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何かを成し遂げるのに、最短なんてあるのか

「最短で進む」

この言葉に反応する自分がいた。

それは私の中でひろがる小さな違和感。

何かを成し遂げる時、最短なんてあるのだろうか。

自分が分かっていないだけなのかな。
ただ、この言葉から感じられるのはいつもクエスチョン。

最短で。とは。
間違うことなく目的の場所まで到達すること かもしれない。
無駄なことは省いて、ゴール一直線に突っ切ること かもしれない。

最短で。

そこには大きな落とし穴があるように思えてならないのは私だけなのかな。
何か大切なものを見落としてしまいそうな気がするのは。

不要なものを削ぎながら進んでいくことは、たしかに効率よく進んでいくために重要かもしれない。

でも、そこからこぼれ落ちたものにこそ、大切なことが詰まっているような気がしてならないのだ。
人生の無駄とも言えるものの中にこそ、ゆとりであったり遊びであったり、より道のような。笑い合えるような。

そういったものをすっ飛ばして、最短で成功することだけを目標にするのは、個人的には違うような気がする。

以前読んだ、吉本ばななさんの本で「違うことをしないこと」というタイトルが脳裏に浮かんだ。

私にとって「違うこと」とは、最短を目標にすることではないのだろう。
それは人それぞれであり、どっちが正しいとか正しくないとかいうものでもないような気がする。


「最短で」ということは、私にとっての「違うこと」だというただそれだけのことなのだ。

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