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有料メルマガはお金になるんですか?

インタビューズ 第一回 

有料メルマガ評論家 渡辺文重

目次

第1部 

■日本でたった1人の有料メルマガ評論家   ■サポーターがクラブに伝えたメルマガの内容  ■サッカーライターのメルマガは2種類に分類できる ■現在やられているメルマガを俯瞰して見る  ■サッカーライターは文章がヘタ 

第2部 

■メルマガ評論の先駆者  ■継続が難しいというメルマガの問題点  ■ホリエモンの商品価値  ■世代間のギャップから生まれる断絶  ■炎上マーケットからどのように身を守るのか

第1部

■日本でたった1人の有料メルマガ評論家

——渡辺さんは「有料メルマガ評論家」を名乗られていますよね。渡辺さん以外に、有料メルマガ評論家を名乗る人を知りません。おそらく、その分野では、日本でたった1人の評論家であると思います。まず、有料メルマガ評論家を名乗るまでの経緯を教えてください。

渡辺:サッカーライターの有料メルマガのさきがけは、清水エスパルス「Sの極み」の大場健司さんですが(注1)(注2)、僕が講読を始めたのは、2011年からです。「どんなものがあるんだろう」と思って、全部購読してみたんです。現在も継続しているライターもいれば、1年で止めてしまったライターもいます。宇都宮徹壱、加部究、木崎伸也、清水英斗、杉山茂樹、田中滋、戸塚啓、永田淳、西部謙司など(敬称略)15人くらいのサッカーライターが、当時は有料メルマガをやっていました。岡田康宏さんが編集人をやっているサッカー瞬間誌「サポティスタ」で、「サッカー有料メルマガ・ランキング」とうたい、有料メルマガ評論家と名乗り、ベスト5を発表しました。(注3)そうした活動をしていく中で、友人のジャーナリスト・津田大介さんから、「サッカー以外の有料メルマガも購読して原稿を書かないか?」と誘われたんです。彼は、東日本大震災の後、2011年9月に有料メルマガの配信を開始していて(注4)、その中でサッカー以外の有料メルマガも評論する原稿を書くことになりました。
 
注1:数年前に大場さんが亡くなられて現在は別な書き手に引き継がれている。

注2:渡辺さんによれば「携帯電話の各キャリアが料金徴収を代行する『ケータイ公式サイト』のファンサイトは別物という認識です。個人が有料で情報を発信するサービスという意味で、『Sの極み』を挙げました。個人でのマネタイズがテーマだと思ったので、有料メルマガ・有料Webサイトの区別は、意識的に行っていません。」ということである。

注3:サッカー有料メルマガ・ランキング
http://supportista.jp/2011/12/news13124826.html

注4:メディアの現場
http://tsuda.ru/category/tsudamag/

■サポーターがクラブに伝えたメルマガの内容

——サッカー専門新聞「エルゴラッソ」などで、ガンバ大阪の番記者だった永田淳さんの名前が挙がりました。彼がメルマガを止めた理由ですが、ある意味でライターとサポーターの関係についての問題提起をしていますね。永田さんは、家庭の事情でサッカーライターを辞めて最初に勤めた商社に再就職することになる。まあ、メルマガを止めた理由とライターを止めた理由には直接的な関係がないとは思うんですが、それでもライターとしてどうあるべきかを考えさせられたのではないか、と想像します。

永田さんが有料メルマガを止めた大きな理由は、彼がメルマガの中で、2012年に監督になったジョゼ・カルロス・セホーンの就任経過に問題がある、という苦言を述べたことに関係しているんです。それまで10年間ガンバを率いてきた西野朗を解任して、何の脈絡もなくブラジル国籍のセホーンを監督として招いた。クラブのそんなやり方は、ちょっと違うんじゃないの、ということをメルマガで書いた。
 
——「エルゴラ」などの番記者として取材するクラブで(注5)、有料メルマガを個人的に立ち上げて、その中でクラブの人事批判をしたということですね。でも、有料メルマガを始める時は、ガンバ大阪からOKの承諾をもらっていると思うので、人事批判をしたことだけで問題になったんですか。

