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人生で1番鮮明な瞬間

私の人生の中には…
「生きていてこんな経験をする事自体が、有り難く稀なことではないだろうか?」
と思える瞬間があります。

そして、その瞬間は人生に落ち込み、部屋から出られず大学にも行けなかった日の1つの行動によって得られた経験です。

今回は、そんな日の出来事をそのまま書いていきたいと思います。


私のやりたい音楽

小学校の頃、音楽大学の存在を知り音楽大学へ行きたいと思い。

中学校でサクソフォンと出会い、サクソフォン奏者になりたいと思い、サクソフォンで音楽大学に入る事を目指し始めました。

北海道から念願の音楽大学への進学のために神奈川県に引っ越し、大学で出会った親友のお陰でライブに足を運ぶようになり、その中で生命を感じるような演奏にも出会いました。

そんな命を燃やすような演奏を感じる中で、
「私のやりたい音楽ってなんだろう。」
と考えるようになり、入学して早々、全ての音楽を愛しているけど、「やりたい音楽」は、今やっている音楽とは違うかもしれないという疑問を抱くようになりました。
(その当時は、なんとなく違うことに気付いていたのに、気付かないようにしていたところもあると思います。)

そして、もう1つ大学に入って感じたこと。
「大好きな音楽を続けていても、心が汚い人ばかりならもう良い。」
これは、入学してからの色んな事が積み重なり大学3年目の夏頃に抱いた感情です。

大学3年目は、特に気分が落ち込み学校に行く事が嫌で、ベッドから抜け出せずに1日を過ごしてしまう日もたくさんありました。

そんなある日、このまま落ち込んで誰とも会わなければ、この状況も変わっていかないと思い、電車に乗りました。
(この時は、バイトでお世話になった方にお店に会いに行くだけでも違うかな?と思い、電車に乗りました。)

落ち込んだ中で出会った音楽

電車に乗る時には音楽を聴いており、その日は友達に勧めてもらったSKY-HIさんの曲をSpotifyで聴くことにしました。

その時の勝手なSKY-HIさんのイメージは、顔が整っており、何でも卒なくこなしてしまいそうで、どん底にいる自分とは真逆のように感じていました。
(勝手なイメージ、失礼いたしました。)

曲も、そのご自身の強さや自信が感じられる曲が多いなと思いつつプレイリストを聴いていると、1曲だけ違う雰囲気に感じる曲がありました。

それは「Marble」という曲でした。

私はとてもその曲が気になってしまい、どんな想いで作られた曲なのだろうと調べる事にしました。

調べていくとSKY-HIさんのブログにたどり着き、タイトルには『大切な曲が出来ました。』と書いてありました。

ブログにはCDの内容、近況、曲について。
嫌な事をされ続けた音楽人生についてが記されていました。

そのブログを読んでいて、そんな経験をされていただなんて…
そんな事を言う人がいるなんて…
と愕然したというのか、驚いたというのか、とにかく衝撃を受けました。

ブログの後半には、嫌な体験からSKY-HIさんが学ばれた事、「Marble」がどんな気持ちから生まれたのかが、とても愛のある文章で記されておりました。 
(本当に素敵なブログですので、お時間のある方はぜひ読んでみてください。)

ブログを読む前の私は、
「音楽をやっていたって…。誰かの心を大切に頑張ったって、その気持ちは認めてもらえない。」
と思っていたので、こんなに売れていて、有名な方の中にも、人の心を大切にして音楽をしている方がいらっしゃるのだと、嬉しくて感動し、文章を読みながらSKY-HIさんの温かく心のある言葉と音楽に電車の中で1人、ハンカチで涙を拭った事を覚えています。

そして、その瞬間。
「私のやりたい音楽は。自分自身の経験から、自分の言葉とメロディーで音楽を作り、自分の声で歌う事だ!!」
と気付きました。

その瞬間の感覚は、とても言葉で表現し難いのですが…
「どーーーーん!!!!」と、「歌!」という気付きが勢いよく私1点を目掛けて空から落ちてきて「はっ!!!!」「これだ!!」と目醒めるような感覚でした。


本当に説明できる感覚ではないのですが、人生で「やりたい音楽」に気付いたあの感覚と出会う事自体、貴重で本当に有り難い事なのだと思います。


人生で1番大切なあの日


あのどん底にいた日、あのまま部屋のベッドの中から抜け出さなければ、私の人生にとって1番大切なあの日は、ただただ落ち込んでいたあの日になってしまっていたと思います。

実は、大学卒業後に病気治療をしていた事もあり、あの瞬間から約6年が経とうとしている今、やっと元気な方と同じように働けるようになったり、ライブができるようになってきたところです。

ですが、その6年間。
私の中であの瞬間と、あの想いが薄くなる事は1秒たりともありませんでした。

「誰かに会いに行こうと外に出た。」
という1つの選択が、私の人生を素晴らしい瞬間へと導いてくれました。
そして、そのようにどん底の中でも会いたいと思える人がいたのは幸せ者ですね。

長い文章になってしまいましたが、私の赤裸々なお話を読んでくださり、本当にありがとうございます。
読んでくださった方、あなたの周りにいる方と、少しでも明るくなるような気持ちを共有できていれば幸いです。

これからも、人生の全ての出会いや出来事に感謝をして、自分の大切にしたい事を大切にしながら進んでいきたいと思います。

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