見出し画像

日本ダービーを考える②~各馬評価

繁忙と寝落ちで当日昼公開とかいうトンデモなことに…申し訳ないです。
馬券の足しくらいで参考になさってください。

さて、①では皐月賞の異質な決着について、額面通り受け止めてはいけないのではないか?という問題提起を行いました。

ご覧になっていない方は、こういった意見もあるよということで、参考までにご覧ください。こちらから。

今回は第二弾ということで、各馬評価を書きたいと思います。
ちなみに、評価の消や▲といった印は絶対評価、適性面を評価しての印です。馬同士の相対評価はしていません。

各馬評価

グリューネグリーン 評価:消

未勝利勝ちの東京1,800m戦はラップを含めて、高いパフォーマンスでしたが、以降あまりよろしくない。
デムーロが弥生賞の時期に「2,000mは長い」と言っていたようですが、京都2歳Sでのパフォーマンスを見る限り、恐らくその可能性は高いでしょう。

お兄さんであるヴェルデグリーンは2,200mのAJCCやオールカマーを勝つなどの活躍を見せてはいますが、差し追込脚質ですから、上手くハマった感も。

いずれにしても、グリューネグリーンについては、先行脚質で、現状では1,800m~2,000mの高速持続力勝負が最もハマりそうで、2,400mになると恐らく上がりが使えずに35秒台まで落ち込んでしまい、厳しい戦いになると思われます。

サトノグランツ 評価:▲

勝った未勝利戦では、前半3F34.5秒、5F59.3秒とかなり流れるペースの中を4番手から追走して押し切り勝ち。基礎スピードの高さと速いペースへの耐性を見せました。

また、ゆきやなぎ賞ではスローからの5Fロンスパ、京都新聞杯では4Fロンスパを勝ち切っており、対応できるレースの幅はかなり広いと思われます。

気になる点を挙げるとすれば、ゆきやなぎ賞で最後の1Fが12秒台までラップが落ちているところ(11.4-11.0-12.2)でしょうか。
いくら前半1,000mが63秒とかなりゆっくりでも、さすがに1,000mロンスパともなれば脚が鈍ってはくるようです。

シーズンリッチ 評価:消

毎日杯勝ち馬。百日草特別と共同通信杯での負け方を見る限り、速い上がりでの決着を最も苦手としているようで、毎日杯はペースが流れたのと、前日の雨で馬場が渋っていたことで速い上がりが求められず、時計が掛かったことでこの馬の適性にピタッとハマった形。(未勝利戦も稍重でしたし)

毎日杯の際、「最後の1Fで確実にラップを落としている」と書きましたが、これも速い上がりでの決着を苦手としている理由だと思われます。

ダービーは2,400mと距離が伸びるものの、かなりの高速馬場になると考えられるため、東京の軽い馬場での決着が苦手な本馬にとってはどうか。
先行出来ればまだ可能性はありますが、差し追込になれば、もっと速い上がりが使える馬たちがいると思うので、厳しい可能性が高い。

シャザーン 評価:△

皐月賞前に以下のように評価。

前半1,000m通過64秒以上のペースしか経験がない、というのはさすがに厳しすぎます。

前走すみれSで後方から差し切りましたが、内回りコースなのにロングスパートになっていないですし、3Fだけで差し切ったような形。

スローの上がり勝負しか経験していない馬が、前速くなる×馬場悪いレースで馬券内来るとは思えず。。

ゲート練習しているそうなんですが、いつもより4秒も5秒も速く走らないといけない状況に耐えられるのかどうか…。

ロードカナロアは母方の良さを引き出すとは言うので、もし来るとしたら、お母さんクイーンズリングの血じゃないですかね。クイーンズリングは上がり勝負の馬ではなかったので。(この部分で完全な消し!と言いづらい…)

皐月賞~各馬評価より

6着というのは思ったよりは上位に来たなという感想ではありますが、やはり別の記事で書いた通り、皐月賞は異常な前潰れ決着であった以上、この6着から好転するか?というとどうでしょうか。

もちろん、他の上位馬と違い、4角のラップが落ちている部分で無理に位置を上げていったことが6着の要因ではあるので、ここで動かなければ少し順位は上げられたと思います。
ただ、それでも前にいて展開的に不利だったメタルスピードやタスティエーラを交わせなかった点は評価を下げざるを得ません。