問題になったのは、メルマガを講読していた1人のサポーターが、クラブに「彼はメルマガでこんなことを書いていますよ」と、内容をネガティブに受け取って告げ口をしたことにあるんです。(注6)サポーターの中には、クラブにとても忠誠心を持っている人がいる。それはクラブがサポーターに対して啓発した結果だ、と言えるでしょう。また、彼らの中には、「愛するガンバのことを書いて、お金をもうけているのは許せない」という人も出てくる。さらに、ライターは必然的に選手との距離が近くなるので、ファンとして嫉妬するという心理が増すのかもしれません。そういう人たちがクラブに抗議をすると、クラブ側もなかなか取材許可を出しにくくなるとか。あくまでも、推測ですが。

注5:補足までに、2012年の「エルゴラ」番記者は下薗昌記さんだった。

注6:渡辺さんは「当事者に取材したわけではないので、あくまでも推測です。」と述べて、以下、永田淳公式メールマガジン『G−laboratory』2012年3月28日発行通巻第54号より引用した文を提供してくれた。

(ここから引用)

「このたび、メールマガジン「G-laboratory」の配信を2012年4月5日発行分を持って休止させていただくことになりました。ご購読いただいておりました読者の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、どうかご理解いただけますようお願い申し上げます。

配信休止の理由としましては、当初考えておりました内容での情報発信が難しくなったためです。本メルマガでは、プレビューやゲームレポートではライター永田が見て感じた個人視点のコンテンツと、できるだけ記者個人のフィルターを通さない形での情報提供をあわせて行うことで、クラブの「今」を伝えられるものにしていきたいという考えで運営して参りました。

しかし、こちらでの情報発信が思わぬ形でクラブにご迷惑をおかけすることもあり、今年に入ってクラブからメルマガの見直しについて話を受けました。以後、内容について模索して参りましたが、やはり当初のような形での配信をしたいという思いがありましたし、読者の方からもそういった声をいただいておりましたので、休止という結論に至りました。新たな試みを応援いただいておりました読者の皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、状況をご理解いただければ幸いです。今後は別の形で情報をお届けできればと考えております。」

(ここまで引用)

——例えば、『サッカー批評』(双葉社)のようなサッカー雑誌や「スポナビ」のようなスポーツポータブルサイトならば、取材申請をしてクラブの選手やスタッフから話を聞いた文章は、広報の方がチェックをしますよね。でも、有料メルマガの場合、「ぶら下がり取材」で練習を終えてから選手に話を聞いたりしますから、許可を得て選手にインタビューした記事以外は、広報にいちいち見せないと思うんです。特定のクラブに特化した有料メルマガというスタイルであったとしても。それに、批判的な意見であっても、ライターの個人的な意見ですから。そうした記事をクラブに抗議し、その結果、個人が作った「書く場所」を失うということは残念でならない。
 
これはクラブとメディアとサポーターのリテラシーと言うか、哲学みたいなものだと思います。本来なら、ライターは「メルマガで書いた内容もオープンにしていいですよ」という姿勢であるべきです。(注7)また、クラブは、「嫌なことを書いたから取材してくれるな」という姿勢はおかしなことだと思う。さらに、読者も、クラブを通してライターに対して変な圧力をかけるべきではない。どうも三者の関係がうまく行ってなかった気がしますよね。

注7:渡辺さんは次のように補足した。「分かりにくい言い回しになってしまいましたが、要するに、隠れて情報を流しているのではなく、メディアの正当な活動として記事を配信しているのだと、堂々としていれば良いということです。」

■サッカーライターのメルマガは2種類に分類できる

——サッカーライターのメルマガには、特定のクラブをターゲットにしたメルマガと、そうではないメルマガがありますよね。

大きく分けて2種類あります。クラブチームの番記者が書く場合と、そうではない場合に分けた方がいい。クラブチームの方は分かりやすい。なぜならば、ビジネスとして成り立ちやすいから。番記者は、ほぼ毎日、練習を見ているのですが、その活動には価値がある。価値があるというのは、ファンにとって価値があるという意味。どういう練習をしたのか。紅白戦でこの選手が、例えば「鈴木啓太がこう言ったので周りの選手が笑った」という記事。そうしたトピックは浦和レッズファンだったら喜ぶ。
 
