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作曲、編曲家、ギタリスト「馬場”BABI”一嘉」あらためてその音楽人生を語るno+e〜第11章「アコギと友達〜川本真琴さんとの出会い」②

割引あり


Anything to order? 1st

さて続きます。

この頃、1999年、前述のREALROXがインディーズレーベルを立ち上げた、というのもあり。
「BABIちゃんもなんか演りなよ」と周りから言われ僕はソロアルバムをリリースした。

それが「Anything to order? 1st」である。

コチラから聴いて頂くことが出来ます。



まだ、PCでの音楽制作は一般的では無い時代。
僕もそろそろシーケンサーとしてはPCを使い始めていたかもしれないが(この辺は非常に記憶が曖昧です)、
オーディオ(音声ファイル)が取り扱えるようになるのはまだずいぶん先の話。


いわゆるマニュピレーター兼エンジニアとして制作を手伝ってくれたのが磯江俊道、TOMMYさん。

彼が居なかったらこのアルバムは出来ていなかったでしょう。
まだまだ未熟だった僕の打ち込み素材を、とても丁寧に仕上げてくれて。今聴いてもその仕事ぶりはとても輝いています。

彼はPCで作業していただろうか…この辺も記憶が曖昧なのですが。
少なくとも生楽器の録音はみんな使っていたであろう、Roland VS-880で行なっていた。これも良い機材だったんですよね。この後、VS-1680までずっと使っていました。


そして贅沢なことに、ドラムは生で録音させてもらった。
ドラマーはもちろん奥田やっさん。
そう、長い付き合いなのであります。

録音してくれたのは、池田公洋さん。当時彼がホームにしていた中野のプラネットスタジオでドラム録り、そしてゲストボーカルの録音を行った。

これがまた、そのスタジオに当時常設されていたビンテージNEVE(アナログミキサーの名機、確かそうだった)から、オープンリールのMTRに録音する(機種は忘れたがこれも名機だったはず)、
という今となってはとても叶わない環境で行われた。

池田さんはその手のアナログ録音の名手で、本当に良い音で録ってくれた。
今や配信の時代となって、デジタルでしか再生出来ないわけだがそれでもその音は鮮やかに蘇る。特にドラム、素晴らしすぎる。
こういうことなんだよなあ。

いろんな方の手を借りて、奇跡が起きてこのアルバムは出来た。
ただ、当時の僕は自分の活動、というものにあまり積極的ではなく。外部の仕事が忙しかったのもあったが、なんか自分のことに時間を費やすのが申し訳ない、というかそんな言い訳を携えて暮らしていたような、そういう時期でした。


そしてこのアルバムにゲストとして参加してくれたのが、宮本浩次、川本真琴、のお2人。

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