「トロイヤ戦争」の英雄たち(5)

トロイの"精神的な支柱"である「ヘクトル」を失ったトロイの王「プリアモス」は、息子の惨い扱いを見て、胸が張り裂ける思いだったのでしょう。

ヘクトルが討ち取られた日の夜、アキレウスの陣に老齢であるにも拘らず単身密かに乗り込み、息子の遺骸の返還を嘆願します。

アキレウスは息子への愛を、敵陣にまで来て示すその勇気を称え、ヘクトルの返還を了承します。

ヘクトルの姿は、「神の加護」により綺麗なままだったそうです。

そのアキレウスも、やがて「パリス」(アポロン神という説もあります)の矢を受けて「戦塵の露」と消えて行きます。


「死んだ人」はものが言えません。「生きている人だけ」が"その人"の功績を「語り継げる」のです。

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