『白い会社』
とにかく何もかもが白かった。ビルの外装や内装はもちろん制服や備品に至るまで、オフィス内の一切合切が真っ白だった。余りに白すぎて壁と天井の境目や自席の位置すら見失いそうになる。業務は各々真っ白な席に着き、一切何もしないこと。つまり会社の存在意義までが真っ白なのだ。
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水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。