ドリフトにおけるAssettoCorsaのFFB設定及びFanatec CSLDD/DDpro 向けFFB設定について

日本語でこれらをきちんと解説しているサイトが少ないと感じたので、一つの情報共有として書き記してみようと思います。

筆者の軽い経歴

グリップ
Forza Racing Championship 2017 Finalist
Forza Lemans eSports Series 2019 WORLD TOP5
Forza Lemans eSports Series 2020 PRO CLASS Finalist

ドリフト
Japan Sim Drift Championship 2020 Series Champion

要らない情報
ドリフトシティ公式大会第一回スカイロード 優勝

Assetto Corsa内のFFB設定について

この説明における環境条件
1. Fanatec CSLDD/DDPro 8nm 及びそれ以上の出力を有するハンコン
2.ちゃんとFFB出力ができるレベルに描画が可能なPC
3.CSPを入れてる
4.車両は現在最もドリフトEスポーツとしてグローバル基準とされるVDC Public Car Pack 3.0を使用したものとする。

いずれかを満たしていない人には参考にならない可能性があります。

AssettoCorsa内のFFB設定は古代より様々な情報が共有されており、この辺はある程度情報も出揃っていると認識しているため、説明は駆け足とします。


まず、基本的にはドリフトに限った話で言えば、エフェクト関係はオフにするべきでしょう。
理由としては、セルフステア以外に無駄なトルクを使いたくない、セルフステアの情報が曇るため要らない というところです。
10nmを超える大きなトルクを持ったハンコンであれば、やっとエフェクトに関しては味付け程度に入れる余地が出てくるかなという具合でしょうか。
世界で活躍してるシムドリフターもここは0が相場なので、こだわりがなければ0にするべきでしょう。
ゲインは好みです。筆者は100の状態で、テンキー側で車両ごとに出力を調整(VDCなら65%前後)にします。
最小荷重も基本0で問題ありません。1.1入れるのは適当な語呂合わせで意味ありません。

ポストプロセシングについては、デフォではセンター加速幅が10%入ってたかなと思います。
ここも好みといえば好みですが、DDユーザーなら敢えてソフト側で加速処理せずともセルフが追いつくので、必要はないかなと思います。



重要項目その1

右下の実験項目についてです。
ここが上位層でも派閥が分かれる重要項目その1です。

大きく2パターンがあり、

このように実験的なオプション~を有効にした上、
ダンパーゲイン100%
最小ダンパーレベル5%~10%
に設定するユーザー。

上の実験的にはチェックを入れず、

CSP FFB Tweaks 
More physically~にチェックを入れるユーザー。

の2パターンが居ます。
FFB TweaksはCSPの拡張出た追加された後発的な機能で、なんかどうやらACのジャイロFFBは流体力学の観点から見ると間違っているらしく、CSPの作者なりの解釈で作り直したもののようです。
数値は25%が推奨値。±5くらい調整してもいいかもしれませんが、特に弄る必要は感じませんでした。

この辺は乗り比べてみると結構な違いがあります。

よりクイックな挙動を好む方はFFB Tweaksの方
よりスムーズな挙動を好む方は純正の実験的の方

かなと思います。筆者は最近FFB Tweaksにしました。

ちなみにCSP作者曰く、実験的を有効にしたまま、More physically~にチェックは絶対入れるなとのことです。

Fanatec  CSLDD/DDpro のFFB設定について

基本的な機能の説明は割愛し、それぞれがドリフトにおいてどのような効果をもたらすか軽く説明していきます。
DD1/DD2へ流用可能は不明です。

ドライバ : 450
現在の筆者の設定が

これです。

SEN : 自由項目

FFB : 100推奨。
理由は、FanatecのFFB出力の設定が設定数値以上の出力をカットするようなフィーリングなので、例えば50にした場合、50%以上の出力が発生した場合は一律で50%で出力するというような特性になり、元々のFFB特性を維持したまま、出力を低下することができません。AC内で適切な重さにすることを推奨します。

FFS : Peak推奨。  LINEARでもいいけど、折角なので強いのに慣れましょう

NDP : 10%~20%
数値を減らすと、センター付近が敏感なる。また、極端に低い数字にすると振り出しセンター付近でFFB追い越してお釣りもらったりします。数値を盛っていくとセンター付近が鈍くなっていきます。上げ過ぎると、ワンテンポ遅れてFFBが来るような感覚、セルフステア追いつかなくなります。

NFR : OFF推奨。ここで味付けを調整するなら、別の項目でやった方がいい。

NIN : 20~50 ?
端的に言うと、ハンドルが滑らかに回るようになる。ここを下げていくとどんどんFFBが尖っていき、セルフ時にハンドルが車の動きを追い越してしまい、カクカクと小刻みに引っかかりながら回転していくような動きになる。そういうのは車の動きにも少なからず影響を及ぼし、綺麗に見えなくなる。
下げても20%くらいが限度で、それ以上下げると目に見えてカクカクと引っかかり始める。
ただし、FFBを軽くした状態でセルフステアの速度だけは欲しい場合は低い数字にするのもアリ。

INT : 好み
OFFと20で試すと、微妙に変化はあるが、それほど大きな変化があるものでもない。
最終的な微調整に使用するのがいいかも。筆者は他の設定変えて納得したのでデフォ 11のまま。

FEI : 100 推奨。
下げるとハンドルの動きが鈍くなります。

FOR : 100推奨。FFB弱くなります。

※重要項目その2※
この辺が不親切で、このハンコンが世間的にあまり評価されていない根幹だと確信しています。

SPR : OFF~70% ?
簡単に言うと、ハンドルをセンタリングする力のような感じ。上げれば、セルフが早くなりますが、デフォの100%でやるとロックトゥロック超えたところまで回転しコントロール不能になることがあります。
デフォの数値でこんな欠陥があることが信じられません。最新ファームウェアでマシにはなってますが、100%改善はしていません。
数字を下げることで、症状は改善できます。ただし、実際に何%までロックの追い越しが発生するかまで検証していません。70%はこれくらいなら多分大丈夫じゃないかなという希望的観測な数字です。筆者は画像の通り。OFFにすると急激なトルクの立ち上がりが少なくなり、コントロールしやすいです。が、鋭い暴力的なトルクの立ち上がり方はあまり無くなるので、不測の事態には弱くなる。

DPR : OFF~50%
簡単に言うと、パワステ。そもそものタイヤの抵抗値みたいな感じ。上げていくとどんどん重ステみたいなフィールに。静止状態でハンドル切るとめっちゃ分かりやすい。
セルフ時にも抵抗がかかっており、デフォの100%でやると全くハンドルが帰ってこない。OFFにすると抵抗がなく最もスムーズにハンドルが回るが、回りすぎて追い越すこともしばしば。
FFB軽めならかなり低い数字にするといい感じ。OFFでも可。

ブレーキ関係は省略

まとめ

ドリフトでセルフステア(ジャイロ)に有効なAC設定は
実験的オプション(数値は画像参照)
or
FFB Tweaks More More physically~を有効にする。(数値は±5程度)

※どっちも有効は効果が重なりうまく働かなくなるのでやらない

Fanatec CSLDD/DDPro FFBについては
とにかく下項目2つが罠だらけ。標準値は話になってなく、よく分かってないと沼る要素大

という感じでした。


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