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Mr. Roosevelt

LAから Noël WellsのLPが届いた。
さわやかだけどせつなくて、今の季節にぴったり。
映画撮影後に燃え尽きて、音楽活動を始めたそう。
彼女はコメディアンであり、女優、映画監督、カメラマンでもあるし、才能豊か。

2017年公開の Noël Wellsが監督主演を務めた「Mr. Roosevelt」はとてもよくて、
あの時期、女性クリエイターのパンチの効いた上質な自作自演が多く、この映画は日本ではあまり話題にならかった印象だったけど、私は完全にノックアウトされて、一発でノエル派になったのだった。

調子のいい時に簡単に手放してしまったものが(彼氏・飼い猫・地元)うまくいかなくなると、また魅力的に見えてきて、取り戻したくなって、出戻ってきた田舎では、小さなプライドのせいで居場所がどんどんなくなって、「普通にいい人」にムカついたりして・・・。
あー超わかる・・・。ねー・・・?


ジェイソン・ライトマン監督の「Young Adult」にとても似たテーマで、こちらのシャーリーズ・セロンの痛々しさは夜も眠れぬトラウマ級だったし、死ぬほど打ちのめされてるのにラストで心優しきカッペの女の子に対して、「お前はこっちに残ってろや」みたいな女帝感には笑い泣きしながらクラクラきたけれど、「Mr. Roosevelt」のほうは、もう少しやわくモヤモヤしていて、でもインディーズのアートっぽいおしゃれさと手作り感がある。


この映画、ロケで撮ってるのが本当によくて、ノエルの地元、テキサスのオーステンに行ってみたくなる。
きらきらした眩しい日差しがいつまでも心に残って、彼女の音楽にもそれを感じるのだった。


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