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佐藤文香『そんなことよりキスだった』(左右社)のためのプレイリスト28*荒井由実「きっと言える」 /かえる目「街の名は渋谷」 #そんキス

『そんなことよりキスだった』、28話目は「鈴鹿さんと結婚すれば」。ここで! 関連イベントの告知をば。(ここで告知をするということは、ことは! ですよ。笑 詳しくは #そんキス をご覧ください)

1/26(土)15:00~ @下北沢B&B
佐藤文香×細馬宏通「「そんキス」と音楽☆細馬さんへのラブレター☆」
『そんなことよりキスだった』(左右社)刊行記念

大好きな細馬さんとのトークなのでぜひ来てほしい! まずは細馬さんがボーカルをつとめるかえる目「街の名は渋谷」をお聴きください。

細馬さんの研究や執筆は多岐に渡るのですが、イベントでは音楽の話もしたいと考えているので、著書のなかではこちらをおすすめいたします。

たとえば、二階堂和美「いのちの記憶」で、「深く深く」ということばが「ふかあく、ふかあくー」と浮力を帯びるように歌われること。荒井由実「やさしさに包まれたなら」であれば、「ちー、いっさーい」の「い」のすぐあとに忍び込む「S」音が「かみさま」「ふしぎに」と何かを予感するように繰り返され、最後に「やーさーしーさにー」と、確かなできごととして到来すること。さまざまな名曲が「うた」となって表れる瞬間を、コミュニケーション分析の専門家で歌い手でもある著者が、繊細な耳で聞き取り、語り尽くします。同じ曲を幾度も聴き、真似をして歌いながら書かれたこの一冊は、著者・細馬宏通によるカバーアルバムであるといえましょう。また、細馬さんによる外国の歌の訳詞は、日本語の歌詞として素晴らしい。大好きな曲も知らない曲も、読んだらすぐに聴きたくなります。
「ダ・ヴィンチ」2015年6月  7人のブックウォッチャー『うたのしくみ』紹介文「こう歌われ、こう受け取られる、この「うた」」佐藤文香


細馬さんとの思い出としては、一緒にバー猫目に行ったらほかのお客さんがみんな寝ていたので(笑)、ユーミンのレコードをかけまくってもらい、ひたすら細馬さんにユーミンを歌ってもらったことでしょうか。


風がささやく小麦畑で
道をたずねて
雲の下まで肩を並べて
歩いていくの
             ー荒井由実「きっと言える」
              歌詞は→こちら

この部分、全部7音。

イベントでは、前半 #そんキス の話、後半音楽の話をする予定です。去年私が書いた歌詞(CRCK/LCKS『Double Rift』のなかの「たとえ・ばさ」「 O.K.」)の話も少しできたらと思っています。このインタビューに顛末がでてきます↓


恋愛好きの方、音楽好きの方、言葉好きの方、ぜひ、イベントでお会いしましょう。

次回は、ASKA「はじまりはいつも雨」 /GRAPEVINE「片側一車線の夢」です。



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