距離延長になる点は追走面でプラスなので、前半が遅くなって脚を溜めることで、すみれSの再現がどこまでできるか。

ショウナンバシット 評価:△(先行なら)

皐月賞5着ですが、この馬もシャザーンと似たような評価。
皐月賞では以下のように評価。

関西を主戦場としていたので、未勝利戦以外すべて少頭数。ペース経験はそこそこあるものの、その時のラップは前半は35.3秒と入りは良いものの、後半はペースが上がりきらず、上がり35.6秒(12.1-11.5-12.0)と特に強調できる要素はなし。

未勝利戦で負かした2着以下の馬の中に、ブレイヴロッカーやスズカハービンがいますが、前者は距離延長してようやく常識にかかるレベル、後者は馬場が渋っての好走ということで、やや特殊。

出遅れキングのデムーロが騎乗するので、ただでさえテンがそこまで速くもないのに果たして先行できるのかも疑問。下手したら、グリューネグリーンに前に入られて踏み遅れたりする可能性もありそうです。

皐月賞~各馬評価より

最後に指摘した出遅れについては、スタートを見る限りおおよそ五分には出られていますが、二の足がそこまででもないなという印象でした。

馬の特徴で言うと、すみれSでシャザーンに差し切られてしまっていることを考えると、トップスピードはあまり高くはなく、上がり勝負ではキレ負けするタイプ。本来は先行競馬が望ましいと思われます。

今回もテンが速い馬はそこそこ多いため、位置取り的には中団~後方くらいの位置取りになりそうです。ただ、前走のようなデムーロの捲り方は東京では通用しづらいので、皐月賞よりも良い結果になるかというと…。

スキルヴィング 評価:▲

青葉賞勝ち馬で、ルメールがファントムシーフよりもこちらを選んだこともあり、上位人気濃厚な馬です。

青葉賞では本命にしましたが、これはゆりかもめ賞で前半1,000m60.0秒と遅すぎないペースで2,400mを勝ち切ったことが根拠になっていました。で、青葉賞でも同様のペースになったことでしっかりと勝利。

長距離路線にありがちな、スローペースしか経験がないというようなことがない点は評価として高い一方で、気になるのは位置取り。

ゆりかもめ賞にしても、青葉賞にしても、テンが遅いのでどうしても後方になりがちです。
この2戦での本馬の前半3Fは37.1~37.2秒、昨年のダービー勝ち馬と2着馬も37秒台。前半の入り自体は問題ありません。ですが、問題は上がりで・・・

昨年のダービーでは前半1,000mが58.9秒、かつ全体的にもペースがあまり緩まなかった中で1・2着馬は33.6~33.7秒を出していましたが、スキルヴィングはこの2戦で出した上がりは34.0~34.1秒。

2022年 日本ダービー 馬場差-2.6
12.5-10.8-11.8-12.0-11.8-11.7-12.3-12.0-11.8-11.5-11.7-12.0
ドウデュース  ⇒前半3F 37.1秒/上がり3F 33.7秒(11.4-10.9-11.4)
イクイノックス ⇒前半3F 37.7秒/上がり3F 33.6秒(11.3-11.0-11.3)

2023年 青葉賞 馬場差-2.8
12.7-10.8-11.9-12.5-12.5-12.7-12.2-12.1-11.7-11.4-11.7-11.7
スキルヴィング ⇒前半3F 37.1秒/上がり3F 34.1秒(11.5-11.2-11.4)

※道中ラップが12秒以上のものを太字

ちょっと遅いんですよね。

もちろん、ゆりかもめ賞は2月施行ですし、青葉賞も仕上げていなかった影響はあると思われます。
ただ、それでどこまで上がりをもっと速く出せるか、そして後方から差せるのか、全幅の信頼を置くには少々材料が足りないような印象です。

ソールオリエンス 評価:△

京成杯・皐月賞を勝ち、無敗でダービーを迎えます。
皐月賞では以下のように書きました。

京成杯で鮮やかな勝ち方をしましたが、いかんせん1,000m通過62.2秒のペースまでしか経験がないのはかなり辛いですね。
本馬の前半3F走破タイムが新馬で39.9秒、京成杯で38.5秒はあまりに遅い。皐月賞挑む前のエフフォーリアの方がまだ2秒くらい速いです。

