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『Starry Regrets』歌詞全文&ライナーノーツ

どうも、編集担当のツラニミズです。
2019年3月28日にリリースされたAZKi WHiTEの4thオリジナル楽曲『Starry Regrets』の歌詞全文とライナーノーツをまとめました。

『Starry regrets』歌詞全文


きらめく星の下 街に溶けたメロディ
聴こえた声の中 呼び覚まされたのは片想い

君が好きって言ってた曲全部
追いかけるように聴いた思い出は切なくて

いつの日か 手に届くのかな
大人げない夢の中 押し寄せた想いあふれて
つぶやく声は細く

わがままな心は抑えて 遠く忘れようとしてたんだ
あの頃の歌声が空に残る

地下鉄のリズムと 漏れ聴こえたメロディ
かすれた声の中 心をまたかき乱されて

「君のことが一番だ」なんてね
甘い歌ばかり胸にしまうのはできなくて

もしも今 君がここにいて
あの時の星空に 呑み込んだ「好き」の気持ちが
言えたら変われるかな

大切な君との時間は 遠く忘れようとしてたんだ
あの頃の後悔が空に残る

涙ながらに見上げた星は
いつもより眩しくにじんで
君との最期もこんな夜空の景色だったな

きらめく空の下 思い出す君の姿
一番に輝いて

いつの日か 未来のどこかで
この気持ち伝えたら
先立たれる前に君と 隣で笑えたのかな

このメロディ 君との想いは
霞む記憶の中残ってた
あの頃の歌声が空に響く


ハム氏ライナーノーツ(作詞作曲編曲)

初めまして!作編曲家をしております、ハムと申します。
普段はこうした歌モノ楽曲提供のほか、BGMや効果音を作ったり音声編集をしたりと、アーティストというよりは裏で支えとなる側が多い作家活動をしています。

この度、AZKiさんのオリジナル楽曲『Starry Regrets』を制作させていただきまして、ライナーノーツを是非!とのことで貴重な場をお借りして書かせていただきます。

歌詞全体の内容としては、先立たれた片想い相手へ向けた
「もっと早く気持ちを伝えていれば……」という後悔を綴った、
少し切ないもの
になります。
サウンド面でもそれを演出する形で、緩急を大事にした展開と
音作り
でまとめた結果、ここまでのAZKiさんオリジナル楽曲の中でも
一番長い曲尺となる、5分オーバーの長編構成となってしまいました…!(笑)

今回、オファーをいただいた当初の楽曲テーマとして
「大人っぽい雰囲気の楽曲で、音楽要素が絡む恋愛ソング」というもの
だったのですが、ツラニミズさんと打ち合わせさせて頂いたとき、
現在のV界隈やVの音楽活動そのものの話など、とても白熱したVトークが
進み、僕自身も一層気合いが入ったことを鮮明に覚えています。

僕も毎日のようにVの方々を配信や動画などで追っている、
一人のファン
でもあるため、今回こうして楽曲提供の機会を
いただく前からAZKiさんのことは存じておりました。
それゆえに、今回の楽曲は「AZKiさんが歌う意味のある曲」という点を
一番大事に制作させていただきました。

表立った歌詞のテーマは前半に書いた通りですが、
この内容に込めたメッセージとしては、実はもう一つあります。
それは「推しは推せるうちに推そう!」という、
V界隈への個人的な思いや願いも込められています。

『バーチャルYouTuber』という存在の土壌が昨年ようやく定着してきて、
今年は「この土壌をどこでどうやって広げていくか」という、
可能性の年になるかと思います。
それに伴い、一層表立って輝きを放つ存在もあれば、
そっと人知れず消えていってしまう存在も更に多く出てくることでしょう。

実際、今回この楽曲を作っている間にも『活動休止』『引退』『卒業』といった発表が目に留まる日々で、その度に胸が痛む思いでした。

Vの存在にとっての『活動終了』は、キャラクター自体の『死』と同義であると個人的には考えていて、「いなくなってしまった後では言葉を
届けることもできないし、何もかもが手遅れ」という現実を、
突然つきつけられます。


"バーチャル"という存在ながらも「そこには人が生きているし、もちろん死ぬこともある」という非情に"リアル"なこの世界。
少しでも「先立たれて後悔する前に、ちゃんと好きの気持ちを伝えていこうよ!」というメッセージが広まって欲しい思いがあって、
それをAZKiさんという存在自身が歌うことで、日々支えてくれている開拓者さん達に改めて心に残せたらいいな……というのがこの曲の願いです。
(この内容を提案してGOサインを出してくださったツラニミズさんに多大なる感謝を…!)

Vの世界が大好きなみなさんは勿論のこと、Vの世界の中にいる方々にも、
改めてこのことを考える機会となるような一曲でありますように。

AZKiライナーノーツ

白あん曲初めてのしっとりでドラマチックなバラードを歌わせてもらいました。はじめデモを聴いたときからすごくAZKi好みの曲調で早く歌いたい!という気持ちでした。でも「Starry Regrets」というタイトルから「星空」と「後悔」というキーワードがでてきて、きっと悲しくて寂しい曲なのだろうと予感したのでした。

大好きな人との別れ、伝えられなかったこと、後悔していること、心残りになったこと。そんな情景が歌とともにこの曲には描かれています。

誰かと出会って、その人のことを好きになって、たくさんの想い出をつくって、でもそれが永遠に続くわけじゃない。いつか別れが来てしまう。本当に悲しくて寂しくて涙をこらえて、想い出とともに生き続けていく。だから私たちは後悔しないように生きていかなければいけない。その一瞬一瞬を大切にしたい。そんな想いを込めて歌わせてもらいました。

今作の聴いてほしいポイントは、もちろんこの歌詞ひとつひとつの言葉や情景もそうなのですが、歌ではコーラスがたくさん散りばめられているところです。コーラスも頑張ったので、ふわふわと星空の中にいるような浮遊感のあるところもぜひ注目して聴いてみてほしいです。

あの時、あなたが好きだと言えなかった、伝えられなかったことがないように。AZKiは開拓者のみんなに言いたい!開拓者のみんなが大好きだ!これからも一緒に走っていってください!
AZKi

この曲を受け取ってくれたあなたへ

普段活動する中で、ふとした時に最期の瞬間を想像することがあります。

それはAZKiの活動が終了し、AZKiと会う最後の日の様子や、最後にどんなことを話すのか?みたいなシーン。
あってはならないし、そうならないように動くのが自分の仕事ではあるのですが、すべての人に死が訪れるようにVtuberも永遠の存在ではありません。

いつか最期が来ます。

その瞬間が自分たちにとって、そして応援してくれている開拓者にとって、どんなものになるのか?は「日々何をしていたか?」に大きく関わって来ると思っています。

推しとの別れはいつも突然で、何気ないところからいきなり訪れます。僕自身、そういった後悔しない応援ってなんだろう?っていつ考えても答えが出ないのですが、最後の舞台で泣きながら笑えるようなラストシーンがあることが、とても大事なんじゃないかな?ってふんわり思っています。

いつか来る終わりのために今ある日々を大切にするのは、少しネガティブな発想ですが、世界は死があるからこそ美しいで溢れていて、だからこそ今が大切でかけがえのないものだと思っています。

どうか、いつか来るその日まで僕たちと一緒に歩いて下さい。
長さや深さではなく、もらった想い全てに何かを返せるような、そんな音楽を続けていくので、これからもどうか宜しくお願いします。

(ツラニミズ)

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