見出し画像

産後半年を振り返る

2017年の8月に女の子を出産した。もう少しで娘は生後7か月になる。
本当に今思うとあっという間だけど、産後、私はこんな無為な時間が永遠に続くんじゃないかと思って途方にくれた。

正直出産以前は子どもという存在は特段好きではなかったし、妊娠してからも、夫は楽しみだねえ、と日々言ってくれるものの、私自身はあまり実感がわかず、ただひたすらお腹が重くてしんどくて、我慢しなければならないことも多く、早く出てきてほしかった。
でも、我慢しなければならないことなんて産後の方がはるかに多かったのだ!

出産はすんなり終わった。母子別室だったので、毎日2時間だか3時間おきに、新生児室に新米ママたちが授乳をしに行く。
産後初日の夜中、何と私は新生児室に行きたくなくて泣いた。出産前から周りの友達ママや、ネットの情報から、夜中に何度も授乳が必要だということは当然知っていたはずなのに。今後、自分のしたいような人生が当分送れなくなる、という恐怖で泣いた。もちろん娘を見ると、可愛いという気持ちは起こるのだけど、なんだかすべての自由を奪われてしまう、それがもうとんでもない時間続くような気がして怖かった。入院中、昼間は毎日夫が来てくれたから大丈夫だったが、夜中にはやっぱり暗い気持ちになった。産後はホルモンバランスが崩れて情緒不安定になる、ということも聞いていたので、きっとそのせいだと思うように努めた。

退院後も夫はとても協力的で、たくさん手伝ってくれたけれど(里帰りや両親が手伝いに来たりはしなかったので、基本的には夫婦二人で乗り切った)、それでも漠然とした不安がずっと消えなかった。(漠然とした不安は本当に漠然としていて、夫との関係性が変わってしまうことや産後の体型の崩れなど、もやっと色んなことが不安だった。結果、諸々解決というか、良好な方向に進んだのだがこれについてはまた後日。) 夫が毎日、かわいいねえかわいいねえ、と娘のことを私に言ってくれるものの、私のほうは心からそんな風に思ってはいなかったような気がする。なぜか孤独だった。

育児鬱や産後クライシスの話など、産後にまつわるマイナスの話を事前にたくさん聞いて、そういったことに全力で抵抗したかった。家にずっといると暗い気持ちになりやすい私を、夫がたくさん連れ出そうとしてくれた気がする。
それでも、産後1か月で香港に行ったのは今思うと体力的にすごくきつかった・・・!それから産後2か月と3か月でハワイに2回、先日は沖縄にも行って、娘との飛行機は今のところ慣れたものだ。(もう少し大きくなって自我が強くなると大変なんだろうけど。)

生後1〜2か月頃までの赤ちゃんは本当に小さくて、何かのミスですぐ死んでしまいそうで、怖かった。(今でも、生後1~2か月くらいの娘の写真を見るのは少し苦手。そのころの怖い思いがよみがえって泣きそうになる。)

画像1

幸いなことに、娘はとても育てやすい子だった。産後2~3か月くらいからは、自然と夜は12時間も寝るようになった。自分の時間、夫婦の時間がその間に少しとれるようになった。今でも夜中に起きることなく、そのぐらいは寝てくれる。

いつの間にか娘はずっしりと重くなり、もう少しで一人でお座りができそうで、たくさん笑うようになった。娘は、愛おしくて仕方ない存在になった。

今思うと、産後1,2か月が一番精神的に辛いことが多かった。初めてのことだし色々あって当然なのに、何かにつけて悲観的になって、そうやって暗い気持ちになること自体が、「失敗」しているみたいで、「失敗」することが極端に嫌いで、先回りして「失敗」をしないようにしないように生きてきた(つもり)の私にとってはとてもしんどかった。幸い、周りに最近出産した友達が多かったので、そんな友達と話すことでだんだん心が和らいでいった。それまであんまり多くの友達と目的もなく何度も会って話したりするようなタイプではなかったけれど、すごく、救われた。

画像2

今まで、自分のしたいことをしたいように、思ったことを思ったように、やってきた。今までのようにはいかないことも多い、というかそんなことばかり。
それでも、私は娘のためにすべてを犠牲にしようとは思わないし、夫や私が楽しくやりたいことをやっている生活を見て育ってほしい、と思っている。

これからも娘は私に、たくさん「初めてのこと」を与えてくれて、その度に私は一喜一憂したり、悲観的になることもあるかもしれないけれど、この産後数か月の生活を思い出せば、それもまた一時的なもので、過ぎていくもので、そのときを後から振り返れば大切な時間だったと思うことができる気がする。たぶん。

画像3

#産後 #育児 #子育て

この記事が参加している募集

育児日記

お花の勉強代として使わせていただきます。 コツコツ勉強して、アウトプットしていければと思いますので、サポートしていただけるとうれしいです。