アラビアンメモです

■宇宙はフラクタル。世界平和の最小単位
「あら、素敵な笑顔。これがキュン、ときめきってものね。何年ぶりかしら。今の今までアイドル好きの人たちの気持ちを知らなかったわ。わたしも出会いで人が変わるに賛成。新しい領域を知ったわ。出会いで変わった。
『言葉と珈琲で変わる』、それ千回は聞いてきたのよ。お客さんの度に言うんですから。」
「ははは。珈琲の素晴らしさは否めようがありませんが、『言葉で人が変わる』これは普遍的真理とは思ってはいないのですよ。そもそも言葉への感度は人によって違いますから。
 優れた詩を読んで涙したり、体中が震える感動を覚える人がいる一方、ただの大げさな文字羅列だ、などと評する人もいますからね、言葉がもたらす情緒の風景は人によって違いますし、同じことを言われて傷つく人もいれば、何かいってるな、ほおっておけばいい、と考える人もいる。そんな人でも反応する言葉はありますし、それこそ個性というものなのでしょうなぁ。これだけ人がいてこれだけ違う。人の神経細胞の組み合わせの総計と宇宙の星の数、どっちが多いのでしょうな。
 測定はできないのでしょうが、感度の程度も千差万別。
 ただ感度が違うからといって、
『あなたなら今より前進できる』『あなたならこの困難をのりこえるために必要な試行錯誤とステップを確実に踏んで行ける』
なんて身近な人に言われるのか、『お前は本当にだめなやつだ』『どうせだめだろう』なんて、顔を見るたびに言われるのでは人生は変わってくるのは地球が太陽のわまりを回る事実のように明らかですな。
 地球は太陽の周りをまわってると人が知る前から、おそらく人を育てる目のある人は知っていたと思いますな。(※古代の人)」
「この国、日本も神代の頃から『言霊』として広く知られておりましたわ」
「たしかにそうですな。
 外界への反応も外界から学ぶことも大きな子供の頃に浴びる声掛けが、後の人生は大きく分かれると想像も簡単です。科学が子供時代に作られた脳回路を照らすことがあったのなら、人の心の病もずっと越えやすいものになるでしょうな。」
「心の科学ははじまったばかりですわ。
まだ宇宙の9割がダークマター。よくわかっておりません。地球の海の世界についても地球の内部についても遺伝子もおよそ9割、謎のままですわ。それから人の潜在意識についても。本当にこの世はフラクタルですわね」
科学好きの芽衣は数学の世界の感激にアハ体験をしてきたが、この世のフラクタルを想う度に同様の感慨がやってくるのだ。
「ブロッコリーね。ロマネスコもね。ロマネスコ、ほくほくしてものすごくおいしいのよ。びっくりしたわ」
「ロマネスコ、ですか?」

「あんまりみないわよね。仏像のみたいのよ、あれもフラクタルよね」
「えぇ。規模の大きなところからミクロの世界まで謎と解明の比率が、まるでフラクタルなのですわ。相似の関係。
 この比率は、世界の科学者さんのおかげで変わっていっていって、心の病がぐんと減るぐらいの比率になるのだとわたくし、信じていますわ。マスターは人間性への信頼をお持ちですわね、わたくしは科学を信頼しますの。それで、無意識や潜在意識、なんて言われている見えない心の地図もいつかは可視化に至るのですわ。ですけれど、科学はまだ幕を開けたばかり。」
「そうですな。始まりです。まだ、はじまりですよ。科学的知性が集った知識はまだ氷山の一角。人間を幸せにする方法については宗教の方がまだまさっていますな。無意識への扉は瞑想が開いていくれる。つまり瞑想で、蓋をされがちな感情にありのまま耳をすますのです。感情も身体の生化学反応ですから、体の変化に耳を澄ますこと瞑想もありますな。
 感情の声をきくために呼吸に意識を向けることもあります。呼吸は無意識領域と顕在意識の架け橋ですから」
「お二人の会話、そのあたりよく聞いてきたわぁ。『呼吸は無意識への扉』『宗教から科学への橋渡しの時代』『宗教は科学の裏付けを伴って文化となる』とかなんとかね。
 祈りだって聖なる気持ちになることで脳内の霧が晴れる、禅や瞑想をすることで脳の灰白質やらが増えて慈しみの心が広がったり、免疫まで強化されたりテロメアがのびて若返ったりなんてデータがあがってきている、とかね。わたしまで詳しくなったわ。宗教なんて聞くとあの事件、この事件を考えてしまうものだけど、わたしたち日本人のDNAにしっかりと刻まれているのかもね。神道も仏道も。おっと、このあたりにしておきましょっと。
 Xさん、お二人ね、こうして夜がとっぷりとふけるまで話すのよ。まぁね、今が夜なんだか昼なんだかわたしにはわかりっこないのだけれど。地球の緯度をちょっと動かしたら夜も昼になるんだから」
「ははは。そうです、そうです、宗教は科学となっていくんだと思いますよ。宗教の権威性を悪用されてきたという歴史の側面ばかり見る人たちが
一部いて、イエスさんを排すこともあるのでしょうが、科学による宗教の癒しの効果の実証によって、いずれイエスさんは復活し、いよいよ愛され西欧の人々をつなぐんじゃないかと見てますよ。
 東洋は東洋で、われらが仏陀が人の宗教的基盤を繋ぐ。そして、イエスと仏陀はよく似ています。まるで親子のようですよ。兄弟とも。祈り、瞑想、水によるお浄め、それから慈しみ。そりゃぁ違いはたくさんありますよ。しかし似ている。それで世界は思想的に結びつく、なんてこれはわたしの見ている子供じみた世界平和の夢ですな。」

「世界平和はちっとも子供じみていないと思いますわ。思いやりの育ったこの国の人たちは心のかたすみで世界平和を願っているっておもいますの。知ってかしらでか、それは人様によりますけれど、平和を愛し望む国、それがわたしたち日本人だと思いますわ。」
「子供ってね、素直に世界平和っていいね、なのよ。ほら子供大好きなのよ、スパイファミリー。大人気でしょう?アニメが大人気になるのって、憧れや共感があるからよ。大人になると世界平和より目の前の仕事だ、支払いだ、ご飯の準備だってなって、どこかにそんな思いが埋没しちゃっているように思うわ。子供の頃にはあったのにね。無意識領域にはあるのかしらね。で、わたしたちにできる世界平和ってね、一重に自分を十分に愛することよね。」
「次は、家族愛ですかな。
国王であれ、
農民であれ、
家庭に平和を見いだせる者が、
もっとも幸せである』


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