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私を海外へ送り出した、たった一言

こんにちは。
オーストラリアで1年間ウェディングフォトグラファーとして
200組以上撮影し、3日後に帰国を控えているAyaneです。(@Ayane7628 )


あっという間の海外生活が終わりを告げようとしているので
何故、私が今の海外放浪スタイルになったのか
ちょっとだけ振り返ってみることにします。(ちょっとと言いつつ長いです)


まず、話は幼少期まで遡ります。
私は子供の頃、「世界まる見え」というTV番組が好きで
海外に漠然とした憧れを抱いていました。
と言っても「いつか絶対、海外に行ってやる」というような強い憧れではなく
「わぁ海外かっこいいなぁ」という誰もが抱く、小さな憧れです。
海外に一度も行ったことのなかった当時の私にとって
海外=テレビの向こう側の世界” でしかありませんでした。
そのため、自分が海外に行けるなんて微塵も思っていませんでした。
恐らく、海外に行くことをためらっている人が感じているであろう
"行ったことないから怖い"、"自分が海外に行くことが想像できない"
という感情を当時の私も持っていたのだと思います。(こう見えて)


そんな私を一気に変えた、一瞬だけどもとても大きな出来事がありました。


大学2年の春のことです。
当時、在籍していた研究室の先輩がロンドンに行った写真を見せて
土産話をしてくれたことがありました。
その写真には、それはそれは "THE 海外" なかっこいい景色があふれていました。
私はその景色の虜になり、"行きたい" と強く思うようになりました。
でも、海外なんて中学の頃のホームステイでニュージーランドに行っただけだし
ましてや自分で手配して行けるなんて思ってもいませんでした。
その頃でも、"海外は凄い人が行く凄いところ" という意識が強かったのです。
そんな時、私がふと「いいなぁ、行ってみたいなぁ」と本音を漏らしました。
すると先輩が、それはもうとてつもなく簡単に


「行きたいなら行けばいいじゃん」


と言ってきたのです。
その瞬間、私の中の何かが崩れました。

え??ん、えっと、、え?え?
あぁ、そっか、行きたいなら行けばいいのか。
何故そんな簡単なことを今まで躊躇っていたのか。


それに気づいた瞬間、狂ったように海外に行く準備を始めました。
行き先に選んだのはもちろんロンドン。
しかも3ヶ月後に一人で行くことにしました。
国内でさえ一人で旅行したことないのに
初一人旅でロンドンに行くなんて思い切ったことしたもんだな
と今でも思います。


海外に行ったことがほぼない人でも一人で行けるもんなの?
と言われますが、生まれた時代が良かった。
今はグーグル先生という優秀な先生がいます。
知らないことは何でもグーグル先生が教えてくれます。
安い航空券の取り方、一人でも安全に旅行する方法
旅行に持って行くべきアイテム、行くべき絶景スポット
何でも簡単に知ることができました。
何故、今まで行動しなかったのだろう?
と不思議になるくらい簡単に海外に行くことができました。
(ちなみに当時も今も私の英語力は5歳児レベルです)


1回経験してからというもの、海外をとても近くに感じるようになりました。
だって飛行機に半日乗っていれば地球の裏側まで行けるのだから。


想像してみてください。
休みの日に寝すぎて昼過ぎに起きちゃうことありますよね。
それを家ではなく、飛行機の中でするのです。
深夜に飛行機に乗って寝てれば、起きる頃には地球の裏側です。


ね?海外って近いでしょ?


そう思った時から何かに取り憑かれたように海外に行くようになりました。
とは言っても、理系の大学2年生です。
しかも私は飛び級するための準備を2年の頃から始めており
一つ上の学年の授業も受けながら、研究もしていたため
大学生の象徴である長期休みは皆無でした。
バイトする時間もなかったためお金もありません。


時間もお金もない。
でも海外に行きたい。
じゃあどうするか?


