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白いテリアのウェスティのこと

 正式な名前はウェストハイランドホワイトテリアです。
 一緒に暮らしている時に良く「あら可愛いわんちゃんね、なんて種類?」聞かれて「ウェストハイランドホワイトテリアです」と応えると、大抵の人は困惑する。「ウェスティ」ですと略称を伝えても、プードルや、チワワ、マルチーズ、柴犬、秋田犬とか馴染みある犬種に比べると覚えにくいみたい。

 フードのコマーシャルとかに出ていたりするので姿を観る機会は多いのではないかと思うのですが、テリア特有の気性もあるのか、好きな人は夢中になれる犬種だと思うのですが、頑固で頭が良すぎて、飼い主にムキーッっていう気持ちにさせるのも得意なところがあります。

 私は寝起きがあまり良くありません。目覚めてすぐフルスロットになる日もたまにはありますが…大抵はしばらくぼんやりとしている。日曜日でお休みなのもあり、起きて、ぼんやりとパソコンを起動させた。
 いろんな記事がアップされてるサイトから気になる記事をチェックして、ウェスティの記事が目に留まりました。
 毎回、読んではおりませんが…以前に数度こんな感じで当たって読んでた中目黒で、犬の学校をされている店長さんの記事でした。
sippo
https://sippo.asahi.com/article/14580498

  ウェスティ完全あるあるな気質の子犬ちゃんです。
 店長さんを取材しての記事なので、どうしてもどこかしらザックリとした感じになっています。

 読んでいて懐かしいなぁに火がついて犬のお話しをしたくなりました。    

 ウェストハイランドホワイトテリアはケアンテリアの毛色がホワイトの子を指します。昔は狩りに向かないと始末されていた悲しい過去を持っています。実用に向かないとされていたホワイトだけで血統が成立し、私が知る限りでは、今でもケアンテリアからホワイトの子が産まれ、何度か、この子の親はケアンなのというウェスティに逢ったことがあります。
 ウェスティから茶色のケアンが生まれたという事例は見聞したことはありません。
 ダックスフントの足が短いのも狩りで穴に入る為に、より足が短いのを選択していったブリードの結果で、ウェスティも基本的には狩りで使われていた実用犬から発しています。
 人と共存する前は自身で狩りをして生き延びていたのだから、基本的に、狩りをする本能があります。
 また、群れで暮らしていたので、人との共存がしやすい面があるけれど、紐の引っ張り合いとか、力比べとか、追いかけっことかで、自分の力を常に試していて、本犬なりに自分が偉いという誤解をしたがります。
 実際に負けてしまうのは絶対にあかんです。
 もし、そういう遊びがあったら、もう二度とその方法では遊ばない。
 うきーっ勝てないッて犬が思えるような遊びをすることが犬に対しての結果的な幸せに繋がります。
 犬が勝ったと思って、犬として上になると何があるか?
 食べ物に対して、人に食べさせず、自分が食べるという暴挙に出ます。
 犬が群れを組んで何をするか?
 生き抜くために狩りをして獲物を得て、リーダーが獲物を分配する権利があります。だから犬が自分が偉いと思うと食べ物を支配しようとします。
 これを小さな犬が実行しようとすると、手で止めたり、ゲージに入れたりして、飼い主側が犬が何をしようとしているのか?理解しないまま、食事時にうちのコは吠えてうるさいと思って過ごしてしまいます。
 これは犬が偉いと思っているシグナルの一つで、自分より下の立場が言うこときかないという思い込みは、相当のストレスがかかっている状態になるのです。
 まだ小さい個体なら、うるさい子ねで済ませて、短命リスクで済みますが、これを大型犬でしてしまうと、慌てて学校などに入れれば、上と認識したトレーナーの言うことは聞くが、家人の言うことは聞かないという最悪の結果になる可能性もあります。

 犬の散歩についても、自由に前を歩かせているのは、これも群れを率いている俺偉いの誤解になってしまいます。
 まず前を歩かせない、正しくは、横につかせて同じスビートで歩かせて、横を歩いていたら誉める。目を見てアイコンタクトをするようにする。
 先に行こうとしたら、反対方向に歩いて、絶対に前を歩かせない。
 先行させると拾い食いとかの危険もあるので、並んで歩くとその危険もかなり避けられます。

