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資格を持つ意味

「ママ、すぐ資格とれって言うよね」

うちの長男に何度か言われて、私は父に似たのかもしれないと思った。

小さい頃から
一級建築士の父に
資格だけは取っておきなさいと言われ、
国家資格を取るために大学に行った。

でも大学在学中には資格を取れず、
なんとなく入った会社で介護の仕事をし、
数年経ってから、仕事をしながら資格を取った。

これで仕事の幅も広くなると思って、転職してみたが、
転職先の病院では
資格なんてまったく意味がなく、お荷物状態で、
ただただ自分の存在価値がないような気がしていた。

でも国家試験に合格したという気持ちだけは、忘れられなかった。

結局今は全く資格を活かしていない仕事についているのだけれど。

いつかは戻りたいと思っていながら、もうすぐ16年。

子供にも何か頑張っている姿を見せたくて、
今の仕事に少しでも役立つ資格が欲しくて
勉強を始めた。

でも簡単にはいかなかった。

ノートに字を書くだけで手が痛くなるし、
目は疲れるし、
記憶力が悪くなった。

全く暗記ができない。
計算も間違える。

それでもなんとか試験を受けた。

結果発表まであと数日。

うまくいっているといいんだけど…。

今まで、勉強しなさいと頭ごなしに子供達に言っていた自分が恥ずかしい。

勉強って大変。

でも大人になって後悔して欲しくないし、
私みたいになって欲しくないから
また資格だけは取っておきなさいって
言ってしまうかもしれない。




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