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まずデザイナーから貢献できる4つのTips

トレタでデザイナーとして働いている佐野です。こんにちは。

トレタではアプリ改善でもオプションサービス立ち上げでも、デザイナーが上流から関わり、主体性を持つことを求められます。最初はその文化に嬉しさを覚えつつもなかなか上手くいきませんでした。そんな二年前の自分に向けたつもりで書いてみようと思います。

下記は自分が実践したなかで効果があったことをまとめて、プロジェクトを進める時に気をつけている点をいくつか挙げました。文中での私の役割はPMやPOではなく、デザイナーです。

【1】 改善のタネはいつも手の中に握っておく

あれやりたい、これやりたい、ということをこまめにエンジニアやPOに雑談ベースで話しておくと、お互いに心づもりがしやすくなりますね。
すぐに改善したいことを、プロジェクトの序盤などに1つ差し込んでおくことで自分の居場所を見つけやすくなります。
さらに改善されるユースケース(具体的なクレームや、どこの誰が言っている、なども良い)とそれによって改善される指標などもできれば追加すると、より説得力が上がります。
顧客要望や社内で自分の関連するプロダクトに関する情報に常にアンテナをはると、改善のタネを発見しやすくなります。

【2】 見たことのないものを作る方法

デザイナーはまだ誰も見たことのないものを一番最初に形にします。しかし、最初から正解にたどり着こうとしてしまうとかえって遠回りになる場合も。
デザイナー以外の開発メンバーは、会議などでアジェンダを見ながら話すよりも、実際に現段階のデザインを確認しながら話すほうがより具体的な話ができるようになります。
ワイヤーフレームをディレクターが描くケースもあると思いますが、実際デザインを作る段になると意外と色々なことがみえてくるものです。
情報が多すぎる、少なすぎる、想定しているターゲットがバラバラ、プロダクトの目的って何だっけ、この機能本当に必要か・・・?
こういう時は、デザイン案を何個か作って「これはないね」を全員で確認していくと合意形成に良いと思います。

また、エンジニアに対しては、みんなこんな仕様だと思ってるよ、あと私はこうしたいよ、大丈夫?と伝えるためにも粗案を見せると有効だと思っています。
チームが課題にフォーカスするために捨て案を作ることも時には大事ですね。

【3】 ユーザーの何を聞かれても答えられるよう準備する

人は自分の知っていることしか知りません。しかしそれを知っているだけでもアクションを取ることはできます。

幸い、トレタはカスタマーサポートやセールスが同じフロアの中に居るので、私はよく分からないことを聞きに行っています。
どういう時にこの機能を使うのか、それは1日のうちでどれくらいの時間を締めるのか、そもそも毎日どんなルーチンワークがあるのか、そんな時にいやなケースはどんな事か、など。
2、3人でいいので、その人(ユーザー、あるいは元ユーザー)の生活が想像できるようになるくらいまで聞いてみると、結構なリアリティを持って開発チームにユーザー像やストーリーを語れるはずです。
そういった事情がわからないと、何のためにこの機能を実装するのか、どこまで想定しなくちゃいけないのか、予想する事が難しいので仕事も辛くなりがちです。
普段オフィスに籠もりがちなエンジニアには特にフレッシュな情報を共有するべきだと思っています。

現場を知っているスタッフからのホンネの引き出し方を身につけると、ぐっと仕事が楽になります。
また、ユーザーフローのどこに対して要望が生まれたのかを意識してヒアリングする事も大事にしています。 

【4】 意図と目的を何回も伝える

何故このデザイントーンなのか、何故この課題なのか、何故この機能なのか、などを何回でも説明するように心掛けています。
あと、説明した上でこちらの持っていったものが違うね、の場合も全然ある事なので、(相手の立場から見た)べき論の理詰めってつい「ふええ…」となりがちですが、そういった場合でも顔に出さないように、一旦受け入れると平和でよいですね。私はとても口下手で苦労してきたのですが、ほとんどの失敗例のパターンとしてまずなんでもいいから反論・・・だと絶対にうまくいきません。話の中でも相手の意見を受けて少しでもいいので考える時間を取ることも大事です。意図と目的を伝えるために、相手に伝わりやすいものがあれば会話以外にも利用できるものはたくさんあるはずです。例えばベンチマークすべきサービスや、機能や、pintarestのボードを作成する、などです。

まとめ

パーフェクトにスマートにプロジェクトを引っ張ろうとしなくて良いと思います。
ケースバイケースで自分のできることを1つずつ増やしていくほうが、自分にとっても向いていること、向いていないことを確認しながら進めていけるのでよいです。ただ、デザイナーが顧客調査をやることで、ユーザーへの共感をチームに持ち帰る事ができますし、その結果膨らまし過ぎた妄想に現実的に実現可能なラインというエッセンスを加えてくれるのも自分以外の開発チームなので、やはり早めにいろいろ相談できる関係を作っていくのが大切だと思っています。

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