 最近は法令が変わってしまい、ブリードしない限り、生後一か月とかの幼犬を飼うことはできないと思います。だからこそ家庭でブリードされて家庭生活に馴染んだ子犬を迎えられるのが一番なのですが…。
 私の犬の話は数十年前の話になりますので、その時にできたこと、ただ犬の個性は簡単に変わらないとも思うので参考までに…。

 トイレの躾について、犬は人より臭覚に優れています。
 迎えられた早々に可愛い、可愛いって自由にさせて、絨毯や、座布団に用を足してしまうと、そこがトイレと認識されます。
 徹底的に掃除しても、犬の鼻には負けるので(;一_一)
 迎えた初日はおしっこシートを敷き詰めて、最初のおしっこをするまで、ずっとそばについていてあげる。離れる時はゲージに入れておく。
 子犬だったら、そわそわし始めるので、そうなったら手におしっこされたって洗えばいいのだから、下から包んで手に乗せて、おしっこシートに誘導する。そこでおしっこすれば誉める。
 犬は成犬になれば、散歩のときに用足しをして、家ではしなくなる子もいますが、荒天の時、老犬になった時などを考えれば、家の一角にトイレを設けてあげて、そこでなら用足ししていいと躾けられるとお互いが楽です。

 ブリードしている子犬達も、産まれたての時は母犬が舐めて始末してくれるけど、離乳していくと自身で用足しするようになる。そういう時に、トイレシートで四方を囲んで、真ん中で遊べるようにしておくと、よちよち歩きトイレシートで用足しするようになる。

 私が子供の頃に犬を飼っている家に行くと、トイレの始末に失敗している家が多く、どの家も困っているのが伝わりました。
 躾けてあげられなかった家の人も、躾けられなかった犬もそれでも折り合いつけて暮らしてはいるけど、完全な幸せとは言い難いことになります。
 だから、最初が肝心と、私はトイレの躾に神経質なほうだと自認します。
可愛いから、小さいからと甘やかして、のちのち、覚えが悪いとか、勝手にクッションをトイレにしてと来た最初の日にさせてしまったのを忘れて怒るのはお互いの不幸だと思うからです。

 どちらかというと忘れっぽい性格なのですが、最初に子犬、仔猫を迎えた時は、トイレするまではピタリとついているので、そこは鮮明に記憶があります。完全に覚えるまでは毎回が勝負です(笑)
 こういう経験の実例を挙げると一番最初に迎えたサエは秋葉原の電気街にあるかなり大きな電気屋さんの社長令嬢ワンでした…苗字がその店名だったのよね(笑)
 大事にされてるお嬢様が母犬だったので、家で暮らしていたので、この子のトイレはあまり苦労しませんでした。
 最初に、ココでトイレするのよと場所を教えて、最初のトイレに成功したら、後は自分でそこへ行って用足ししていました。
 サエのお婿さんとして迎えたのが、ドックショーに積極的に出ている犬舎の子で、建築士をされている方のお宅で、犬だけのプレハブに行き届いた暖房設備で大切に飼われてはいるが、家人とは別居スタイル。
 タツはとても穏やかな性格で、優しいお婿さんでしたが、トイレの躾には苦労しました。着いて早々、トイレは教えたものの、ご本犬としては生後一か月まで気ままに用足ししていた訳で、その片鱗が残る( ̄▽ ̄)
 彼が用足ししたものは容赦なく捨てて、当時、トイレ躾にこれをトイレに滴下すると間違えなくなるという海外製の製品を入手。これはタツには合いトイレの失敗が無くなりました。ホッ
 この経験を踏まえた上で、サエとタツの子にはトイレ躾を徹底的にしており、よちよち歩くか、歩かないかの内に躾けてあげると、お互いが楽であるという結論に至っています。