こんなケースもありました。サンフレッチェ広島のメルマガでW杯について書いている。そこでは青山敏弘のことしか触れていないんですよ。日本代表を語る時に青山のことだけをひたすら語るわけです。それを喜ぶのは広島のファンと青山のファンだけ。あるクラブに特化する場合、限られた人たちに向けて情報を発信して、その情報を買ってもらってお金をもらう。そうした形は分かりやすい。ファンの人が練習をウオッチするとなると、1日2〜3時間は拘束されるわけじゃないですか。練習を見るための交通費とか、ある程度お金もかかる。新聞や雑誌の記者だったら会社から取材費が出ている。だからと言って、このご時世ですから「そんなには、もらっていないだろう」とは思いますが……。そうしたら、このメルマガというメディアを存続させるために、ある程度自分たちも課金していかないとならない、という思いも出てくる。

その代わり、会員数が1000人を突破することは難しいとも想像できます。浦和のような人気クラブならともかく、有料メルマガを購読するほどの熱狂的なサポーターが、どのクラブにも1000人以上いるとは考えにくいからです。けれども、確実に会員数100人くらいはお金を落としていってくれる。そう考えると、特定のクラブに特化した場合、ビジネスとして成り立つんじゃないかと思います。

——特定のクラブに特化した有料メルマガは、現在、どういった有料メルマガ・有料Webサイトがありますか。

水戸ホーリーホック「デイリー・ホーリーホック」の佐藤拓也、鹿島アントラーズ「GELマガ」の田中滋、ファジアーノ岡山「ファジラボ」の寺田弘幸、サンフレッチェ広島「SIGMACLUB(紫熊倶楽部)」の中野和也、ジェフユナイテッド市原・千葉「犬の生活」の西部謙司、横浜F・マリノス「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」の藤井雅彦、FC東京「トーキョーワッショイ!プレミアム」の後藤勝、浦和レッズ「浦研」の島崎英純、柏レイソル「柏フットボールジャーナル」の鈴木潤などですね。(敬称略)もちろん、先ほど例に挙げた「Sの極み」も。

——クラブに特化したメルマガのメリットを教えてください。
 
例えば「エルゴラ」の場合、紙面に書ける字数は限られています。(注8)レビューやプレビューを書くために日々の取材は必要だけど、さっき述べたこぼれ話などは「エルゴラ」の紙面には入り切らない。その点、メルマガだと自由に書くことができる。それはメルマガという閉ざされた空間の中で隠れてこそこそ何かをしたい、という意味ではない。

例えば、ファンにしか分からない感情ってあるじゃないですか。あの試合のあの審判の笛は、うちには不利だったとか。もし、そうした記事をブログで無料公開したら、相手チームのサポーターがやってきて「その意見はおかしい」とか言われかねない。しかし、実のところ、ライターさんも審判のジャッジを検証したいわけではない。「ファンの人と共感したいよね」という気持ちだけで書くこともあると思うのです。そこでは審判の話をしたいわけじゃない。「今回はうちにとって運が悪かったね」という話をしたいわけですよ。

しかし、ブログで無料公開すると、文句を言いたい人と関わることになる。そこで疲弊するのは意味がないと思うんです。有料という垣根があると、「審判のジャッジがうちにはおかしかった」と書いても何の問題もない。「ライターもそう思っていたんだ」となるし、ファンとの信頼関係も深まる。そこが有料メルマガの利点だと思うんです。

