疲れた。猛烈に疲れた。最近使うことのなかった部分、頭か、体か、分からないけれど、とにかく消耗したのを感じる。

なんてことはない。

久しぶりに高校の友達と会った。なんとなく会いたくなって、LINEして、なんとなく会った。それができるくらいには仲が良くて、その子のことも大好きなのだ。

なのに、どうしてこんなに疲れるんだろう。気を使う相手でもなければ、たくさん動いたわけでもない。何も考えずにぽんぽん喋れて、久しぶりに会って楽しかったのに。

人とまともに話すこと自体、久しぶりだったことに気づいた。

接客業のアルバイトは、なにか話しているようでなにも話してはいない。ロボットでもできる、定型文の繰り返し。他に出会う人とも、数分の会話はするものの所詮うわべ、世間話くらいしかしていない。SNSでの会話は会話と言っていいものかもわからない。

生身の人間とこんなに話したのが久しぶりだったのだ。そりゃあ、疲れるわけだ。

疲れとともに、心がザワザワとしているのを感じる。ああ、こんなことしたいとか、しなきゃとか、久しぶりにいろんなことを考えている。何を話したかなんてほとんど覚えていないけれど、彼女との数時間の会話の中で、私の心の中の気圧は変化して、まだ風が吹いている。

映画や演劇を観た後の状態と似ている。逆か。この状態を、いつもフィクションで簡易に体験しているのか。忘れていた。

高校の頃はもっと、ずっとザワザワしていた。いろんな人がいて、いろんな人の話を聞いて、私に向けられていない話まで耳に入ってきたから。毎日、8時間、ずっと。

ザワザワがモヤモヤに変わって、眠れなくったり、モヤモヤが解消できないまま朝になって、起きれなくなったりした。

それで、平穏を求めて今の生活を選んだ。大学にも行かない、就職もしない、フリーター生活。1ヶ月で思ったのは、意外と予定はあって忙しいってことと、その割に心がすごく楽だってこと。コミュニケーションから離れ、たまにフィクションで心を動かして、人と深く関わらない生活はとても楽だ。

だけど、もっと風を、吹かせなきゃいけない。
たまのフィクションで満足してはいけない。
自分で心を動かして、風を吹かせて、いろんなことをぐちゃぐちゃ考えなくてはいけない。

今は少し、そう思い始めている。

数時間話しただけでこんな疲労感に包まれるのだ。多分、すぐにたくさんは無理だと思うけれど。少しずつ、深く人と関わることに挑戦してみたいなと今は思う。

書きたいことがぜんぜん書けていない気がする。文章を書き切る体力がない。もうなにも思いつかないので今日はやめにする。