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インドネシアに住んだことで得たこと-現地採用の暮らしのパターンや大事になるポイント「年代別」

働き方は多様化する中で働く場所も多様化しています。昔よりインターネットの発展、海外の発展などが起きている中で日本人が海外で働く環境は整備されてきています。

一方で残念ながら全員が働けるわけではありません。海外で働くことは日本で職を探すよりも難しい場合もあります。もし、「海外で働きたい」と思われる際、この記事をご参考にしてもらえれば幸いです。

現地採用とは

ご存知の方は飛ばしてくださいませ。海外にいる日本人は大きく分けて2つです。
・現地採用⇢今回の話
・駐在員

になります。
<現地採用>
現地の会社に就職すること
※PT.AAA Indonesiaに直接雇用されている
<駐在員>
雇用は日本の会社で会社の辞令で海外に来ていること
※PT.AAAに雇用されている
※PT.AAA indonesiaにも雇用されている

大前提として、現地採用の給与感は駐在員と比較して1/2~1/3です。
目的によりますが、
・良いお金を貰って海外で働きたい⇢駐在員を目指す
・現地にいち早く行き、やりたいことをやる⇢現地採用を目指す

が良いと思っています。駐在員を目指すことも可能ですが、時期などは完全未定で確実性もありません。行きたい国がある場合、行けるかも未定です。
その国に本当に行きたいなら現地採用が早いです。

今回は
①ケースでのご紹介
②何が待遇を分けるのか
③現地採用で就職する人は何をすれば良いのか
の3本立てでお話していければと思います。

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「ケース1」プールジム付きマンション(アパートメント)で送迎車付き

所謂、1番楽な暮らしになるケースです。
・大企業での現地採用
・能力の高い人の現地採用

だとこのケースが多いです。このケースでも駐在員よりは待遇は悪いのですが、暮らし的には充分と言えるレベルです。暮らし方によりますが、貯金も結構たまります。
各年代でこのレベルの暮らしが出来る人は割合が違うのですが、この暮らしの出来るレベルで内定が出た場合は「待遇の良い会社に就職できた」と思って良いと思います。

・ドア to ドアで車通勤
・ジムでトレーニングしてプールで一休み
・クイーンベッドで広々と寝れる
・お手伝いさんがいらっしゃり部屋の掃除と洗濯をやって頂ける
・食事は屋台中心で食べ、たまに日本食
・彼氏彼女を家に呼んでもOK
・同じアパートメントに住む人もそれなりの収入なので危ない人も少なく安心(セキュリティの方もいらっしゃいます)

こんな感じで日本だとなかなか味わえない生活が待っています。

<年齢別の目安>
20代:10%程度
30代:20%〜30%程度
40代:60%以上
50代:10%(工場勤務が多い為。既に住居持ちの人が多い)

アパートメント

「ケース2」プールジム付きマンション(アパートメント)、交通費支給

先述に対して送迎車がないパターンになります。こちらも「待遇の良い会社に就職できた」と思っても問題ありません。
個人的には送迎車は不要論を唱える人なのでケース1,2のどちらかであればかなり良いと思います。むしろ交通費の方が自由に移動できて運転手さんに連絡もいりません。バイクの2ケツ(Grab,Gojek)の方が早い時も多いです。

暮らしはケース1に近いものがあります。

<年齢別の目安>
20代:15%程度
30代:20%〜30%程度
40代:30%以上
50代:2
0%(工場勤務になる為。既に住居持ちの人が多い)

「ケース3」住宅費支給、交通費支給

これが何を意味するかと言いますと、住宅費支給ですと日本円で2万~3万程度になります。アパートメントは安いところで4万スタートで高いところでは20万弱します。なので住む場所はコスと言われる住居です。こちらは2万後半から4万弱で満足できるレベル住居があります。
作りとしてはシェアハウスのような作りになっています。掃除や洗濯がセットになっており、やって頂けます。
20代の人はまずコスからスタートする人が多いですね。アパートメントと違い、1ヶ月更新なので土地勘がわかって来たらアパートメントに引っ越す人が多いですね。
アパートメントからコスに戻る人はみませんね。
コスからアパートメントに移る人はよく見ますが。

アパートメントに住んでいるかコスに住んでいるかは地味に分かれ目になっています。やはり住むならアパートメントだと思います。
ただ、20代はここからスタートだと思いますのでそんなに気を落とさずに力をつけて転職していきましょう。

<年齢別の目安>
20代:40%程度
30代:30%〜40%程度
40代:10%以上
50代:70%(住居、車のある方が多い為)

