丁寧な手さばきに見惚れる鉄板焼き屋さん
大阪のとある鉄板焼き屋さん。
鉄板焼きといえば豪快なイメージがありますが、ココはそんな先入観を破られる繊細な鉄板焼き屋さんです。
最初はお好み焼き屋さんとしてお店を始められたそうですが、今では鉄板焼きもメインのお店。
予約の取れない人気店だそう。
今回は、運良く早い時間ならと間際に予約させていただきました。
さて、お店に伺います。
外観は喫茶店かスナックのような雰囲気。
ガラス張りで鉄板焼き屋さんにしては珍しいです。
お店に入ると、柔らかな声でご主人と奥様が迎えてくださいます。
店内は、真ん中にL字型のカウンター席が構えられて、壁際にテーブル席が２つ。
中でも一番目立っているのが鉄板です。
綺麗に磨き上げられているため、思わず目が向いてしまいます。
18時前に来店しましたが、先客ありでした。
メニューボードには、鉄板メニューと20種類ほどのワインリストが。
（左側がワインリスト）
グラスもボトルも可。
ソムリエの奥様がセレクトしたこだわりワインがずらっと並びます。
こちらはお食事メニューの一部。
初めてで何を頼んだらいいか分からない時は、まず「串焼きおまかせ5種セット」。
串焼きをこのように盛り付けてくださいます。
どれも手が凝っていて面白いですよ。
下から時計回りで、
・タルタルサーモン
・京生麩2種
・生ハムチーズの栗のせ
・活タコの酒盗ソース
・きのこのフォアグラバター
どれもハズレなしで美味しいです。
特に驚いたのきのこのフォアグラバター。
見た目は椎茸とおネギ。あっさりとしたお味を想定していたのですが、フォアグラとバターのジューシーさに驚きました。旨味の強い食材を重ねて使っているため、これをいただく時はぜひお酒と共に楽しんでください。
活タコの酒盗ソースも美味しいですよ。
新鮮なのでタコがぷりっとして食感がいいし、ソースも美味しいです。
一番手前のタルタルサーモンは、パンの上にタルタルソース・サーモン・いくらをのせています。
この一口サイズなのに凝っていますよね。タルタルソースの塗り方さえも仕事が丁寧です。
ちなみに、作る過程をお写真に撮らせていただきました。
この綺麗な鉄板と、綺麗に並べられた串焼きの美しさが伝わるでしょうか。
話そっちのけで、終始ご主人の手さばきを拝見させていただきました。
さて、お次は名物のえびパン。
こちらも鉄板で焼いてくださいます。
お写真は焼き上がったえびパンにマヨネーズを上から絞っているところ。
こちらが完成版。
食感はカリッフワッ。上に塗られたえびのすり身がふんわりと漂います。あっさりと軽く上品な味わいです。
そして、10年来の常連だというお隣さんに薦められた「淡路牛カイノミステーキ」を注文。
鉄板で蓋をしながらじっくり熱を入れてくださいます。
それをシンプルにお塩でいただく。添えの粒マスタードもあります。
丸ごといただけるニンニクもまた良いですね。
大阪のお好み焼き屋さんでいただいているとは思えません。
そろそろごはんものに移っていきましょう。
まずは気になっていた「丸ちょうのもやしそば」。
目の前で丸ちょうともやしが並べられ、始められます。
完成です。
もやしがたっぷり入っていますから、サクッといけます。
お味はソース焼きそばですが、コテコテ系ではなくて程よいです。
ここに丸ちょうが入って、ばっちり好みな味。
ちょっとお上品な焼きそば、ありです。
お次は「淡路牛ハラミと鶴橋キムチのそばめし」。
これまた無駄のない美しい手さばきであっという間に出来上がり。
残念ながらお皿に盛られたお写真はありませんが、美味しく頂戴いたしました。キムチとお肉がガツンときますから男性ウケがいいと思います。
最後に、お好み焼き「ぶた玉」。
こちらは、端の鉄板で奥様が焼いてくださいます。
形が綺麗な楕円をしています。
ここが驚いたポイントなのですが、実は周りを綺麗に落としているのです。
おそらくこれもこだわりなのでしょうが、理由が気になります。
見た目を綺麗にして、ふんわり柔らかいお好み焼きを目指した結果なのでしょうか？
ぜひ、次回来店した際に聞いてみたいものです。
お好み焼きのお味はふんわりとしたタイプで、可もなく不可もなく。
期待をしていただくとちょっとガックリしました。
恐らく、お好み焼き自体がジャンキーな食べ物ですから、全体的にお上品なお味の時分時（じぶんどき）さんではお好み焼きらしいパンチに欠けるのかもしれません。
もう伝わったかもしれませんが、とにかくご主人の手さばきが美しい。
まるで板前さんかのように丁寧に丁寧に、そして手早く調理する。
フレンチのような美しい盛り付けも必見です。
また、メニューには表記されていませんが、ソムリエの奥様オススメのワインは大半がビオワイン。
ワインはお好み焼きやそばにもそれぞれオススメがあって、新しい世界を体験できます。
それから、ご主人と奥様とのコンビネーションも息が合っていて素敵でした。
お店の経緯についてお聞きしましたがその過程が素敵だなと、心に響きました。
冒頭でも書きましたが、元々ご主人のお好み焼き屋としてスタートさせたお店だそうです。何年かはそのまま営んでいたそうですが、ひとりでやるお店ではなく奥様とふたりでお店をしたいと思っていたそうです。奥様はワインがお好きで勉強されていたので、徐々にワインを扱い出して、それに合う串焼きも提供し始めた、
という経緯だったかと思います。
来店した時から、雰囲気のいいお二人だなと思っていましたがこの話を聞いて妙に納得しました。
というわけで、このストーリーを知らずともお味だけで人気店であることに変わりはありませんが、その背景にはこんなヒミツがあったのかもしれません。
一見の価値ありです。
時分時さん、ごちそうさまでした。
時分時（じぶんどき）
電話番号
06-6253-1661
アクセス
本町駅から徒歩6分
住所
大阪府大阪市中央区南久宝寺町4丁目5－11 ライオンズマンション御堂本町1階
営業時間
17:30～24:00（LO 23:00）
定休日
日曜・祝日・第3月曜
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＊今月の食事会のお知らせ＊
10月28日（土）19:00〜 白金台サロンにて。
からだにやさしいお食事と、自家製ドリンクでお迎えいたします。
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