こんな自分なら大丈夫。コーピングレパートリー、書き出しのススメ

今月のgate,by sentence、テーマは#みんなのコーピング。コーピングとは、簡単に言うと「ストレス対処法」のこと。Twitterで、ストレス対処法をリスト化する「コーピングレパートリー」の書き出しが流行っているらしいのです。

「自分はどんなコーピングを行なっているだろうか?そんな言うほどのことって、無くない?どうしよう〜何書こう〜」
と、ちょっと悩みながら、私は職場のトイレで、手を洗っていました。

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ある時期から、トイレの手洗い場でお湯が出るようになりました。これは私にとって、けっこうな大事件です。

忙しいときにお湯で手を洗うと、なんとも言えぬホッコリ感に包まれます。あったかい湯船に浸かる、あの、心ほぐれる感じ。あれを擬似的に味わえる数秒間。それに気づいてからというもの、職場ではいつもお湯で手を洗うことにしているのです。

「……いや、これや!これ、コーピングや!」

今、自分が触っている、あったか〜いお湯。なんだか難しそうな「コーピング」は、意外と身近に、そのときも手元にあったのでした。

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「そうか、私にとってはあんな小さなことでいいのか。なんと私は簡単な奴だな」と笑ってしまいます。でもそれと同時に、あのお湯の幸せを知っている自分は「ちょっとツウやな!」と嬉しくなったのでした。

そしてあのお湯と同じくらい「ホッとすること・スッとすること」で連想してみると、いくつか書き出すことができました。
こちらが、私のコーピングレパートリーです。

- お湯で手を洗う
- 湯船に浸かる
- 食堂で白米を食べる
- 朝イチの体操でデカイ声を出す
- やることリストを消化する
- 「いだてん」を見る
(特にオープニングは、音楽も映像も好きで、何回見ても感動する)
- 本屋に行って、いろんな本棚を見る
- たくさん寝る
- 田んぼ道を散歩する
- 友達とボードゲームする

8割方おじいさんのようですが、違います。今も、書きながら「そのときの気持ち」を追体験して、ちょっとホッコリしてしまいました。

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コーピングレパートリーをたくさん書いてみると、「頻繁にはできないこと」や「気力がないとできないこと」などハードルが高い方法に偏らず、「一人で気軽にできて、生活に組み込めること」が見つかるように思います。

私にとって「お湯で手を洗う」というのはまさにそれ。これまで意識していませんでしたが、ストレスを感じたときにはすぐにできそうです。また、一つの方法だけにこだわらず「手を温める方法なのだ」と考えをスライドさせれば、コンビニであったかいお茶のペットボトルを買うなど、代替手段も見つかります。そもそも「湯船に浸かる」の代替手段だったわけですしね。

でもやっぱり、書き出してみて良かったのは、「毎日忙しさにイライラばかりしているような自分も、小さな幸せをちゃんと知っているのだ」と、見直せたこと。連休のあとの出勤も、こんな自分なら大丈夫そう。このレパートリーを使ってご機嫌よく保ってやれば、幸先よいスタートが切れそうだなと思ったのです。

たぶん、みんなそれぞれに「ツウ」な方法を持っているはず。コーピングレパートリーの書き出し、おすすめです。

※Twitterの #みんなのコーピング を覗いてみるのも、とても楽しいですよ!

ライティングを学び合う会員コミュニティ「sentence」のメンバーが、月ごとのテーマに沿ってマガジン「gate, by sentence」を更新していきます。
4月のテーマは『みんなのコーピング』です。


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