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ぶどうのレスキューに行ってきました

先日、松本の友人から電話があった。
松本でぶどう農家をしていた親戚のおばあちゃんが倒れてしまって、
収穫目前のたわわに実ったぶどうをどうしたらいいか、と途方にくれているという。
そうと聞いたら、ということで、熟すのを待ってくれないぶどうと限られた時間のなかで、自分たちができることを考えて、農家さんの代わりにぶどうを収穫して発送する、というのが今回のレスキューでした。

今回のことで、農業に少しだけ近づけて感じたことは、
農業でコントロールできることってどれくらいあるんだろうということ。
あるときは、出来すぎてたくさんとれすぎてしまい売るのが大変になって、
価格を下げなければいけなくなってしまったり。
あるときは日照りや大雨やで数がとれないけど、値段をあげるわけにもいかなかったり。
農家さんは、そんなリスクを一手に引受けてくれているのだなと、改めて。
1日で出来るものなんて、なーーんにももなくて、
何年もかけて土をつくり、何ヶ月もかけて農作物をつくる。
販売できるかどうか、おいしくできるかどうか、実ってはじめてわかるのです。
私がこうやっていま文章を書いているみたいに、
タイプミスしたらカチカチと消したり、
構成がおかしければコピー&ペーストで構成かえてみたり、
なんて、そんなことは出来ないのです。
何年も一生懸命向き合い続けた結果の、今の一粒の一粒の実りだということ。
今回のぶどうのレスキューを通じて、改めてそんなことに気づきました。
そして、そのリスクをどうにか低くして安定した収穫をと願ったその先に「今」があるということについても。

レスキューは、最後に食べてくれる人、使ってくれるひとにつなぐところまでで完了なので、今回は無事完売!して、おいしいかったよ、と言ってもらえたので無事レスキュー完了です。
おばあちゃんの背丈に合わせてつくられたぶどう棚でのぶどうの収穫は中腰が続いてしんどいし、ぶどうは重いし蜂がいて怖いし、生鮮の梱包発送はすごく気をつかうし…と、想定していたことからしていなかったことまで、たくさんの「大変だ!」を体験させて貰えて、本当に良い機会でした。
この機会をくれた松本の友人へ、改めて感謝の気持ちを込めて。

これからも、農家さんが向き合いぬいてくれた農作物や思いをみなさんに繋ぎ続けられる方法を発明していきながら、景色とタネをつないでいきたいな。

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