頭を使うしかありません。
脳みそスッカスカの頭を使った結果、大学を利用するという結果に至りました。


大学生であれば学会というものに参加することができます。
日頃の研究成果を報告し合う、いわゆる発表会のようなものです。
しかも学会には、国内学会と国際学会があります。
それに参加すれば全額ではないですが、大学から旅費がもらえます。
破格で海外に行くことができるのです。
これを使わないてはありません。
普通は早くても4年生から参加するものですが
特別な制度を受けていた私は、「早い段階から専門知識に触れたい」
という名目の元、国際学会に参加させてもらうよう教授に頼んだのです。
それを利用して韓国、インドネシア、カナダなどに行くことができました。
ちゃんと学会にも参加しましたが、観光も抜かりなく満喫しました。


そうしてどんどん海外の楽しさに触れ始めましたが
極み付けは無事飛び級も完了し、大学院1年になったタイミングで始まった
 トビタテ留学JAPAN という返済不要の奨学金制度の存在です。
君が留学するという国家プロジェクトをスローガンに文科省が開始した
留学支援制度ですが、他の留学支援制度と大きく異なる点がありました。
普通、留学というと語学留学を思い浮かべる人が多いでしょう。
現に私もそうでした。
私は理系の学部だったし、海外の楽しさに気づいたのが2年半ばだったので
語学留学するのは無理だと思っていました。
理学部で語学留学する人は少ないし、する人は1,2年の時にしているし
そもそも語学留学したら飛び級どころか留年になってしまうので
私はしないと諦めていたのです。
しかし、このトビタテ留学JAPANは語学留学だけではなく
研究留学や海外でのフィールドワークを後押ししてくれる制度でした。
しかも留学プランを自分で立てていいのです。
むしろ自分で全て手配しなくてはいけないのです。
どの国の、どの機関で、どれくらいの間、何を目的に留学するのか。
それら全てを自分で設定していいのです。
これを使えば自分の行きたい国に行きたい期間だけ行けて
かつ研究も行うことができます。
大学院の場合、ほとんど授業もなくひたすら研究しなければならない
つまり、その大学でなくてもどこかの研究機関で研究して
成果を上げれば卒業できるのです。
私の場合、半年留学しても留年にならないと分かったので
速攻、半年の研究留学の計画を立てました。
教授のつてで、シンガポールの研究所を紹介していただき
それはそれは必死に応募用紙を書き上げました。
だって、無料で半年間シンガポールに行けるかどうかがかかっているのだから。
そして運よく合格して、初めての海外生活が確定しました。


この奨学金制度は、国によってもらえる額が決まっているのですが
シンガポールは最高額の月20万、渡航費10万がもらえました。それを半年。
ただ、シンガポールは物価が安いので家賃さえ抑えれば月10万で生活できます。
では、残りの10万は何に使ったのか?
もちろん海外旅行です。
シンガポールはとても小さな国で、タイやインドネシア、マレーシアなど
隣の国に飛行機で1万円程度、1時間弱で行けるほどの近さです。
海外の面白さにはまってしまった私が行きたいと思わないわけがありません。


「行きたいなら行けばいいじゃん」


はい。決定。行きます。
半年間の留学の間に、シンガポールをはじめ、タイ3回、マレーシア3回、
インドネシア、カンボジア、ベトナム、スリランカなど
東南アジアをまわりました。
うん。遊びすぎです。
ただちゃんと研究もしてました。
当時の私のFacebookやTwitterを知っている人は
ただ遊んでいるだけにしか見えなかったレベルで遊んでましたが。


そうこうしているうちに感覚が麻痺してきたのか
"海外は近い" と思うようになり、躊躇なく海外に行くようになりました。


それから今に至ります。
たった、あの一言で海外の概念が変わり
ついには海外で仕事をするまでになってしまいました。


「行きたいなら行けばいいじゃん」


何も躊躇う理由なんてありません。
行きたいなら行けばいいのです。
お金がない?時間がない?
だったら作ればいいだけです。
そのための努力なら惜しみません。


目標は死ぬまでに100ヶ国以上まわって
世界の絶景をこの目で見て、写真や動画に収めることです。
(それについて来てくれるパートナーがいれば尚良し)


以上が今のフットワーク軽めの私を作り上げたストーリーです。
長文にも関わらず、読んでいただきありがとうございました。



私が安定した職を捨ててオーストラリアで
フォトグラファーになった話は以下のnoteをご参照くださいませ。



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