脚の使い方だけを見ると瞬発力の馬というわけでもないのですが、ペースが速くなれば追走に苦労しますし、テンも遅いので後方からどこまで脚を持続できるか、2番人気の割に不安点があまりに多いです。

皐月賞~各馬評価より

皐月賞では、案の定と言いますか、あまり進んでいかず後方待機での競馬。

道中のラップを測ると、600m通過以降は11.8~12.0秒くらいで進む区間もあったのですが、基本的にはほぼ最後方待機。
ラップを見る限り800~600m区間までほとんど無理せず、2Fだけで全馬を差し切るような競馬になった印象です。

2Fだけで差し切った、と言えば強く聞こえますが、既に何度も書いている通り、これだけ前が総崩れになるようなレース、しかも後方待機勢でも早めに動いてしまうと脚が止まるような状況だったのですから、
「2Fで差し切ってしまうくらい強い」だけでなく、「2Fで差し切れるくらい周りが皆バテていた」という視点も本来持ち合わせるべきです。

過去に17番手から差し切った馬はいない、というデータも見ましたが、
そもそも馬群凝縮している17番手と、そうでない場合の17番手は意味合い(走破距離)が異なります
さらに、今年のペースより速い年は過去20年でも2回しかない、しかも馬場は最も重い…などなど、レアケースの材料が揃いまくり。そうした変数を揃えぬまますべてを同列で語るのは非常に危険な行為です。

このnoteでも何度も言っていることですが、条件をそろえた上で比較をするのは、データを扱う上で最も大事なことです。これを疎かにすると、誤ったデータを信じたままハズれることになりかねないのです。

ちなみに、個人的には勝ち方が京成杯とほぼ同じだなという印象でした。

位置取りは違うが、4角の馬群が団子となり、
2Fだけで差し切ったレースという意味では皐月賞も京成杯も同じ

だからこそ、個人的には世間で言われている程盤石なのか?という疑問を呈さずにはいられません。
これが、例えば先行馬も結構残るようなレースで、差し追込馬がなかなか来れない展開だった、ということであれば評価を上げますが…。

皐月賞があのような競馬になった以上、ソールオリエンスは、道中そこそこのペースで追走して、後半要素もしっかり問われた時のレースというのを、一度も経験せずにダービーを迎えることになります

追走力が問われながら、かつ後半も速い脚を持続させる力がどこまであるか、まさに今回が本当の試金石だと言えるでしょう。

なお、ここまでマイナスには言っていますが、結局「どうなるか分からない」以上は、過剰に評価しませんが、買わない・切る、ということもありません。

タスティエーラ 評価:△

皐月賞では唯一の先行生き残り馬。この事実は高い評価をする上で重要なのですが、なにせ特殊な馬場と展開なので、諸手を挙げて…というわけにはいきません。

皐月賞では以下のように評価。あまり高い評価はしていませんでした。

なんか弥生賞のラップが物足りないんですよね…。中山にしては馬場がかなり軽い方のはずなのに、上がり34.7秒(上がり推移11.7-11.1-11.9)
で、↑の上がり推移を見ればわかるように、最後ガクンと落ちているんですよね。

もしかすると2,000mはちょっと長いかもしれないなというのが個人的な仮説です。実際、母親を見ると短距離血統ですし、そのまた母親も短距離を走ってます。

もちろん、短距離血統でも走れる馬はいるんですが、弥生賞よりも時計が掛かり、厳しいペースになって果たして大丈夫か?という感じしかしません。押さえはしますが、あまり重視は出来ません。

皐月賞~各馬評価より

「上がりが最後ガクンと落ちている」
ここがポイントで、前述のシーズンリッチなどもそうですが、恐らくこういった馬は速い上がりを持続させる力がありません。

ただし、今回の皐月賞のように速い上がりが求められない中での持続力レースは得意な可能性があります。
速い上がりが求められなければ、馬の負荷が減って最後の1Fの減速幅が落ちるという理屈ですね。

