見出し画像

小学校英語担任授業は悲惨?!公立小3校を見学、比較しました

2020年、小学校3年生から外国語活動が授業としてが始まりましたね。
その年に私が受講したJ-Shine(小学校英語指導者資格)の講義では、年配の先生など英語に苦手意識を持つ先生が多いと聞いていたので、その中でどのような授業をしているのか興味を持っていました。
実際、娘が通う小学校は、同じ市内でも私が勤務している小学校よりも回数が少なく、学校によってもかなり差があるのでは?と思っています。

3、4、5年生、担任の先生の英語授業を見学

そんな中で、先日、3つの公立小学校で3、4、5年生3人の担任の先生の授業を見せていただく機会がありました。
私が感じたことについて書きたいと思います。

①3年生 30代 男性の先生
②4年生 40代 男性の先生
③5年生 20代 女性の先生

①3年生30代男性の先生


一見クールで小洒落たこの先生は、英語の発音も上手で、授業もテキパキと進められていました。
きっと学生時代から英語が得意で、勉強もされていた感じ。
多少の発音間違い、不明な表現はあるものの、英語の挨拶、天気、日付などもフラッシュカードを使ったり、ピクチャーカードを使ってのゲームや個人のパソコンを使って勉強させるなど、いろんな方向からその単元の言葉を使って覚えさせていて、とても効果的だと感じました。
そのクラスは3年生でしたが、私が担当している4年生3クラスよりも曜日や月などよく覚えていて、発音も上手でした。

②4年生40代男性の先生

熱血教師タイプのこの先生。
お話ししたときに「自分は英語があまり得意ではない」と言っていました。実際、典型的な日本人の発音で、英語の授業でもスペルや発音の確認をしたりしていましたが、先生としてはベテランなので、授業内容は生徒に伝わっている感じはしました。
クラスの子どもたちは、英語を楽しんで勉強していましたが、定着している感じはありませんでした。

③5年生20代女性の先生

この先生は以前から知っていて、とても几帳面で熱心なので、授業を見るのを楽しみにしていました。
実際にHow are you? の答えはFine, thank you, and you?ではなく(実際ネイティブはこのようには言いません)I'm okや, I'm good, などを使われていたのでさすが若い先生!と思いました。
が、、そのあとから自信なさそうに「今日先生は緊張している」と言い、1時間の流れを紙に書いて説明して、黒板に貼っていました。授業の進め方は上手ですが、先生自身で文を読んで聞かせたりリピートの機会は皆無でした。黒板に書いた基本的な単語のスペルミスなどもあり、分からないと得意な生徒に「〇〇くん、これ合ってる?」と何度も確認する場面がありました。

子どもたちの様子


3〜5年生のクラスはみんなまだ初めて数年なので、内容的には大きなレベルの違いはないと思いますが、英語力は結構差があるのではないかと感じました。
5年生にもなると、英語を習っている子も数人いて、差が顕著に出てきます。
上手な子はどんどん手を揚げて発言し、興味がない子は下を向いてお絵描きをしたりしていました。

個人的には、②4年生の授業が一番英語力が最終的には伸びるのでないかと思います。
理由は、外国語を楽しんでいるからです。
実際、担任の先生の授業を見せてもらったあと、私がこのクラスを担当していますが、子どもたちから毎回様々な質問が出ます。

「先生!外国人は海苔は食べないって本当?」
「先生!肉って英語でなんていうの?」
「Riceはご飯で、Liceはシラミだよね?」
「LとRの発音が分からない」

正直、授業とは全く関係のないことなので、いきなりの質問は戸惑うこともありますが、確実に外国に興味を持ってきているという実感があります。

英語は今でなくてもできる。でも、、


英語を教えている私がこんなことを言っていいかわかりませんが、英語って今どうしても必要か?と言われれば、中学校受験をしない限り必ずしも必要ないのではないでしょうか。

今はインターネットでたくさんの勉強法もあるので。その気になれば、もう少し大きくなってからでも十分間に合います。

なので、私としては、楽しんでやってほしい!
外国に興味を持ってほしい!
英語を好きになってほしい!

そんな想いで毎回授業をしています。

が、5年生からは英語が教科になり、通知表もつくんです。
楽しいだけでは、やっていけませんね…

担任の英語力は総じて低い

文科省の2022年のデータによると残念ながら担任の先生の英語力は低いです。
①のような先生はかなり稀ではないかと思います。

小学校教員(小学校に所属し、授業を担当している者。)のうち、英検準1級以上又 は TOEFL の PBT 550 点以上、CBT 213 点以上、iBT 80 点以上又は TOEIC 730 点以上を取 得している者は、全体の0.8%、当該試験の受験経験のある者は、全体の31.0% となっている。

実際、学校の先生からも「英語が大嫌いだけど仕方なく授業をしている先生もいる」というお話も聞きますし、英語が得意な子どもが担任の先生の間違いを指摘することもあるようです。

また、娘が通う小学校は、同じ市内でも私が勤務している小学校よりも回数が少なく、英語専科もおらず、外国語は週1回と決められている中で1ヶ月全く外国語の授業がなかったりします。都内の小学校では1年生からALT(外国人講師)を入れているところもあるようです。学校によってもかなり差が出てきてしまいますね。

小学校のうちに対策を

将来、理系、文系、どちらに進んでも必要になる英語ですが、中学校になると英語の授業がいきなり難しくなり(難しく感じる)、苦手になってしまう子がとても多いそうです。
なぜなら、小学校でちゃんと英語を勉強していないのに中学校側では「しっかり英語の基礎を学んでいる」事を前提に授業を進めてしまうから。

お子さんの小学校には英語専科の先生はいますか?
いない場合、担任の先生になると思いますが、その先生は英語が得意ですか?(せめて苦手でない事を祈る・・・)
先生がどのような授業をしているのか、お子さんに聞いてみてください。
もし、英語専科がいない、そして担任の英語の英語力がイマイチの場合、お家で教える、または英語教室に通わせる事をおすすめします。

手遅れになる前に、ぜひ対策を。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?