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【第5話】「迷ったら“やる!”のが鉄則なのだ」

そろそろ神楽坂は夏祭りの準備。
まだ早いんじゃないの?って思うけど、阿波踊りの練習は1年中だし
商店街の準備なんかもいろいろあるから神楽坂商店組合の寄りあいも増えて来たみたい。
夏が近づいてるのね~。

商店会のおじさん:「うちの娘の友達がさ、やっぱ独身なんだけどよ。」

ママ:「ちょっと!いまどきはそういう言い方すると“セクハラ”になるのよ。」

商店会のおじさん:「ええ~、いやうちの娘だって39歳だけど独身だろ、差別はしてねぇよ。」

ママ:「ひゃぁ~あんたのところのミドリちゃんはもう39歳になったの!こっちも歳をとるわけだわね。」

おじさんはコーヒー1杯で長居されちゃうけど、手土産持って来てくれたから許す!(リリー)

おじさん:「ミドリは39歳なんだけど、その友達ってやつは41歳なのよ。」

ママ:「ありゃぁ~。。。。」

おじさん:「36歳の時に結婚紹介所に入会はして、結局は選び過ぎて【まぁまぁの条件男】を選びきれなくて1年経って紹介所も辞めたんだとさ。」

ママ:「ふ~ん、スタートは36歳ならまだいい出来じゃない。」
おじさん:「んまぁ、それで37歳になってよ。それから仕事が忙しくてあっという間に2年、さすがに39歳はマズイともう一回、別の相談所に入会したんだわなぁ。」

ママ:「そうね~39歳だもんねぇ。」

持ってきた土産のせんべいを取りだして食べるおじさん。
ちょっと~、持ち込みは困るんですけどぉ。

ママ:「さすがに39歳の時は決めたんじゃないの?」

おじさん:「それがだよ、今度は36歳の時の条件よりぐっと下がったから来るお見合い相手も条件が良くなかったらしいのよ。」

ママ:「それはしょうがないわよ~、現実を見なきゃ!イマドキ、ネットにも書いてあるって言うじゃない。」

おじさん:「ママはさすが詳しいね。そうなのよ、そこでまた条件に迷ったらしくてさ。」

ああ~~、、おせんべいの粉が!んもぉ、、持ち込みの上に掃除はリリーがやらなきゃいけないんだから!

おじさん:「結局、その相談所も1年の契約期間が過ぎちゃって40歳に突入。また違う相談所に話を聞きに行ったらしいわ。」

ママ:「んまぁ~41歳になってもまだ迷ってんのかい?それも結婚相手じゃなくて結婚相談所を???」

おじさん:「そうらしいわ。オレもミドリにはガツンと言ったね!」

ママ:「親が言うと逆に反抗するわよ~、娘なんだから。」

おじさん:「ところが、その友達のおかげでよ~、ミドリのやつ昔から知り合いだった若造と一緒になるって言いだしてんのよ。」

ママ:「あら、また。。。。」

おじさん:「高卒で、年収300万、靴の修理する職人だって言うじゃない。ママ、どう思うよ?」

ママ:「学歴、年収、職種、、、条件を言い出したらきりがない、男女の縁なんてタイミング。
樹木希林さんも言ってたじゃん“若気の至りがないと結婚なんかしない”って。ミドリちゃんはそれほど若くないけど(笑)
「はずみ」とか「タイミング」に乗るって大事よ。みんな迷いすぎて、考えを突き詰めすぎちゃうじゃない。「迷ったら“やる!”」それが大事。」

ママったら今日はいい事言うわね! 
でも私の分のおせんべいは残しておいてよっ、休憩の時に食べるんだから~。

「迷ったら“やる!”のが鉄則なのだ」
byリリー

次号につづく

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