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「なぜ起業したんですか?」

今年で気がつけば、起業を決意して9年目を迎えるという事実に震えを感じる。
「あやにーさんはなぜ起業したんですか?」という話をよく聞かれるたびに、確かに私が起業した理由については書くことがなかったなと思い
起業までのストーリーを書いておきたいと思います。

私は一生ここで働きたいと思っていた大学時代

私は小さな頃から「テーマパークのある部門で働きたい」という夢があり、その夢を大学時代に叶えることが出来た。
日々、人の笑顔を作る仕事に楽しさと満足感を得ていたし
体力的にも大変な仕事ではあったけど、とにかく楽しかった。

そしてそのまま一生この会社で働きたい!と思った私は、さらにアルバイトの中から選ばれる特別な部署への選考を在籍中ずっと受けていた。

その部署に配属が決まったのちは好きな部署で正社員への道が開かれるというシステムになっていて、どうしても手に入れたい、さらに一段階上の存在だった。

結果はセミファイナリスト止まりで、それ以上の結果は出せず、その後社内の採用試験を別途2回受けたが、結局うまく行かなかった。

目の前にいる社員の人を見て思ったことは「私の居場所はここではないと、きっと教えてもらっているのだ」、という今思えばポジティブすぎるだろ!さすが22歳!と突っ込まざるえない。

名古屋に戻って起業することに

東京で暮らすほどの生活力がテーマパークの仕事だけでは到底やっていけず、いくつかバイトを掛け持ちするも、生活が苦しい。
その中「アルバイトをいつまでも続けているよりも、じぶんで何か仕事をしたらどうなの?」という親のアドバイスを聞き
私はいったんリセットするために実家に戻ることにした。

しばらく実家で両親の仕事を手伝っていたこともあったが
ある日ボロボロになったネイルを直すべく、当時唯一のネイルサロンを探せる媒体ホットペッパー(しかもフリーペーパーで誌面だったころ)を開いてサロンに電話を掛けることにした。

当時スマホもなく、ガラケーのみだったので近場のサロンを探すには紙のホットペッパーが一番効率的だったんだけど。
とにかく片っ端からかけていくも、驚くほど全滅!

それもそのはず、当時はネイルもジェルネイルよりもスカルプチュアという、派手なネイルがトレンドでお客さん1人につき3時間ほどの時間が必要なため
ネイリスト1名につき2.5人が限界だった。個人サロンが多かった名古屋はとにかくネイルサロンが足りていなかった。

かけても、かけても予約が取れない。
さらになぜか18時くらいでサロンが閉まる!東京では深夜や朝まで営業しているネイルサロンも沢山ある。
なぜ名古屋にはないのか?絶対に需要があるのに。

そんなところから、ネイルサロンのスタートを決めた。
名古屋ではまだほとんどなかった朝5時までのネイルサロンのスタートである。

23歳の私はまだ本当に右も左も分からないまま、国金からお金を借り入れし、ネイルサロンのデザインを依頼、とにかくゼロからスタートを切った。

サロンにはお客様を、サロンを、スタッフを大切にしたいという想いを込めて「Cherish」(大切にします)を名付けた。

社会を変えたい、とかお金持ちになりたいとか、そういうスタートではなくて「とにかく名古屋にないものを創ろう」だった私は
それはそれは苦労したし、当時はどんどん痩せていって40キロを切っていたほどだったけど
それでも本当に楽しくて有意義な時間で、毎日14時間以上サロンにいた。

今思うと本当に当時のスタッフや、アドバイスしてくださった皆さん、そして何よりサロンを愛してくれたお客様があって成功を収めることが出来たと思っていて。
私は何もしていなかったなと思うし、もっともっとできることも沢山あったんじゃないかと反省することも沢山ある。
それでもネイルサロンは私にとって大切な場で、やってよかった以外の言葉は私にはない。

当時23歳ということもあって、色んなメディアにも出していただいた。

ネイルサロンをはじめて2号店を出すタイミングで「株式会社Queendom」を設立することになった。

東北での地震をきっかけに「もっと自分にできることを追求したい」という想いを胸に、思い切って仕事をお休みしマレーシアへ留学もした。この頃は今思うと自分の人生において一番激流にいたと思う。


会社としてのミッションを持たない起業からの卒業

その後、ご縁がありマーケティングの道を進み、いまの私がいる。
沢山の方に迷惑をかけながらも、少しずつですが企業が抱える困りごとを解決すべく、コンサルティングに入らせていただいていたり
施策自体に参加させていただいたりと、日々まだまだ試行錯誤の毎日を送っている。

起業をするときに私は大きく「会社のミッションは何か」をもたずして起業してしまったので
昨年、自分が社会に対してどんなことをミッションにするのかというのを定めた。8年目にして、ようやく会社らしくなったのかもしれない。

私たちの会社のミッションは
『年齢、性別、国籍に関わらず 誰もが多様な価値観を認め合い 思い描く人生を生きることが出来る社会に』

私は起業したときにまず目の前にある問題を解決しようという想いで始めた。
でもこれからは「誰かにとって解決が必要なこと」に本気で取り組む。そんなビジネスをしていきたいと思っている。

沢山の人に助けてもらい、たくさんの人の声を聴いてきたからこそ、私はリアルな声の大切さを知っているから。

起業をする、って大きなことだ!という人もいるけど、この当時からずいぶん事情も変わり、いろんな形での起業ができる世の中になっている。
フリーランスの人も驚くほど増えたし、ミニマムに起業する方法も沢山ある。

私は起業はあくまで一つの手段であって、それが正解とか間違いとかはないと思うし、起業することが偉いという感覚もない。
ビジネスに挑戦する権利は平等に開かれている。あとはやるか、どうか。
更に続けられるかどうか。シンプルにまずはそれだと思う。

自分にとって私は納得のいく人生がいい。
それが起業して自分でビジネスを成功させたい、というただただそれだけの話。

今期も頑張っていきます。
思い描いた夢は信じることで必ずかなうから。

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