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『あなたが墓場まで持っていこうとしている出来事をわたしに教えてください』コンセプトノート


上演時間…15-30分(予定)

完全にお互いがお互いのエピソードを入れ替えて、本人は本人役をやらないという、二人芝居を上演したいです。

ここでは仮に俳優を鈴木さんと加藤さんにします。お互いに初対面で、話したことはない二人の俳優にオファーをかけるつもりです。
タイトルのとおり、世間話で出てこないタイプの話をしてもらいます。
鈴木さんは例えば、生まれながら心臓に奇形があって、心臓病で母も祖母も亡くしている、わたしは病院の検査で先日引っかかった、遺伝は恐ろしいという話をします。
加藤さんは二股をかけていて、三股目に手を出そうとしていて、そっちが本命で、他の二人をどのタイミングで切り捨てるか迷っているという話をします。
その話を録音し、テキストにし、完全に入れ替えて演じます。
鈴木さんは加藤さんに、加藤さんは鈴木さんに。
鈴木さんも加藤さんも、自分のことを他人が演じる様を目の当たりにします、するといろいろなことが気になってきます。
鈴木さんは加藤さんに、心臓の話をするのに心臓を押さえるのはわざとらしすぎると苦言を呈します。
加藤さんは鈴木さんに、一股目と二股目と三股目の彼女の口癖やしぐさを詳細に伝えます。
ある程度似てきた段階で、「本人から遠のいてもいいから面白さを重視して、嘘をついてもいいから」と命じます。
それぞれがそれぞれのエピソードから離陸して、相手の名前を勝手に名乗って、全く違う話を始めます。
ただし、相手の勝手に怒ってもいいです。
そういうときは、「ふざけんな!」とか「わたしじゃない、わたしじゃない」など適切な罵倒を相手に伝えましょう。

上記はあくまで例ですが、このような過程をたどって、短い作品を作ってみたいです。
よろしくお願いいたします。

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