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「助けてもらえる人」ってどんな人?

 皆さんは「助けてもらえる人ってどんな人?」って聞かれた時、どんな人をイメージしますか?容姿がかわいい人?愛嬌がある性格の人?人望があって友達が多い人?
 人生って山あり谷あり障害物に妨害にって困難の連続です。自分のレベルやスキルを上げて乗り越えるのも大事ですが、それだけじゃどうにもならない事も多くあります。そんな時に他人から手を差し伸べてもらえる人ってどんな人だと思いますか?

 私は『正しく「たすけて」を言える人』なんじゃないかなって思いました。


正しい「たすけて」とは?

 自動車の免許を持っている人なら誰しも救命訓練を受けたことがあると思います。他にもAEDの講習を受けた方もこんな指導を受けたことがありませんか?

「誰かに動いてほしい時は具体的に指名してお願いしてください。」と。

 事故や救急の現場で、ただ大声で「たすけてー!」と叫んでも周りの野次馬で動いてくださる方ってそんなに多くありません。なのでこんなふうに声を掛けます。

「そこの〇〇色のシャツの方、救急車を呼んでください!」
「〇〇をお持ちのあなた、近くのお店からAEDを持ってきてください!」

 こんなふうに具体的に指名してお願いすると、微動だにしなかった野次馬も動いてくれるようになります。何故かと言うと、指名された事で『当事者意識』が生まれたからです。「自分が動かなかったら目の前の人が死んでしまうかも!?」なんて。


どんなふうに助けてほしいのか。その為にどんなスキルが必要なのか。

 学校や会社で日々を過ごしていると、こんな人を見ることがありませんか?
 例えば、ちょくちょく忘れ物をするのに誰かしらに貸してもらって乗り越えてしまう人。ミスやアクシデントを起こすのに周りが助けてくれる人。そういう人って何か起こるとこんなふうに言います。「〇〇忘れちゃった〜!持ってる人貸して〜!!」「〇〇しようとしたのに間違えちゃった!直し方分かる人居ませんか!?」それに加えて解決できそうな人に「〇〇さん、これできませんか?」と聞きに行きます。う〜んとっても生き上手。
 自分の状況を把握して、それを解決するために何をするべきなのか。それができる人が誰なのか。状況の判断がとても迅速です。そしてそれをアピールする力もある。これができたら人生は大半生き抜けます。笑顔でお礼が言えたならもうほぼ完璧。


大事なのは「自己表現力」

 困ったときに助けてもらえるのも大事ですが、そもそも困る前にサポートしてもらえたらもっと良いとは思いませんか?実はその為に必要なのが「自己表現力」です。
 普段から自分の事をアピールしておくと、周りの人って意外と覚えていてくれたりするものなのです。
 私の例ですが、職場で「私ってばチョコレートが大好きなので、コンビニで新作見つけるとついつい買っちゃうんです!」と言いふらしていた事がありました。そうすると新作のチョコレートが出る度に「コンビニの新作出てたけどもう買った?」とか「好きそうなチョコレート〇〇で見かけたけど食べたことある?」なんて声を掛けてくれる人が増えました。仲のいい人だと「これ好きだろうなって思って買ってきたんです。よかったら食べてください。」なんて買ってきてくださる方もいらっしゃいましたので、有り難くいただきました(笑)
 他にも、年金の納付の事で最寄りの年金事務所に赴いた際に手続きをしてくださった窓口のお姉さん。黙々と手続きをする中、私がふと「会社の年末調整に証明の書類が必要かもしれないのですが、間に合うように発行してもらうことは可能でしょうか?」とポソリと零しました。すると、わざわざ営業時間、電話番号、そこから手続きをするための部署につながる内線番号、手続き開始が可能な日付や、書類発行にかかる日数など事細かに説明してくださいました。最後には赤ペンでわざわざメモまで付けてくださり、安心して手続きを終えることができました。
 たった1言伝えるだけで、人生って思っていたより数倍スムーズに進むことがあるのだと実感した一日でした。


「自己表現」と「要求」は違う

 ここで気をつけないといけないのは「自己表現」と「要求」の違いです。「チョコレートが大好き!」は自己表現ですが、「チョコレートが大好きだから買ってください!」は要求です。
 普段から要求ばかりを多く発していると、周りは「この人はがめついやつだな。」とその人を認識することでしょう。そうすると、まるで要求を発してくる相手に搾取されそうになっている感覚に陥るので、サポートしてもらうどころか、困っているときに助けてもらうための対価を始めに要求されるようになります。(〇〇してあげるけど代わりに〇〇してくれる?等)
 勿論、助けていただいた後にお礼や感謝の言葉を尽くし、今度は私が助けます!何かあったら力になります!と行動するのは当然の礼儀です。人間関係を円滑に進めるのは「要求と対価」ではなく「貢献と返礼」だと私は考えています。


「自己表現」を上手にするには

 じゃあ自己表現ってどうすればいいの?って思うあなた。そもそも自己表現って何だと思いますか?
 答えは「自分」のことを「表現」する、ということです。読んで字の如し、見たままの何の捻りもない回答で申し訳ないのですが、本当にこれに尽きます。「それが難しいんじゃないか」って言われる方もいらっしゃると思うのですが、それはあなたがまだ「自分の事を知らない」からではないかと思うのです。
 誰だって目の前になんの前情報もない商品をポンと置かれて「じゃあこれの良いところをアピールしてよ。」なんて言われたって、言えることなんて何もありません。
 よっぽど観察力の優れた人なら「きっとこういう意図で作られた物だろう。」「この形ならこういうふうに活かせるかもしれない。」という考えを発する事が出来るかもしれませんが、実際に使った訳では無いので説得力に欠けてしまいます。
 自分の好きな所、長所、好きなもの、苦手なもの、嫌いなもの、それらを知らなければ自分を表現する事はできないのです。なのでまず、自分を知る事から始めるのが、自己表現力を高め幸せを引き寄せて、よりよい人生を生きるための第一歩なのではないのかと思いました。



最後に

 今回の記事は「助けて貰えるようになった私」が「助けて貰えなかった頃の私」を思い出しながら書きました。消極的でマイナス思考で被害者意識と劣等感の強い私が、たった2年でどうしてこんなに変わることが出来たのか。それについてはまた改めて文字にしていきたいと思います。
 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。


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