実際、お父さんのサトノクラウンもキャリア後半は馬場が渋った方が成績が良いくらいでした。

ダービーでも先行すると思われますが、速い上がり、道中の追走力が求められるとなって皐月賞同様のパフォーマンスが出せるか、ここがかなりの懸念点になります。

共同通信杯ではタッチウッドを差せていないので、距離が延びてどれだけパフォーマンスが上がるか。


トップナイフ 評価:△

ホープフルSでドゥラエレーデと共に大波乱を演じた立役者の1人。弥生賞でも前の馬を捌くのに手間取りながらも、タスティエーラの2着と健闘しましたが、皐月賞では出遅れて最後方からの競馬で沈没しました。

この馬の戦績には傾向が顕著に表れていて、

  • これまでで11秒前半での上がりをほとんど使えてない

  • 3F戦は馬券外

  • 差し競馬も馬券外

という特徴があります。

つまり、速い上がりを出せないため、逃げまたは先行してどれだけセーフティリードを作って逃げ粘るか、が大きなポイントになるということです。

なので、上がり勝負(野路菊S)や差し競馬はダメですし、ロンスパ(萩S)や速い上がりが不要なレース(中山、京都2歳S)で戦績が良いのです。

萩Sでは、後半1000m〜800mの走破タイムが出走馬の中でも上位ですし、持続力の高さは実際数値にも表れています。

ダービー適性は微妙ではありますが、逃げるか番手先行し、かつ後半持続力レースになれば可能性は残っています。去年のアスクビクターモアみたいな競馬が理想ですね。

ドゥラエレーデ 評価:消

芝未勝利でいきなりホープフルSを勝ち、大波乱を作った馬。その後はアメリカのダービー目指していたようですが、頓挫しての日本のダービー参戦。

東スポ杯では結果的に5着と負けましたが、逃げ粘り方には結構見どころがあったんですよね。なので、ホープフルでは三連から外す代わりにこの馬からのワイドを押さえていました。(マジで三連押さえてたら良かった…)

では、ダービーはというと…かなり難しい気がしますね。東スポ杯は前半もペースが速かったとはいえ、1800mのレースで上がりが35.0秒。最後の1Fは12秒0で明らかに垂れてます。

中山のような速い上がりが求められなければこのレベルで大丈夫なのですが、距離延長と馬場の高速化という条件になって残れるかというとかなり疑問。トップナイフ同様に逃げ先行するにしても逃げ残りに色んな条件がついて回ります。

2019年のダービーのような展開でようやくワンチャンあるかどうか・・・というレベルでしょう。

ノッキングポイント 評価:◯(距離保てば)

かねてよりこの馬に1600は短過ぎると言い続けてきました。

お父さんはモーリスですが、お母さんはチェッキーノ。フローラSやオークスで活躍した馬です。
マイルにもそこそこ対応はしていましたが、古馬オープンクラスでは全く通用していないように、中距離でこその馬でした。

で、その息子もマイルでは4戦2勝2回馬券外と人気に対応えられているとは言えない戦績で、明らかに追走に苦労していました。

距離は未経験ですが、スタミナは母方から受け継がれるものと言われていますので、2400保つ可能性はあるかなと。
これまでのマイル経験で得ている基礎スピードの高さから、追走力は問題なく、テンも速いので有力馬よりも前に位置取ることが可能。

個人的には結構合うのではないかと期待していますが、懸念点としては後半要素。つまり後半800m〜1000mの走破タイムに関してはちょっと微妙。

人気よりは明らかに走ると思われますが、果たして。

パクスオトマニカ 評価:消

プリンシパルSで上がり性能を気にしていましたが、意外に対応したなという印象。ただし、前半1000m62.4秒は流石に遅過ぎで、特に評価は出来ず。

この馬の特徴は持続力。

葉牡丹賞や若竹賞で後半の持続力を見せてはいますが、11秒台後半を持続させることで後続を封じ込められるのは中山だから出来る芸当で、高速の東京だとその効果は限定的かもしれません。

