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パートナー企業アクティブ化のために、パートナープロファイリングを実施すべき理由と手法|パートナービジネス勉強記録#03

パートナーサクセス株式会社 マーケティング担当の横矢(@ayune_458)です。

パートナーサクセスにジョインしてインターン期間も含めると約2年半、マーケティング業務の中で様々なパートナービジネスについて発信を行ってきました。

パートナービジネスについて知れば知るほど、成功パターンが多様であり、ノウハウも体系化されていない難しさを痛感しており、私自身まだまだ知識・理解が浅いなと感じています。

学んだことを整理しより理解を深めるために、noteを活用してパートナービジネスについてアウトプットしていくことにしました!

前回の記事までは、新規パートナー企業を開拓することに焦点を当ててお話してきましたが、今回からは、既存パートナー企業のアクティブ化に焦点を当ててお話していこうと思います。

本記事では、「パートナー企業のプロファイリング」について、ご紹介します!

▼前回までの記事



1.既存パートナー企業のアクティブ化におけるパートナープロファイリングの必要性

パートナー企業のプロファイリングとは、パートナー企業の事業・組織を整理し販売力を可視化することです。

冒頭で、本記事では既存パートナー企業をアクティブ化に焦点を当てると記載しました。既存パートナー企業のアクティブ化施策といえば、インセンティブや勉強会など、施策ベースの考え方に陥りがちです。しかし、前提として持っておくべき考え方を踏まえ施策立案・実行を行うことで、成果を出すことができます。

本章では、既存パートナー企業のアクティブ化を成功させるために、基盤として持っておくべき考え方をご紹介し、それを踏まえた上でパートナープロファイリングを行うべき理由は何かを解説します。

1-1.既存パートナー企業のアクティブ化において必要な考え方

既存パートナーを活性化するためには、選択と集中を行うことが大切です。注力支援するパートナー企業とそれ以外のパートナー企業でセグメント分けを実施し、それぞれに適した支援を行いましょう。

理由としては、パートナー企業にアクティブになってもらうためには、それなりの時間と労力を投資する必要があるためです。

下記は、株式会社才流様が2023年2月にシステムインテグレーター、商社・卸売、OA機器サービスのいずれかに所属し、他社の製品・サービスを自ら販売した経験がある方200名を対象に行った調査結果です。80%以上のパートナー企業が、競合する同一サービスを複数取り扱っていることがわかります。

「代理店(パートナー)ビジネスの実態調査~代理店が売りたくなる理由は機能や価格よりコミュニケーションだった~」株式会社才流より(https://sairu.co.jp/method/22925/)

パートナー企業が複数商材を取り扱っている中で、自社商材を販売してもらうためには、パートナー企業の注力商材となる必要があります。注力商材になるためには、事業理解→組織理解→評価制度理解→キーマン特定→販売実績を出す→特定部署に売れる商材だという認知を浸透させる→経営層同士の予算合意・・・と、数々のステップを踏む必要があり、時間や人のリソースを投資することが必須です。

そのため、既存パートナー企業の中でも、注力支援することで大きく成果が見込める企業を特定し、リソースを集中投下することで成果に繋がりやすくなります。

1-2.パートナープロファイリングの目的

それでは、どのように注力支援するパートナー企業とそれ以外のパートナー企業を判別すれば良いのでしょうか。そこで重要になるのが、パートナー企業のプロファイリングです。

パートナー企業の選択と集中のためには、下記ステップを踏みましょう。
・パートナー企業の事業・販売力を整理(パートナープロファイリング)
・支援リリース配分の最適化(選択と集中)

つまり、注力支援するパートナー企業とそれ以外のパートナー企業を判別する前準備として、プロファイリングによるパートナー企業の整理を行う必要があるというわけです。

パートナー企業の開拓が進みアクティブ化に焦点をあてるフェーズになった段階で、既存パートナー企業の事業や販売力を整理し、適切なリソース配分での支援活動に取り組みましょう。

