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木のあれこれ。no.7 楽器の木 part-9.クラリネット

楽器には昔から古今東西、様々な木材が用いられてきた。
各木材にはそれぞれ特徴があり、奏でる音も異なる。
ここではどの楽器にどんな木材が使われているのか、なぜその木材が使われるようになったのか、そしてその木材の特徴をまとめる。

これまでpart-1から4までは打楽器、5から8までは弦楽器を扱ってきた。
part-9からは木管楽器をまとめていく、木管楽器の初手はクラリネットだ。

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クラリネットとは

木管楽器の一。1枚のリードをもつ縦笛型の楽器で、豊かな音色、広い音域をもつ。音域の違いにより種類が分かれる。クラリオネット。(goo辞書

クラリネットの歴史

18世紀生まれのニューフェイス
クラリネットは木管楽器の中でも比較的新しい楽器である。定説ではニュルンベルクの楽器製作者ヨハン・クリストフ・デンナーによって、18世紀初頭に発明されたと言われている。

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それまでにもシャリュモーという類似の楽器がありました。

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しかしシャリュモーは低い音域を得意としたが、クラリネットは高音域にも豊かな響きを持つという特性があった。クラリネットという名称が、もともと小型のトランペット(クラリーノ)という意味をもつことは、このクラリネットの特性とも関連しているのではないだろうか。

亜種の多いクラリネット

クラリネットには多くの家族(同属楽器)が存在する。

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ピッコロクラリネット(エスクラ)、アルトクラリネット、バスクラリネット、コントラバスクラリネットなど様々なサイズによる楽器があり、少々構造が異なるがバセットホルンなどもクラリネットのファミリーである。

現在は,フランス式とドイツ式の2つのシステムがあるが,日本ではほとんどの人がフランス式のクラリネットを使っている。

1840年頃世にでたこのフランス式のクラリネットは,音域とキーにより11種類もある。クラリネットに限らずどの楽器にもあてはまることであるが,大きな楽器ほど音域が低くなっていく。

クラリネットの木材

ツゲ(バイオリンの記事に飛びます)

昔はよく使われていた

カエデ(バイオリンの記事に飛びます)

グラナディラ(アフリカン・ブラックウッド)

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マメ科(Leguminosae )、Dalbergia属の広葉樹
学名 : Dalbergia melanoxylon(タンザニアなどで産出する黒っぽいマメ科の硬木の意味)

音の響きが良いことや轆轤 (ロクロ )加工に適していることからオーボエやクラリネットなどの木管楽器に使われる。 その他、万年筆の軸、ナイフ柄、ステッキ、象嵌等にも利用される。 カキノキ科の黒檀 (コクタン) に非常に良く似ているが、アフリカンブラックウッドはマメ科で、紫檀やローズウッドの仲間である。 黒檀よりも硬くて材面は滑らかである。

参考:https://www.yamaha.com/ja/musical_instrument_guide/clarinet/structure/
https://www.hitachi.co.jp/Div/soft/ongakutai/profile/part01.html
http://www.u.tsukuba.ac.jp/~obataya.eiichi.fu/subjects/41_woodwinds.html
http://wp1.fuchu.jp/~kagu/mokuzai/ab.htm


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