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◆主人の設計事務所にてインテリアデザイナーしてます ◆建築オタク15年 ◆家のことのinstagram→ @ayy.abs

マガジン

  • お母さんのエッセイ

    お母さんは、苦しい されど 楽しい。

  • 建築の外側から愛を込めて

    建築を間近にみてきた素人が、勝手気ままに 建築について考えたこと。 外側からだから見える事、見えない事。

  • 子どもがふれる世界

    子育てで大切にしているのは、子どもが育つ環境づくりと見守り。 環境さえ作ってあげたら、あとはたっぷりの愛情でそっと見守っていたい。

最近の記事

結婚、出産、失ったもの。 小説「1982年生まれ、キム・ジヨン」

私は、フェミニズムアレルギーだ。 フェミニズムを意識させるだけの強い実体験がなく、恵まれた環境で育った鈍感さ故だったのだろう。 とにかく、声高に女性のありとあらゆる権利を女性の総意かのような主張には、凄く抵抗があった。 だからと言って、男性に幸せにしてもらいたいとか保守的な頭もない。 男女の違いを受け入れさえすれば、なにもしんどい事はない。 わざわざ主張しなくても、自分の受け入れ方次第で、人生は薔薇色にも灰色にもなると本気で思っていた。 ***** ところが、結婚

    • 正しい道なんてないのに

      人生を生きる上で、正しい道なんてない。間違った道もない。正解なんて何処にもない。 その平凡にみえる道を、あるいは険しくみえる道を、自分で正解にしていくだけ。 *** 失敗に見える出来事があったって、長い暗いトンネルに迷い込んだって、その時はもがき苦しむかも知れないけれど、そこから素晴らしい教訓を得て、新たに動き出すことが出来れば、その道は、正解になる。 人生が終わらない限り、失敗なんてないと思って生きてきた。 それでも。 自分の子どもには、失敗しないように、 最善

      • 非常事態だからこそ、子どもが倍速で成長した話

        ひょっとしたら、この未曾有の世界危機から目を背けず、最もたくさんのことを学んでいるのは、子ども達かもしれない。 ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎ この長い自粛生活で、幼い子がいる都心の共働き家庭が瀕死状態だ、と言う記事を読んだ。思わず大きく頷いてしまった。 もちろん自粛生活の辛さは、十人十色できっと正解なんてないと思う。 ただ、タスクや制限が多ければ多いほど状況は辛くなる気がする。 我が家の場合はこうだ。 うちには、まだ聞き分けない5歳児と自由奔放な9歳児がいる。

        • 今こそ、幸せな孤独を

          2ヵ月続く休校措置。 いつ解除されるか分からない緊急事態宣言。 経済も暮らしも見通しが立たない。 そんな中、在宅で賑やかすぎる幼い子ども達と同じ空間で、夫婦揃って在宅勤務を続けていたら、私の方が自律神経を消耗しきってしまったようです。 慣れない生活に疲れてるのもあるけれど、 世の中の状況が怖くて不安で、普段はテレビも見ないし、ツイッターも殆ど見ないのに、最近はコロナのニュースや有益かもわからない情報を読み漁るようになりました。 結果、必要以上に恐怖心を煽られ、誰かへ

        結婚、出産、失ったもの。 小説「1982年生まれ、キム・ジヨン」

        マガジン

        • お母さんのエッセイ
          6本
        • 建築の外側から愛を込めて
          2本
        • 子どもがふれる世界
          1本

        記事

          情報過多な世の中で、繊細な子を育てる

          我が家には、小学生と幼稚園児がいて、テレビやYouTubeなど刺激の強いメディアを遠ざけて生活している。 テレビには、扉をつけてあり、普段は収納されている。 その代わりにリビングに大きな本棚を作って、たくさんの絵本や児童書、図鑑、紙と鉛筆、工作材料などといつでも目が合うようにしてある。 なにも子どものためだけではなく。 私自身も刺激の強いメディアが苦手で情報過多な世の中を家の中では謝絶して、マイペースに暮らして心の平穏を確保するようにしている。SNSも最小限に。 ❇︎❇

