義母、所望する
義母がぬいぐるみが欲しいと言い出した。
なんだか寂しいのだ。と言う。
後期高齢者になり赤ちゃん返りの君。
どんまいどんまい。
僕は好きだよ。(かずまるくん)
ということで、先日、夫と義母とトイザらスに行った。
もんのすごい久しぶりすぎて、私もテンションが上がった。
いろんなぬいぐるみと言っても、種類は犬、うさぎ、カエル、くま、謎、の数種類で、あとは
ミニ、小、中、大、特大、の中からの選択となる。
義母はぬいぐるみの選択において、肌触りと質感、抱き心地、顔を重視していた。
同じぬいぐるみでも、顔が少しずつ違って見える。
大量生産で、クオリティーの意味からも差異などないのだろうが、しかし違うのだ。
義母とキャッキャいいながら、この子はどうだ、この子もいいですよ。と、私はさながら斡旋マイスターのように、たった今出会ったぬいぐるみを手にとっては、良いところをプレゼンした。
自分の勧めたものが、採用されると嬉しい。
自分でも、どんな感情なんだ!?と思いながら、ぬいぐるみを見つめた。
何も喋らない。
動きもしない。
体温もない。
それでもぬいぐるみには、不思議な力がある。
抱きしめたり撫でたりすると、心が柔らかくなり癒される。
義母は、種類の違うぬいぐるみを2つ選んでレジに向かった。
レジの人に、
お孫さんがみなさん手を離れたんですね。と言われたらしい。
孫にプレゼントだとは思われなかったらしい。
義母のようなお客さんは珍しくはないらしい。
いいではないか。
いいことだ。
自分で自分を慰めたり、安心させたいって思う君。
どんまい、どんまい、おだんごはすきだよ。
だって自分を大切にするってことだよね。
お気持ちありがたく頂戴するタイプです。簡単に嬉しくなって調子に乗って頑張るタイプです。お金は大切にするタイプです。