見出し画像

カミングアウトを褒め称える文化なんて早くなくなってしまえ

バズフィールドで勝間和代さんが女性のパートナーと暮らしていることをカミングアウトしていて、いろんな人が勝間さんの勇気を褒め称えている月曜日だった。

私個人としては、超嫌な人だと思われるかもしれないが「で?」という、別に特段称えるという気持ちはなく「へえ」以上の気持ちがない。
バッシングされるかもしれない、とか偏見の目にさらされるかもしれないというところに対して勇気を出して世間に告白したカミングアウトは私にとって何ら珍しくもなく感じた。

ぜんぜん素晴らしいと思えなかった私の気持ちを書いておきたい。

世の中は何を言うかではなく誰が言うか

世の中は「何を言うか」ではなく、「誰が言うか」がとても重要になってきている。
勝間さんがカミングアウトすることで、社会が「そうした愛の形もあっていいよね」と認められることは
確かにセクシャルマイノリティが社会的に認められることへの大きな意味を持つのかもしれない。

たくさんのセクシャルマイノリティの友人がカミングアウトする姿を見ているけど、こんなに受け入れられている姿はほとんど見たことがなく
「気持ちが悪い」だとか「理解できない」など多くの冷たい声を受けている姿も見てきていて
世の中が変わってきたのかもしれない。

本当にカミングアウトしたことがすばらしいのであれば
世の中にいる多くのセクシャルマイノリティの人が素晴らしいと称えられる権利があるのかもしれない。

勝間さんのカミングアウトは素晴らしいものだと感じた人を否定するつもりはないが、私はカミングアウトすることがすべてのような取り扱いは当事者として違うと思う。

そしてカミングアウトを褒め称える文化も本当は違うと思う。

カミングアウトしたくないという人の存在

私はカミングアウトをしない派で、なぜか?といわれれば
「プライベートなことなので」と答える。
私はバイセクシャルであると認めてほしいと思ったことはなく、それに関しては個人によっていろいろな見解がある。

認めてほしい、隠しているのがつらいという人もいれば
プライベートなことは隠しておきたい、必要以上に知られたくないという人もいる。

カミングアウトには多くの壁がまだまだ日本ではある。
私の知人はゲイであることが知れ渡り、仕事を追い詰められ最終的に自主退職することになった。
ずっとからかわれ続けている性同一性障害の友人もいる。
以前、とある俳優がゲイであると週刊誌でたたかれ、芸能界を引退したのも記憶に新しい。

偏見はとても悲しいことで、それをネタにしていじめやパワハラ、セクハラは許されるべきではないが、残念ながらなくならないのが事実だ。
徐々に徐々にしか変わっていかないし、多くの人は変わらないのだ。
大多数から外れた人を受け入れられない人はたくさんいる。

だからこそ、今の生活が気に入っている人にとっては「カミングアウト」はリスクしかなく、黙っていたい。そっとしておいてほしい。
そうした人もたくさんいる。

カミングアウトするも、しないも本来は自由だ。
LGBTの人は黙っているのがつらい人、ばかりではない。
私の知っている人の多くは「知られたくない」もしくは「ほっといてほしい」人だ。


カミングアウトすれば幸せになれるわけでもない。
LGBTであることを認めてほしい、と思っている人もあまり出会ったことがない。

昨今話題になり、LGBTへの理解や人権にたいして私はリアルな声がどんどん置き去りになっていると思う。
LGBTと一言で言ってもいろんな人がいるのに。

カミングアウトは特別なものではない

私は勝間さんのカミングアウトが大きな意味を持つと思えないが
素敵な彼女がいることや、幸せに暮らしていることは素晴らしいと思う。
生涯をともに暮らしていくパートナーにめぐり合えるということは万人が出来ることではないだろう。

今回勝間さんのカミングアウトにより、多くのLGBTにあたる人たちがTwitterでも声をあげていた。良かったらLGBTはどんな声をあげているのか
ぜひ見てほしい。

そして、カミングアウトというのはマジで特別なことではない。
「新しい恋人が出来たんだ」っていうだけで性別が同じ、ってだけだ。

それを「勇気を持って恋人が出来たことを言ってくれて嬉しい」ってならないでしょ、そもそも。
著名人が言えば、社会に良い影響がある、とか
その人は多くのバッシングを受けるかもしれないのに凄いとか
私は思えない。

だって世の中今までたくさんの人がカミングアウトしているし、バッシングも受けているし、仕事も失ったりしていて

今回のカミングアウトが話題になったときに私はすごく思ったよ。
例えばあなたの家族が、親友が、同僚が、上司が
「実は同性愛者なんだ」ってカミングアウトしても本当に褒め称えて上げられるの?世の中は変わると思うの?って。

遠い世界だから受け入れられるじゃないの?って。

カミングアウトすることが社会を変えるんじゃない。
私はカミングアウトすることをほめたり、すごいって言う世の中なんてマジでくだらないと思う。

すごくすごく自分でも性格が悪いことを書いていると思う。
そして今回の件で私は勝間さんを批判したいのではない。

うまく気持ちがまとまらないけど
カミングアウトを褒め称える文化なんて早くなくなってしまえという話を伝えたかったという話です。

別に誰を愛しててもいいし、どう愛していてもいい。
私ははやく「だからどうしたの?」って日が来るといいなと思うし
過剰に人のプライベートな恋愛に興味がなくなる日が来るといいなと思っています。

あやにーのTwitterはこちらです

最後まで読んでくださりありがとうございます!面白かったらいいね!超おもしろければサポートいただけると嬉しいです!これからもがんばります。