          情報過多な世の中で、繊細な子を育てる

          『正しい』は、正義なの? 祝婚歌から学ぶ正しい取り扱い方

          自分にとっては、疑いようもない『正しい』ことを言うことで、知らないうちに子どもを傷つけているかもしれない。 *** 吉野弘さんの『祝婚歌』と言う詩にこんな一節がある。 正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい 正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気づいているほうがいい  祝婚歌/吉野弘 より 夫婦のあるべき姿として有名なこの詩は、2015年にNHKのクローズアップ現代「“いまを生きる”言葉 詩人・吉野弘の世界」で取り上げられたことで再び多

          『正しい』は、正義なの? 祝婚歌から学ぶ正しい取り扱い方

          星野富弘の詩に想う、クリエイターの哀しみ

          **二番目に言いたいことしか 人には言えない 一番言いたいことが 言えないもどかしさに耐えられないから 絵を描くのかも知れない うたをうたうのかも知れない それが言えるような気がして 人が恋しいのかも知れない ** **  むらさきつゆくさ /星野富弘 ** この詩は、多くのクリエイターの心を代弁していると思っている。 デザイナーも小説家も建築家も、多くのクリエイターは皆、作品が『自分が一番言いたいこと』を語ることができる唯一の手段であるよ

          星野富弘の詩に想う、クリエイターの哀しみ

          絵本の余韻

          息子の小学校で、読み聞かせボランティアをしている。 授業前の朝読書の時間に、選んできたおすすめの本を読むのだけれど、子ども達のためと言うより自分のためにしている事。 *** 絵本を読んでる時の子供達の表情が、凄く愛おしい。 真剣な眼差しで食い入るように聞く子、入り込みすぎて口をポカンとあけてる子、物語が展開するごとに「わぁ!」とか「うそ!」とか心の声がでちゃう子、ちょっと怖い場面で、ついお友達に抱きついちゃう子。 とにかくみんな、真剣に聞いてくれる。その反応が見たくて

          絵本の余韻

          息子が運動会で教えてくれたこと

          忘れられない運動会がある。 いくつ歳を取っても、毎年この季節になったら思い出すのだと思う。 ✴︎✴︎✴︎ 去年、当時6歳だった長男にとっての幼稚園最後の運動会だ。 長男は、鈍臭いところがあり運動は苦手、人見知りで、休み時間の定位置は砂場。慎重で、少し自信なさげな子だった。 彼にとって運動会は、憂うつな行事であり、親の私にとっては、応援しつつも些細な成長を微笑ましく見守る行事だった。 でも去年は、いつもとは違う事情があった。 ✴︎✴︎✴︎ 私の持病

          息子が運動会で教えてくれたこと

          日本の美の正体とは? 建築の日本展で感じた事

          ミニマル、シンプル、機能美、侘び寂び... そんなキーワードで語られる日本の建築。 それらの言葉は、日本の美 の重要な要素として世界中で語られたりするけど、日本の建築の美しさとは、それらのキーワードではまだ語り尽くせないものがある気がしていた。 会期終了間近の建築の日本展は、平日と言う事もあり半数は外国人観光客。 少し誇らしい気持ちで展示を見ていると、伊勢神宮の模型に目が止まった。 はあ、美しいな。 展示解説を読んでみる。 日本において「美しい」

          日本の美の正体とは? 建築の日本展で感じた事

          「モノづくり」の手垢に対価を払う

          それでも紙は、無くならない。 ウェブが現れて雑誌が売れなくなってきて、ずっと言われてきたことだけど、最近は伝説の休刊誌が復活したり、紙がウェブを追い越したという指標もでたり。 みんなやっぱりね、と思ってる。 その理由も活発に語られてきたことだけど、 結局のところ 、人は感動や心の琴線に触れる体験を期待する時、それなりの手垢のついた「モノづくり」されたものを選ぶのだと思う。 時代の流れが、再び 人の手垢を欲してる。 感動を煽る 手垢紙メディアが手元に届くまで

          「モノづくり」の手垢に対価を払う

          モダニズム建築に“日本”を見つける

          法隆寺宝物館を初めて訪れたのは、大学生の時。 非常にモダンな現代建築にも関わらず、並々ならぬ日本らしさを感じました。 その正体が何なのか知りたくて、建築をスキになっていきました。 #建築をスキになった話 私の場合【目次】 ・幼少期と思春期に重ねた原体験 ・京都での寺社巡りに夢中になる ・法隆寺宝物館で感じた不思議な空間体験 ・日本人としてのアイデンティティ ________________________ 幼少期と思春期に重ねた原体験 幼少期はイギリス、思春期に

          モダニズム建築に“日本”を見つける