 子犬の成長はあっという間です。
 生後一か月でよろよろしている歩きもあっという間に健脚になり、生後半年で成体の一回り小さいくらいまで成長します。そんな早くに子供を産ませることはしませんが、早い子なら生後八か月くらいで子供が産めるほど成熟します。
 歯が生え変わる頃に甘噛みが激しくなります。
 兄弟犬や同居犬がいれば、同種に対する甘噛みの躾は入りますが…。
 結局は対人間になるので、この頃に人を噛んではいけないを徹底的に躾けます。これがもっとも大切な躾だと思います。いかなる理由であろうとも人を噛んではいけないと徹底的に躾けてあげることが共存していく為のもっとも大切であり最低限なルールだと思うからです。
 いろいろな手法はあると思いますが、甘噛みする子に「痛い」「ダメ」と言葉での制止。それでも繰り返し飽きず、甘噛みを繰り返す子がいます。
 思い出してみると、元々あまりしない子、しても言葉で理解して止める子、頭が良くてやんちゃタイプが言葉で止めても、しばらくするとまたすると繰り返す子がいます。繰り返す子はかなり挑戦的な性格で、ずっと躾けられてるので傷ができるほど噛まれたことはないけど、だんだん噛む力を強めにする子がいる。
 こういう時は勝ち誇って目をキラキラさせて子犬は嬉しそうに楽しそうにしている。これまで育ててきた人ママとしては、流血にならないし、育ってきたわねぇと笑って済ます選択もあるが…私はべビィが可愛いから、絶対にしない。
 「痛い」と言いながら、口の奥に手を入れるようにします。
 それは喉が詰まって『オエッ』となるほどにします。苦しい時間を長引かせないように早めの動きで口内を傷つけないように注意して、グッと口の奥に手を入れると、歯の構造上、不思議と手は傷つきません。
 多少のコツはあるかもしれませんが、私は怪我したことはない。

 噛まれたと咄嗟に手を引くと歯の構造上、逆に傷つきます。
 逃げようと引くと犬も本能でカチカチ噛もうとしてしまいます。
 口の奥に手を突っ込み、気道を塞がれた犬がオエッとなると口にしたものを反射的に離すので、無傷で手が解放されます。
 これをされると目を白黒させて【なにちゅるのッこんなに可愛い子なのにぃ】と膨れますが、その時に重ねて、噛んだらダメと言いながら、手を口元に持っていきます。
 大方の子はされた直後に口に手を当てられると、逃げますが…。
 過去に数頭ほど、果敢に口に入れる子はいました。これは完全に個体差ですね(笑)
 その時は、もう噛ませずにオエッてなるまで口の奥に手を入れます。
 現場で二回、しばらく時間を置いて繰り返す子もいますが、これをすると躾けた私だけでななく、誰も噛まなくなります。
 恐らく噛むと苦しい思いをすると刷り込まれるからだと思います。
 私が知る限りうちのコが噛んで困るという相談がきたことはありません。

 私は彼らと幸せに暮らしたいから、なるべく小さなうちにしていいことと悪いことの躾をするように心がけます。

 小さいから、可愛いから、今は実害がないから、と成犬になったらダメなことを許された、その子がチワワなど超小型犬であれば良い、そういう飼い方でもお互いが半分は幸せです。
 私が偉いと思い込むα気質にされた子は、群れのリーダーとしての責務を負わされているのです。長い目での不幸だと思いますが…片目をつぶれば、まぁとなります。
 もっと大きくなる個体にとっては死活問題になりかねません。

 それを避ける為に、この子が大人になった時に、今していることが許せるか、許せないかで判断して、許せないことは最初からダメとしていたほうが、お互いに幸せに暮らせると思うのです。

 狩りに使われていた犬種は賢く、ダメとわかった上ですることがあるのでこの辺りに人の余裕がとても必要になると思います。
 帰宅して、ガクリとなることがあります。悪いとわかっててするから困りものなんですよね。それでもかわいいのが犬の仕事なんですよね( *´艸`)

 大人になっても躾は入りますが、かなり難しいのも現実です。
 さまざまな出自の子と接する機会があっての実感です。
 なるべく小さい内に家庭で暮らすルールを身につけて幸多かれな暮らしをして欲しいと動物好きとして切に願います。

 ここまでお読みくださり誠にありがとうございます。


 

 


 

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