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気づいてなかった #ミミウチ2022

夕ご飯前のひと時、娘の葵さんと寒くなってきたね、毛布出さなきゃ、など話していた。

頭の中で、冬が来たら春が来て、夏が来て…と季節のめぐりに思いをはせたとき、
葵さんと一緒に過ごせる季節は、あと2回ずつなんだと気がついてしまった。
彼女は今、高校一年生。大学はきっと遠い街に行ってしまうから。

単純な事実が突然飲み込めた。不意打ちのショックで、涙が出てきてしまった。
お別れが絶対にくるんだ。身体のどこかが、ちぎれてしまうように痛い。
泣いているのを、葵さんの前では隠そうとしたのだけど、悲しさはどんどん込み上げて全然間に合わない。
葵さんは「まだいっぱい、時間あるよお」と落ち着いた笑顔でなぐさめてくれる。

彼女が生まれてからこの年までバウムクーヘンみたいに少しずつ積み重なった年月。
春、近所の公園にお花見に行ったり、夏、一緒にアイスを食べたり、秋、栗ごはんを作ったり、そんな日常は、永遠には続かない。

今から泣いていてどうする、と思うのだけど、記事を書きながらまた涙ぐんでいる。


冬の薔薇。はるかさんに。


読んでくださって本当にありがとうございます☆