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【日記】2023.09.29 行ってよかった、ナガノ展

 ナガノ展に行ってきた。以下、ネタバレがあります。

 撮影可のエリアがあると聞いていたのでうきうきでデジカメを持って行ったら、スマホのみ撮影可でデジカメは禁止だった。どうしてなんだろう。いそいそとカメラをバッグにしまい撮影はスマホで行った。一部の動画展示を除いてほぼ撮影OKだったのでめちゃくちゃ寛大な展だった。

会場

 Twitter投稿漫画のアナログ原稿が中心に展示されており、お気に入りの回をまじまじと見つめるというとても良い時間を過ごした。

「あの回」だッ!

 漫画の制作過程はアナログで線画作成→スキャンしてデジタルで線画修正→着色という流れだそうで、アナログ原稿には修正前の描き込み跡があちこちに見られてよかった。キャラクターたちの線のゆれ、セリフのゆらぎ、紙とペンの手描きの質感、どれも味がある。漫画の展覧会に行ったのは初めてだったけれど、生原稿っていいな。

 しかしアナログ原稿、線がきれいすぎる。基本的に下書きなし直接ペン入れらしく、こんなことってあるんだ……と思いながら大量の原稿を見つめた。もちろんデジタルで修正を見越した二重線や書き文字、キャラクターはあるのだけれど、線自体に迷いがない。修正の対象は台詞の言い回しや表情、構図や立ち位置がほとんどで、線のバランスは初めから仕上がっている。絵をたくさん描く人ってみんなこうなんですか?すごい……。

 原稿を間近で見ていると、圧のある怖めの台詞は太いペン文字のふちに細い線が足されていることに気付き、これいいなーと思った。

こわいはつくれる
吹き出しのパターンもある


 最後に、来場のノベルティとして鎧さんから「報酬カード」をもらった。ここは報酬コーナーとして立体のブースが設置されていて、鎧さんからカードを手渡しでもらう仕組み。

報酬コーナー

 鎧さんの手はハリボテだが、その下に隠れるようにスタッフの手が重ねられており、実際に報酬カードを差し出しているのは「ブースの向こうに常に待機しているであろう生身の人」である。報酬を手に取ると「他人が一定の力をこめてカードを保持している」感触がする。トランプで相手の手札を取るときのような感覚で引き抜くと、手はすっ……と裏に引っ込み、また新たな報酬がすっ……と差し出された。次の来場者が報酬を取るまで手はじっと動かない。この一連の仕組みと場の空気にとてつもない迫力があり、ナガノワールドだ……と思わずにはいられなかった。

凄み

 数多くの原稿やフォトスポットがあったけれど、ここがいちばんナガノ作品の空気だった。この企画を提案した人にどこまで狙っていたのか詳しく聞いてみたい。文字に書き起こすと他愛もないことのように感じるけれど、自分にとっては重めのインパクトのある体験だったので、機会があればぜひ現地に行くことをお勧めします。


 そこまで期待せずにまあせっかくだから……と行ってみた結果すごく満足度が高かったので、ありがとうと思いながらグッズをたくさん買った(予想の2〜3倍の金額になった)。ニセツチノコがいちばんのお気に入り。顔がいいし自立するよいぬいぐるみ。

1億



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