実際、馬場が軽かった葉牡丹賞では11秒台後半を持続させながら、差し追込馬にやられてしまっています。

超高速馬場になり得るこの時期の東京競馬場では、持ち味が生きない可能性も。

ハーツコンチェルト 評価:△

青葉賞2着馬。

スタートも追走力もそこまで高くない上に、瞬発力もないので、中距離のスローペースでは位置取りが後方になり差し損ねてしまいます。

なので、2400mへの延長は明らかにプラス。
こういうタイプが2400来そうだなと思って青葉賞でスキルヴィングと2頭軸買ったら来たので、仮説通りでした。

ただし、仕上がってなかったスキルヴィング相手に負けてしまっている以上、青葉賞よりも上が望めるかというとどうでしょう。

相手も一気に強化されるので、三連の押さえまで。


ファントムシーフ 評価:▲

皐月賞3着。
瞬発力の馬だと思っていたので、マイナスかなと思っていたのですが、しっかりと対応してきている上に、随所でキレる脚がないと言われていたり。

野路菊Sはペースがかなり遅かったことで10秒台のラップも出せただけなのかなという風に認識し直しているところです。

この馬のベストバウトは共同通信杯。前半そこそこ流れながら、後半もしっかりと足を残して好位勢を凌ぎ切った点は、この馬の地力を表しているものと思われます。

スローの上がり勝負だけでなく、前半からペースが流れても対応してきている点から、対応できる範囲は広く、ロンスパにも対応できる可能性は高いのではないでしょうか。

ルメールから武豊騎手への乗り替わりというのがどう出るかは分かりませんが、押さえた方が良い馬の1頭だと思います。

フリームファクシ 評価:消

前走の方が合っていた気がするんですよね…
前走では、以下のように評価。

新馬戦のスローの上がり勝負で逃げて負け、明らかにキレ負けだったことから、上がり勝負よりは持続力勝負に強いことが窺えます。

未勝利戦以降は3連勝してはいますが、すべて少頭数な上にレベルがだいぶ疑問。。きさらぎ賞は重賞ですが、特筆すべき点はありませんでした。

(中略)
なお、この時は差して上がり34.8秒。上がり推移は11.4-11.5-11.9で、差してきた割にはやや失速気味。

中盤が極端には緩んでないのでその点は評価しつつも、ペースが上がってどこまで対応できるかは未知数です。

皐月賞~各馬評価より

やはりどこまでいっても上がりが遅いというのが引っ掛かる馬ですね。ルーラーシップ産駒と聞いて納得できます。
もっとスピードよりもスタミナが問われるレースでこそでは?

ベラジオオペラ 評価:△~消

皐月賞では田辺騎手が前につける賭けに出るも、賭けに敗れて前潰れに巻き込まれる形になりました。

実績のある東京コースに変わるのはプラスだと思いますが、距離延長かつ後半ロンスパになって持続力が問われた場合にどうなるかが未知数。
新馬やセントポーリア賞の時の上がりがそこまで速いものではないので、あまり距離が延びて良い印象ではありません。

伯父にエアアンセムがいる家系ですが、2,000mを超える距離の戦績が良くなかったことを考えると・・・。

ホウオウビスケッツ 評価:☆

皐月賞17着と大敗。そこからの巻き返しを図ります。

元々新馬でマイルを使い、フリージア賞では後半1,000mを持続力で完封する能力の持ち主。

個人的には先行勢の中でも悪くないんじゃないかと思っています。
前走本命だったのものあるんですが、何よりもフリージア賞の後半1,000mの走破タイムが秀逸で57.7秒は出走馬中最速。後半800m45.9秒も3位です。
※後半800mの1位はサトノグランツの京都新聞杯とシャザーンのすみれS、2位はソールオリエンスの新馬戦ですが、いずれも前半1,000mが63秒以上だったことを考えると…

近年のダービーは後半の持続力がとにかく問われますから、この馬の走破タイムは案外侮れないのではないでしょうか。
マイルでの勝ち鞍もあり、基礎スピードは問題ありません。

メタルスピード 評価:消

これまでのキャリアで上がり最速が34.5秒だったように、上がり勝負が最も苦手な部類。

皐月賞で4着に来たことで実は強いのでは?的な話もありますが、上がりが掛かったことによる恩恵が大きく、ダービーには全く適性がないと思われます。

実際、スプリングSでは本命でしたが、それは追走力を評価してのもので、上がりも求められるとなれば戦績的には狙いづらいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?