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【祝・リキ13周年】私はあなたを尊敬し、誇りに思い、愛しています

こにちはぬん。ベビだす。
本日2024年1月20日、リキが我が家にやって来て13年となりました。

我が家に迎えたばかりのリキの写真。
当時生後2カ月弱。
伸びきっていない手足や鼻先が丸く、
まるでぬいぐるみのよう。
今ではすっかり白髪になった眉毛と鼻先も
黒々としています。

リキを譲渡会で譲り受けうちに迎えてから最初の数日は、リビングに大きめのフカフカ座布団を置き、そこをリキのベッドに見立てていました。
そしてリキが寂しくないように、夜は同じリビングの少し離れた場所に敷布団を敷いて、私はそこで眠っていました。
リキが寂しくないようにと書きましたが、当時のリキは離乳食をやっと終えて固形食が食べられるようになったばかりの仔犬だったため、ご飯やトイレの間隔が短く、そのために付き添っていたのもあります。
何より、私自身この小さな仔犬の傍にいたかったのです。
ほら、よく子供が「家に迎えた犬や猫に付き添いたいがために傍に布団を敷いて添い寝しようとする」ってあるでしょう?
リキの世話のためだけではなく、私自身同じような気持ちが大きかったのは否めません。

当時のリキはベッドに見立てたフカフカ座布団の上に寝かせても、ほんの数分経つと心細くなるのか座布団から降り、私が眠る敷布団までトコトコ歩いて来ては私の頭に自分の頭をくっつけるようにして眠っていました。
小さな存在が自分を頼り、その体を懸命にくっつけてきて眠るというのは、何とも愛しい行為です。
血が繋がっておらずとも、ましてや種族すら違っても、
「この子を絶対に守って幸せにしてあげなければ」
と思わずにはいられません。

子を持つ親の気持ちが解ったのは、リキが来てからでした。

理由や根拠など無くとも、「自分の命以上に意味があり、大切で、守るべき命」がこの世に実在することを教えてくれたのは、リキでした。

それまでの私は、自分の命以上に大切で重要な命がこの世に存在することを実感したことはありませんでした。
実の親でも、どんなに大切な恋人でも、「相手の命と自分の命、どちらが大事か」と自分に問うた時、答えは「自分の命」でした。
そしてそれは不変だろうとすら思っていました。

それをたった数日で覆し、私の「命の優先リスト」のトップにいとも簡単に立ったのが、この仔犬でした。
自分の命を越えるほどの命と出会ったことは、同時に「本当の愛」を知る事でもありました。
それまでの自分が親や恋人に向けて「愛している」と感じた感情は、「本物の、究極の愛ではなかった」と悟らせるに足るほどの愛を、リキに初めて感じました。

お名前は失念しましたがある俳優さんが雑誌のインタビューで、
「我が子が生まれて、初めて本物の愛を知りました」
と答えていたその意味が解りました。
自分でもなく親兄弟でもなく、ましてや妻や夫といった伴侶でもなく、「子」なのです。
「子」には、自分にとってすべての存在をいとも簡単に超える力があるのです。
それを私に初めて教え経験させてくれたのが、他でもないリキでした。

リキ、生後3か月を過ぎた頃。
菜の花に囲まれて。

昨年12月2日にリキは13歳となり、若かったころは黒々していた鼻先も今ではすっかり白髪です。
若かった頃のリキの動画を母と二人で先日見返す機会があったのですが、その時、画面に映った当時のリキを見て母と二人同時に

「目が違う! 目がキラキラしている!!」

と思わず声を放ちました。
毛並みや毛色、体型は勿論ですがそれ以上に「瞳の中にほとばしるような生命力」があり、若かったリキの眼は文字通り命の輝きを惜しみなく放っていました。

13歳となった今でもリキはまだまだ元気で、散歩の足取りも軽く、自分より10歳も年の離れた若い八房やつふさと二人歩いては、いつも散歩の帰り際には八房に「遊んでやろうか、ほら、こい」と言うように駆け足気味でちょっかいを出してくれたりしています。

それでも、若いころと比べると下半身の筋力が落ちたためか腰から下がとても細くなりました。
後ろ足の筋力が下がったせいでしょう、それに伴い背中も昔のようにピンと張ってはおらず、やや曲がり、後ろ足の力を大きく使う「お座り」を避けるようになりました。

まだまだ元気だとホッとさせてくれる面を見せてくれると同時に、こんなに老いてしまったんだねという面も、否応なしに日々見ています。

リキ1才の時の写真。
後ろにいるのは、亡き風太。
この写真はフレームに入れて、
私の部屋の壁にずっと飾っています。

リキは我が家に来ることによって、自身だけではなく多くの大切なものを私に与え、授け、残してくれました。
愛情・感情・知識・技術……そして、これまで出会った10匹の子供たち。
旅立ってしまった子も、今も共に在る子も、リキなくては絶対に巡り合っていなかった存在です。
リキにはまだまだ長生きしてもらうつもりですが、それにしてもたった13年の間にこんなにも多くを与え・残すという偉業は、私がどんなに逆立ちしても敵うものではありません。
おそらく今後も、たとえ私がどれほど成功しようとも、私は「リキがこの世に残したもの・その功績」を越えられることは無いでしょう。

私はこの犬を愛し、尊敬しています。

自分の存在ひとつで一人の人間の世界を変え人生を変え、他の多くの命を救う行動に導いたこの犬を、心から尊敬しています。

あなたと巡り合えてともに月日を過ごせたことは、私の誇りです。

これからも変わらず、あなたの命を、健康を、幸せを、全力でお守りいたします。
どうか末永く、何卒末永く、宜しくお願い致します、リキ!!


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