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白あん

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私の詩作品だけ集めたものです。 トークを読み飛ばしたいかつ人間の汚い面を見たくない人向け。 全部含めて読みたい場合はマガジンのつぶあんか私のタイムラインがオススメ。 時間のあると… もっと読む
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2020年10月の記事一覧

【詩作品】少女のわがまま

愛し合って満たされる
そんなふたりだけれど
ひとりで日を浴びた瞬間に
溶け出してしまう魔法

心が通じ合っていれば
信じ合えば大丈夫だなんて
都合のいい言い訳でしょ
そばにいて
もっとずっと

**********

あとがき

もっとずっとぎゅってして。
そして、もっとちゅってして。

【詩作品】あいことば

この身体に羽根があるのならば
海を越えて飛んでゆくよ
体を寄せ合って笑える日のこと
カレンダーに印をつけて待っている

一日にひとつだけ進むカレンダー
早く進むことを願っている
ハートマークを心待ちにして
今日も君にメッセージを送る

朝起きて一番に伝える
夜の君への「おはよう」と「おやすみ」
離れて暮らす僕らの
寂しい気持ち隠すあいことば

今会いたいって思える人が
胸にいる僕は幸せだ
ハートマ

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【詩作品】冷たい風と流れる雲

君は今どこにいて何を考えているの?
僕はひとり空を見上げ
あの雲に君を重ねているよ

冷たい海の風が吹く
風に包まれる左手が
君のぬくもりを求めてさまよう
秋の終わり

**********

あとがき

「君」と見た海と空をひとりで見ると、「君」を探してしまうよ。

【詩作品】セイリング

昇る朝日を眺めていた
手と手をつなぎ眩しく煌めく海辺で
幸せを感じていた
潮の香りと笑う君

「今が続けばいいのに」なんて
ありきたりな言葉を呟いた私
そんな私を君は叱った
「明日の君にも会いたいから」って

時間は進む
不安はあるけど
限りないドキドキだって君となら!

果てのないこの海をふたりで泳ごう
きっとたどり着ける幸せと呼べる場所
時には迷うこともある
でも離れないで
ふたりならきっと大

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【詩作品】スキの数だけ

いくつも会えない日の月を数えてきた
受話器越しに伝え合うスキを数えてきた

降り積もるスキの数だけ会えた夜にはくちづけを
この夜に隙間のないほどキスを散りばめる

**********

あとがき

越えてきた夜の数だけ抱きしめてキスをして。

【詩作品】それは棘のように

心の奥に刺さったバラの棘
抜くことができなくて今でも痛んでいる
揺れる気持ちを押し殺したまま
見てみぬふりをして笑っている

乾いた笑顔でなんとか生きている
胸の奥に刺さる輝くバラを見ないふりをしている

君の言葉が胸に刺さる
忘れようとしたバラを思い出す
ゆうきを出して手を伸ばして掴む
手に刺さる棘は心地良い

**********

あとがき

勝手にインスピレーション詩です。
あずきさんの作

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【詩作品】もしも戻ることができるのなら

「好きだよ」と伝えたいだけなのに
言葉が出てこない
心地良い関係が変わることを恐れて

君との時間は何より大切で
なのに踏み出せなくて
愛しい背を見送る白いチャペル

**********

あとがき

なんとなく過ごした時間を巻き戻せたら何か変わるのだろうか。
変えられないような気がしています。

【詩作品】胸と空に刻むよ

雲のない青空から手紙が舞い降りてくる
舞い上がるような嬉しい言葉が散りばめられている
羽根がないように見えても羽根があったようだ
気持ちいい浮遊感が僕を包んでく

僕の歴史で最大級の出来事
雄大な歴史の中では小さいけれど

46億の流れの中のほんの一瞬の出来事だけど
僕らが今いる2020年って年を胸と空に刻むよ
いつまでも残るように

新しい風が吹けば次の季節へ
この流れは止められないからこそ

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【詩作品】空気になりたい

僕は空気になりたい
いつでもそこにいて
いつでも包む

僕は空気になりたい
あなたが苦しむ時
変わらずにそこにいる

僕は空気になりたい
あなたが言葉を投げた時
そっと受け止める

僕は空気になりたい
周りの目が変わっても
変わらずにそこにいる空気に

**********

あとがき

意思表明noteです。
きっかけはこちら。

それに対してこんなことを書きました。

人によっては「冷たい」と

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【詩作品】不器用な生き方

霧の中でも歩いてゆくよ
少しでも先へ
まだ見ぬ未来が見たいから
たとえ傷ついたとしても

空が見えなくても歩いてゆくよ
立ち止まりはしない
雲のない空が見たいから
心の向かう方へ

未来は訪れるものじゃなく
自分で選ぶもの

**********

あとがき

うまく生きられない。
これしかないんだって思う。

【詩作品】飲み込む言葉の味

愛していると君に伝えたくて
でもふたりの関係は複雑で
言いたい言葉を飲み込むたびに
胸が痛んでいく

せめて夢の中だけでも君と
君とくちびるを重ねられたら
そんな風に考えるだけで涙が
涙がこぼれていく

この気持ちを恋と呼ぶなら
僕は恋なんて知りたくなかった

**********

あとがき

伝えられない気持ちは、痛い。

【詩作品】小さな不安

不安に震えていた寂しい指先
ふたり絡め合ったら
少しだけ心が晴れた気がした

君の体温が僕に伝わる
それだけで強くなれる
僕の体温が君に伝わる
それだけで安らげますか

**********

あとがき

「君」がぎゅっと手を握る。
それがきっと答えだね。
小さな不安さえも晴れていく。

【詩作品】ふたりのこと

すれ違いや間違いを繰り返しながら暮らしている
そんな僕らはこれからもずっと並んでいられるだろうか

ぶつかり合うのはきっと馴れ合いじゃなく信頼で
通じ合うため
伝え合うため
お互いのことをもっと深く知っていくため

**********

あとがき

ぶつかり合うのはきっと、お互いのことを考えているから。

【詩作品】忘れ咲き

笑顔で手を降った卒業式から
1ヶ月が過ぎて別々の道
「君は今どこで何しているのかな?」なんて
会うことのない君を想い胸がざわつくよ

君に誘われて行ったプラネタリウムで
眠ってしまった君の横顔を思い出した

胸の中で膨らむ言葉にできない気持ち
君に届くことはないからひとり部屋でつぶやく

あの日手を伸ばせていたら今隣にいられたのかな
取り返せない過去を想い苦しくなる

あの日々に気付けなかった

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