こす

「ケース4」住居費無し、交通費無し

勿論、このパターンもあります。基本給に加算されているパターンもある為、一概なところはあります。しかし、基本給も低いようでしたらあまり贅沢な生活は出来ません。
ただ、「こんなんだったらイヤだ」と思うようでしたら海外就職は諦めた方が良いかもしません。待遇を重視するのであれば
・日本で就職した方が良い
・駐在狙いで日本の会社に転職したほうが良い
・出直しで日本で経験を積む

と思います。
・どうしても海外に早く来て色々やりたい
という想いがあるのであればケース4を使って就職すべきです。結果的に日本で手をこまねいて後からくる人よりも力をつけているケースが多いです。

ただ、インドネシアだと少ないですがBPOと言われる、業務の一部を外部に委託する事が流行っておりそれを海外拠点でやる事が多いです。「何をするの?」と思う方もいると思いますが、殆どのがコールセンターです。給与はかなり少ない上に日本人だらけで語学もあまり伸びません。業務的にも病む方が多いです。正直言って、これに行くくらいなら日本で力をつけた方が良いと思います。

<年齢別の目安>
20代:30%程度
30代以上だとこのケースで出されている求人に対して就職するのは難しいです。20代専用という形が多いです

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何が待遇を分けるのか

実際に4ケースでお話をさせて頂きましたが、細かく言えばもっとあります。日本のように「20代は大体一緒」のようなこともなく、暮らしを大きく分ける要素が存在します。それについてお話していきましょう。

各年代共通して必要なスキル(最重要)

まずはここからでしょうか。どの年代においても求められるスキルがあります。
それは「語学力」です。職場に通訳をおいてその方を通じて仕事が出来たり、日本語が話せる方が多くいらっしゃる場合であれば問題ありませんが、そういった環境は珍しい方です。
基本的には「その国の言語」or「英語」が必要です。意思疎通が出来ていることが重要と考えられる社長が多いのでどちらの言語を使っても大丈夫な場合が殆どです。
欧米諸国などでは英語のレベルが高めになりますが、東南アジアにおいては英語が第2カ国言語になっているので、ネイティブレベルでなくともOKです。俗に言う日本語英語でも通じます。フィリピンなどの英語が主流な場所は除きますが、インドネシア、ベトナム、マレーシア、タイなど有名な東南アジアはそのレベルでも大丈夫です。

また職種によってもこのレベル感は若干違いまして、簡単に言うと以下のようなレベル感がベースになっています。

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後ほどお話しますが、20代の人は営業になることが多く、語学に自信のない方でも挑戦可能な環境があります。理由としては日系企業への営業になる為、英語をゴリゴリ使う事が少ないです。
一方で他の職種は社内でその国の人と関わることが多いため、ある程度の語学力が求められます。
日本人が社外のインドネシア人とコミュニケーションをゴリゴリとる場面は少ないのでその点はあまり心配がいりません。
社内のインドネシア人とのコミュニケーションは寛容に見てくれるのである程度のレベルで大丈夫です。

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【20代】

①大学レベル

勿論あります。先程、少し書きましたが20代を見る上で就労経験もない大学生や少ししかない人をどうやって見分けるかは大学レベルです。
・勉強を頑張ってきた
・勉強において成果を出した
というのは「努力できる」「キレ者」というのを証明するには充分な材料です。ポテンシャルとしては充分で大企業の知的労働ポジションとして働ける可能性が高いです。
もし、トップ10レベルの大学を出ているのであればそういった道を探してみるのも有りだと思います。

逆に高卒は少し厳しいです。ビザの問題もありますが今の時代で「大学に行くお金がない」というのは理由として苦しくシンプルに能力不足として見られます。

<この能力で採用される職>
専門職種(大企業)

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②容姿(身だしなみ)

うーん...と思われる方、多いと思います。しかし、現実はそうなっています。
日本だと見た目や性別などといったところで採用の基準とするのは禁止にしておりますが、海外だとまだそういったことは浸透していません。
明確に公言はしませんが、見ているとわかります
※まぁサイバーエージェントとか見れば日本でもそういうものですけどね...

20代は営業職につく方が多いので対人におけるスキルを見られます。
正直、私はイケメンではありません。ただ、何とかなっている部分があります。なのでそういった努力の範囲でカバー出来る部分についてお話できればと思いますが、
・身体のサイズにあった服を着ている
・ヒゲや髪型など顔に対するケアをしている
・太りすぎず体型を維持している

など、意外にこういったことって大事です。基本を抑えることは大事です。

<この能力で採用される職>
営業

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③やる気(目的が明確)とそれに対する受け答え

「やる気?」と思われた方も多いと思います。ただ、実際やる気は結構重要です。海外という環境で働くのは日本とは違います。「環境への適応」「異国の人への理解」が求められます。また、海外駐在している人はおじさんが多いので、そういうのが好きな人が多いのも事実です。
・人当たりの良さ
・ハードワークに耐えられそうな雰囲気
・積極性
最近の若い方は好きな能力ではないと思いますが、海外は古い日本の体系で働く会社が多いのでこういった能力は結構重要視されます...

