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【鉄道の旅017】山陰本線よろい駅のベンチ。

「よろい駅のベンチ」
山陰本線の小さな駅、よろい駅。その名は、かつて武士たちが身を守るために身につけた鎧(よろい)のように、旅人たちを守る場所としての意味を込められているのだろう。しかし、今ではその名残りを感じさせるような賑わいはなく、静寂が漂う無人駅となっている。
私はそのよろい駅に足を運んだ。駅舎は小さく、古びた木造の建物が佇んでいた。ホームに出ると、目の前に広がるのは荒々しい日本海の景色だった。波が打ち寄せる音が聞こえ、海風が心地よく頬を撫でる。
ホームの階段を5段ほど上ると、そこには古い木製のベンチがあった。そのベンチに座り、目を閉じる。心静かに、深い呼吸をする。この静寂な時間が、私の創作のための糧となるのだ。
眼前の日本海は、まるで広大なキャンバスのようだ。波が織りなす模様は、一瞬一瞬が違っていて、その美しさに心が奪われる。海風に乗って、遠くまで思いが飛んでいく。
そして、このよろい駅のひとときが、私の心に新たなエッセイのアイデアを与えてくれる。静寂の中で浮かび上がる言葉たちが、まるで海の波のように、次第に形を成していく。
時間はゆっくりと流れる。だが、ここでのひとときは、まるで時間が止まったかのように感じる。日本海の青さ、波の音、風の匂い。すべてが、私の創作のエッセンスとなる。
そうして、よろい駅で過ごしたひとときは、私の心に深く刻まれる。その静寂の中で、新たな創作の旅が始まるのだ。


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