2019年8月の記事一覧
【詩作品】モーニングコール
耳に届く
君の歌声
胸を叩いて
僕を起こす
受話器の向こう明るい声が響く
僕は隠す 僕は隠す胸の高鳴り
少し長く君の声が聞きたいから
僕は話す 僕は話す寝ぼけたように
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あとがき
モーニングコールを引き延ばしてしまう悪い癖。
【詩作品】昇らない太陽
太陽が沈んで夜がやってきた
私を照らす太陽はもう昇らないの?
夏の終わりの少し冷える風
私が求めた愛をさらって空に消えたよ
ビルの隙間で強い風に
よろめき独り涙して
つかみたい手はそこになかった
闇をつかんで倒れ込む
あざ笑うようにネコの目が揺れる
滲む視界でゆらゆらと
作り上げた砂の王国
風に崩れ戻らない
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あとがき
崩れた心は戻らないことを知っています。
【詩作品】ウーファーみたいに
小さな胸が踊り出すほど
あなたに恋しているの
止めないで鳴らし続けて
お願いDJ
恋のリズムを
丸い瞳に見つめられて
ドキドキ止まらなくなるよ
体中に痺れる重低音
恋をさせてね
あなたのリズムで
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あとがき
「あなた」が恋のリズムを奏でるたびに、私の心もドキドキするの。
【詩作品】君の笑顔が僕の希望
虹が輝く
雨上がりの空に眩しい太陽
びしょ濡れになった僕の心を
優しくあたためてくれる
虹が輝く
雲間から覗く太陽
君の明るい笑顔が
僕の希望になる
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あとがき
そこにいた、明るい太陽。
僕は気がついた。
【詩作品】ラピュタのお姫様
古い市壁に囲まれた小さな街で
鼻歌を歌いながら歩く君の後ろ姿
少し離れて見つめるだけで
胸が張り裂けそう
大きな自然と歴史の道に
抱かれ優しい笑顔になった
君が振り返るたびに苦しくなるよ
伸ばせない手のもどかしさ
届かない愛を胸にしまって
振り返り歩き出すことはできなくて
胸を張って前を見て
未来へ歩く君の後ろ姿を見送る
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あとがき
友達。片想い。
好きな気持ちをし
【詩作品】永遠の誓いなんていらない
永遠の愛なんて信じていない
強い力でぎゅっと抱きしめて
今ここにある現実が
何より大切だから
時は流れゆくものだから
明日の行方は誰にも見えない
愛しい人も消え去るもの
その日まで抱きしめていて
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あとがき
別れの日が来るまで、ずっと。
【詩作品】僕にできること
君はなぜ瞳の奥の涙を見せない?
僕に君を救える強さがないから?
小さなこの手は君の涙を拭けない
だけど手を取っていつまでも寄り添うよ
君の隣にいて
手を取って
涙の理由を聞くよ
隠した傷
苦い記憶
こぼれる真実
手を取って
聞くだけ
力不足の僕
流れた涙は
目を覆うほどに綺麗
涙が枯れるまで
そばにいるよ
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あとがき
「僕」が「君」のためにできること。
それは
【詩作品】ここにある幸せ
太陽の光
明るい君の「おはよう」
眩しい朝の出来事
ここにある幸せ
二人並んで歩く
狭いホームで
ふとした瞬間
触れた肩先
顔を向けあい
赤くなって
目を背ける
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あとがき
なかなか素直になれないね。
でも、こんな瞬間だって私にはタカラモノだよ。