また、採用側の海外駐在者にとって「なんでこの国に来るの?」というのはシンプルな疑問として持っている人が多いです。その際に話の筋が通った、他社が聞いても背中を押したくなるような理由ですと「こいつは仕事が出来る...ポテンシャル有り!!」と見られることが多いです。

<この能力で採用される職>
営業

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④専門性がある

20代中頃〜後半になると前職の力もある為、何かしらのスキルを持っている人もいます。「IT、経理、貿易」…と様々ですが、そういったスキルは重要です。
「海外に行きたいけど営業はヤダ」と思う方が多いのも事実でそういった方はこの専門性を身につける必要があります。
インドネシア並び特にベトナムで重要視されるのが
・ITスキル
です。他、汎用的に求める企業が多いスキルとして
・経理
です。20代だとなかなか聞くことも少ないですが、
・貿易関連の知識、購買の知識
があるとたまにそういった求人もあります。

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【30代】

専門性

30代になったら何かしら持っている必要があります。

①マネジメントスキル

30代にはこのスキルが求められます。インドネシア人を率いて営業目標の達成や社内メンバーの管理、部署の管理など様々ですがチームのリーダーとして働く必要があります。その為、
・今まで数名単位でもチームを率いていた
・部署を持っていた

などの経験は優遇されます。また、チーム自体を率いていなくても
・その道でずっと戦ってきた
などの経験によりチームを任されることがあります。

<この能力で採用される職>
専門性の職種での管理兼プレイヤー

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【40代】

専門性

専門性で「工場スキル」も追加されます。
工場長、生産管理、品質管理など工場内でのポジションで40代だと歓迎されます。

マネジメントスキル

引き続き要ります。

40代になると秀でた何かが求められます。もし、今後もインドネシアで長くいたいと思われるのであれば、専門性をかなり高い位置で高めておく必要がございます。また、語学も必ず出来る状態である必要がございます。

<この能力で採用される職>
専門性の職種での管理兼プレイヤー

【50代】

正直かなり絞られます。
経理のスペシャリスト
工場のスペシャリスト
大企業の役員だった
建築の施工管理が出来る

などハイレベルなスキルを持った方に限ります。現地の社長も40代後半から50代の方が多いのでやはり扱いにくい印象もあります。なのでマネジメントスキルよりも秀でた何かを重要視する傾向にあります。

<この能力で採用される職>
専門性の職種での管理職

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現地採用で就職する人は何をすれば良いのか

色々述べさせて頂きましたが、「じゃあ何しよう」と思われた方もいるのではないでしょうか。それについて説明していこうと思います。

語学力(優先順位1)

語学力は暮らしのレベルの大きく左右します。専門性もなく、語学力もないと就職すら出来ないパターンが多いです。
その為、英語orインドネシア語のどちらかでその国の人と会話できるレベルにしましょう。

専門性(優先順位2)

何を学ぶかですが、IT or 経理が良いと思います。他、営業・購買・工場・人事・総務・銀行融資・貿易・ホテル...色々ありますが、待遇なども考えると先ほどのスキルが将来性も高く良いと思います。

マネジメントスキル(優先順位3)

ぶっちゃけ書きましたが、あまり要りません。日本でのマネジメントスキルは海外だとあまり評価されません。海外でのマネジメントは全く違うものだと思っている方も多く、事実そうだと思います。
日本で5年マネジメント経験した事よりもインドネシアで2年経験した方が経験豊富だと捉えれらます。

営業経験(優先順位4)

あえて4番目に入れました。海外は営業職種が多いです。なので「営業を鍛える事が良いのではないか」と思うかもしれませんが、それは違うと思います。営業がしたい方なら鍛えて良いと思いますが、「海外で就職したいから営業をやっておく」はあまり良い動きとは言えません。むしろ営業で心身すり減らしたくないなら、他のことを学ぶべきです。

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如何でしたでしょうか。
・日本が嫌だから海外に行きたい
・海外でビジネスがしたい
・他国のことをもっと知りたい
・グローバルな人材になりたい
色々あると思います。理由はそれぞれだと思いますが、いざ行きたいと思った時に「行けませんでした」「なんかめちゃめちゃ貧乏です」なんてことになるのはあまり良い状態とは言えませんね。せっかく目的を持ってそれを叶えようとしているのに基盤になる生活がぐちゃぐちゃだと上手くもいきません。
どうせ行くなら良い生活をしたいと思うのは普通の考えだと思います。その願いを叶える為に優先順位をつけて学んでいき、良い暮らしを手に入れましょう。

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