『御法度』

松田龍平が好きです。っていうたびに薦められてた御法度やっとみました武田真治の沖田総司良すぎませんかびっっっくりした

どこから話そう。あのですね、まず、そう、松田龍平が好きなんですよ
どこを切っても松田龍平!っていうあの佇まい。立ってるだけで目を引くあの雰囲気。イケメンというよりも、端的に、整ってらっしゃるお顔。そりゃ弟さんの方がイケメンですけれど、群を抜いて演技がうまいわけでもないですけど、よくないですか松田龍平。クーラーの効かない教室で死んだ目をした彼に地理の授業とかされたい。


で、『御法度』
新選組✕衆道っていう、美味しいの美味しい乗せ、みんな大好きカツカレーみたいな映画。しかもそのカツにはあの!松田優作の長男で当時16歳の美少年を連れてきちゃいました!!!っていう能書き的だけ見ると偏った教養あふれるお姉様方の為の映画です。
正直、美少年!っていうにはちょっとパンチが足りないかな〜とは思いました。顔はね綺麗だし肌ツヤツヤだし目元も涼しげなんですけども、背が高い。あとちょっとモサっとなさってる。大の男を惑わせるっていうよりは、年下の女の子をクラっとさせる魅力ですよね松田龍平。
演技もね、なんだか硬くてぎこちなさが出てて。青い実の可愛さ。若かりし松田龍平が見たかっただけなので、それはそれで美味でした。
でも、どうなんだろう。はじめの方のふいに見せる無邪気な笑顔と終わりの化生の笑顔全然違ったからな。あれが意識しての演技なら恐ろしいものです。

カレーの方は、うーん。大変ムサかったです。
男所帯の表現がうまいとも言う。たぶん。なんだか見てるだけで汗臭かったですもん。ここに美少年が入ってきたら、そりゃオジサンたち色気付くよな〜わかるわ〜…と。
それでそこの鬼副長役にビートたけし。…なんで?映画が映画なので、山本耕史でもまぁ作画が違いますけど、ビートたけし、ちがくない???いや、私が彼苦手なだけかもしれないけど。最後のシーンはビートたけしで正解なんです。それは、そう。渋くて良かった。でも土方歳三役にビートたけしは!違うと思います!髷の違和感もすごい。山崎さんもゴツくて笑っちゃった。彼こそ美青年で近藤さんといい仲だったと聞いておりますけれども…?
でも武田真治の沖田総司役はそれっぽかった気がします。まず台詞がね、沖田総司!って感じだったんですよ。目キラキラさせながら無邪気な顔で「じゃあ土方さんは狂人の親玉だ」「あなたが悪いんです」って。丁寧で人懐こくてシニカル。人生で見た中でいちばん沖田総司ぽかった。

話はそうですね、どうなんだろう。『前髪の怱三郎』読んだらもう少しちゃんとわかるのかな。他の方が書いてた感想に「最後の「沖田さん!」って声が本当に嬉しそうで」って文章があって、確かにそれならなんとなくしっくりくるんですけど、私がみたビデオにそんなシーンはなかった。どうして。いつだって魔性の本心は語られないものだけど、いつだってモヤモヤしますよね。この美貌で組織を壊滅させてやるわ!とかならまだわかるけど、手を出す相手が絶妙に小物。なんなんだろう。
私の所感だけなら、誰にだってそのケはあるけど、みんな自分だけは違うって信じてる。肉欲になれば落ちるのは一瞬、肉欲にならなければ落ちても自分じゃ気づけない。って感じなのかなって思いました。
あれは土方さんの話で怱三郎はメタファー。みたいな。どうなんでしょう