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【第4話】「愛があっても男女に“想いの共有”なんて出来ない」

むしむし雨が続いて嫌になっちゃうなぁ~。
babaは建物が古いから雨がしみ込んでカビ臭くなっちゃうのよね。
掃除の手間が増えるけどしょうがないか。。。

ママ:「リリー、昨日 綾子さんが傘忘れたみたいだからレジの横に置いといて。」

は~い。綾子さんはのんびりしてるというか、うっかりさんだからよく傘を忘れる。
ええと、傘 傘、、、、ああ~ママ、綾子さんったら資格の勉強のノートも忘れてますよ!

「昨日はついお見合い相手について話しこんじゃったからなぁ、綾子さんも勉強の事はどうでもよくなったのかも。

ママはおせっかいだから、つい綾子さんの婚活に口出ししちゃって。
仕事や資格の勉強で大変なのに~、かわいそうだわ。

ママ:「あら、こっちだって綾子さんが心配だから聞いてあげてるんじゃない。
もう44歳だし、綾子さんの両親だって気になってるよ、親は言えないからね。」

しょうがない、ラインで綾子さんに忘れ物をお知らせしておこうっと!

ママ:「綾子さんがね、何回か会ってたお見合いの男性44歳バツイチとはさ~結局お付き合いやめることにしたみたいよ。」

ママはどんどん個人情報、話しちゃうのが悪い癖だな~~。

ママ:「それでさぁ、その44歳バツイチ男の何がダメなの?って聞いたら
綾子さん“私は結婚相手に一緒に感動して、一緒に悲しんで、思いを共有したいって考えてるんです”って。
もう高校生じゃないんだからぁ~~~~。」

リリー:「ママ、まさかそんな風に言ったんじゃないでしょうね?」

ママ:「言ったわよ~!だって考えてもみなさいよ。
一緒に感動して? 一緒に悲しんで? はぁ~??
全く違う境遇で暮らしてきた赤の他人、それも異性、
愛があっても“思いの共有”なんて出来ないわよ。」

さすが、恋愛遍歴の多いママならではのコメント。説得力があるわ。

ママ:「大宮さんがいたらもっと辛辣に言うって!絶対!」

はぁ。。。大宮さんいなくてよかった。

ぴろろ~~~ん(ラインの返信)
はっ、綾子さん返信早い!
リリー:「ママ、綾子さん今日の帰りにまた寄るって~」

ママ:「また言っちゃうなぁ~、へへ。。」

嫌ぁ~ママ、綾子さんは乙女なんだからもっとオブラートにくるんでよ!
そりゃぁリリーだって確かに「愛」で解決は無理だと思うけど。。

「愛があっても男女に“想いの共有”なんて出来ない」
byリリー

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