2.パートナープロファイリングの項目

既存パートナー企業をアクティブ化させるための前準備としての、パートナープロファイリングの立ち位置について記載してきました。

ここからは、具体的に何をプロファイリングすべきかについて記載していきます。

プロファイリング項目は、下記のとおりです。

それぞれ、具体的にご説明します。

項目①:事業内容

パートナープロファイリングの項目1つ目は、パートナー企業の事業内容です。

パートナー企業の事業内容、今後注力する領域などを、IR・中期経営計画などから把握しましょう。そうすることで、自社サービスとシナジー効果のある販売形態や今後の注力領域に自社サービスを組み込める可能性を整理することができます。

【項目例】
・業種
・事業内容
・今後注力する事業

項目②:顧客基盤

パートナープロファイリングの項目2つ目は、パートナー企業の顧客基盤です。

パートナー企業が既に持っている顧客層や数、業種を把握しておきましょう。この代理店が強みとしている顧客の特徴を把握することで、自社の顧客基盤と比較してどう連携していけるかを洗い出すことができます。

【項目例】
・顧客数
・顧客規模
・顧客業種
・提案先の部署
・提案先担当者の役職

項目③:組織

パートナープロファイリングの項目3つ目は、パートナー企業の組織図です。

組織図から、自社サービスの販売が進みそうな部署はどこか、自社サービス販売の旗振り役となってくれるキーマンは誰なのか。多数拠点がある場合、拠点の所在地や各拠点の人数なども把握しましょう。自社サービスを販売できるような体制があるかを洗い出すことが重要です。

【項目例】
・組織図
・部署(人数構成・役割・販売するサービス)
・キーマン

項目④:営業戦略・体制

パートナープロファイリングの項目4つ目は、パートナー企業の営業スタイルです。

パートナー企業の営業担当の業務範囲は、リード獲得までか、クロージングやその後のフォローまで行うのか、コミュニケーションツールは何か、商談は訪問かオンラインか、などを把握しましょう。そうすることで、パートナー企業の販売力や自社サービスが売りやすい営業体制が整っているかを整理することができます。

【項目例】
・業務範囲
・通常営業時の営業手法
・コミュニケーションツール

項目⑤:マーケティング施策・体制

パートナープロファイリングの項目5つ目は、パートナー企業の評価制度です。

パートナー企業がリード獲得を行う際に、マーケティングチームがあるのか、すべて営業担当が個別で獲得する体制か、プロジェクト単位でチームを編成しているのかといった体制面や、マーケティング施策をすでに行っているのか、どのような施策なのかという戦略面を把握しましょう。

パートナー企業のマーケティングにおけるリテラシーや過去のマーケティング実績を可視化でき、共同マーケティングを行う際にも活用することができます。

【項目例】
・リード獲得の体制
・実施しているマーケティング施策

項目⑥:評価制度

パートナープロファイリングの項目6つ目は、パートナー企業の評価制度です。

パートナー企業アクティブ化のためには、営業担当が自社サービスを販売する動機があることが重要です。自社サービスを販売することで、営業担当の成果になる評価制度があるかを整理しましょう。

【項目例】
・パートナー企業の担当者のKGI/KPI
・パートナー企業の担当者の昇格基準

項目⑦:取り扱いサービス

パートナープロファイリングの項目7つ目は、パートナー企業の過去実績です。

売れた商材や売れなかったサービス、競合サービスや親和性のあるサービスについて把握しておきましょう。そのデータをもとに、自社サービスが販売しやすいかどうかを分析することができます。

【項目例】
・パートナー企業の取り扱いサービス
・パートナー企業が注力して販売しているサービス
・競合サービスの取り扱い有無

項目⑧:過去実績

パートナープロファイリングの項目8つ目は、パートナー企業の過去実績です。

すでに自社サービスの販売が進んでいる場合は、現状どれくらいの売上があるのかを整理しておきましょう。

【項目例】
・自社サービスの受注数
・顧客紹介数

3.さいごに

以上、相性の良いパートナー企業の判断軸と探し方について事例を踏まえて記載していきました。

次回は、「パートナー企業のセグメントわけ」について記載する予定です。今回記載したプロファイリングを、パートナー企業のアクティブ化にどう活かすのかについてお話します!

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