注8:渡辺さんは「エルゴラを例に挙げているパターンが多いですが、インタビュー時、手元にエルゴラがあったことが理由で、他意はありません。」と説明した。

■現在やられているメルマガを俯瞰して見る

——審判のジャッジに関する記事を書いている石井紘人さんがメルマガを配信しています。

石井さんの「Football Referee Journal」という有料サイトがありますね。彼は、言いたいことを言うために課金制にしている。彼の記事のフッダ部分には「紹介しないでください」という趣旨のことが書いてあります。(注9)だから僕は紹介していないんです。おそらく、審判のジャッジに関する批評なので、部分的な箇所を細かく言われても、本文を全部読んでくれないと意味が通らないという彼の思いがあって、一部分だけを切り取って紹介されるのが嫌なんだと理解しています。「言いたいことを言う」という意味で、第1弾の垣根として有料メルマガをやるのはいいと思うんですけど、だからと言って紹介することを制限するというのは書き手としてどうなのかな、と僕は思います。有料メルマガの1番のデメリットは宣伝ができない、というところにあるんだと思います。つまり、自分のファンが、自分のことを知っている人たちが、お金を払ってくれるからどうしても小さいコミュニティーになりがちなんですよ。

有料メルマガ評論家としては、引用もせずに記事の感想を書くことに意義を感じられないのですが、後述の通り、趣旨は理解しているつもりです。引用は正当な権利ですが、そこでもめるのも不毛かなと思っています。

注9:以下は渡辺さんが提供してくれたフッダ部分の引用。

(ここから引用)

「採点、引用含む記事の無断転載はお断りしております。但し、アップされたタイトルや記事への感想は可としますので、今後とも「石井紘人のFootball Referee Journal」を宜しくお願い致します。」

(ここまで引用)

——2011年から現在まで続いているメルマガで、宇都宮徹壱さんの「徹マガ」がありますね。

宇都宮さんの「徹マガ」は、想像ですが会員数は1000人前後だと思います。「徹マガ」に関わっている編集者の澤山大輔さんほか、他にも数人スタッフがいる。これも勝手な想像ですが、周りに若い人がいてパワーをもらっているのかなと思います。聞くところによると、編集会議とか定期的にやっているという話だったので、刺激になって他の仕事にもプラスになると捉えているように見受けられます。(注10)それに、HTMLメールを使っていてクオリティーが高い。彼は、自分の得意分野をよく分かっていて、あえて人と違うマイナー路線を攻めるじゃないですか。マニアックなものは、お金を払わないと手に入らない情報なんですよね。

会員数は、複数の有料メルマガ配信サービスを利用すると、当事者しか把握できていないので、あくまでも想像です。ただ、「まぐまぐ」のランキングなどは、会員数を推測する上で参考にしています。

注10:インタビュー企画「有料メルマガのキーパーソン」第2回 澤山大輔(宇都宮徹壱『徹マガ』編集)

http://www.targma.jp/watanabe/2013/06/12/post2391/

——以前は「スポナビ」で掲載されたコラムのタイトル「犬の生活」と同じ名前で、西部謙司さんがやっているメルマガはどういう印象を持たれますか。

西部さんの「犬の生活」は、メルマガ自体でお金になるかどうかは別として、彼は、とにかく文章を書くのが好きという人で、会員数も200人前後でもいい、という運営の仕方をしていると思います。(注11)西部さんは練習を頻繁に見に行くというタイプのライターではないのですが、ジェフに特化したことで、「エルゴラ」の番記者を連れて行動するようになった。それによって若い記者が育てられ、西部さん本人にもすごく刺激になっているんじゃないか、と思います。「エルゴラ」のジェフ担当の記者は、「エルゴラ」のインターン出身なんですよね。彼は栃木SCなどを担当した後にジェフの番記者になるんです。(注12)これはスクワッド社が、サッカーライターを育てるというプロジェクトの一環として行っているのではと推測しています。

注11:「有料メルマガが売れないと困る、というレベルのライターではないという意味です。実際の会員数は不明ですが、以前「まぐまぐ!」で配信していた時のランキングなどを参考に200人前後という数値を出してみました。」と渡辺さんは解説した。

注12:補足までに、片村光博さんは大宮アルディージャの番記者でもある。

——杉山茂樹さんもメルマガをやっています。
 
杉山さんの「たかがサッカー、されどサッカー。」はもうかっているか分からないけど、彼には一定数のファンがいるから好き勝手に書けるんじゃないか、と思えます。それから、戸塚啓さんは1年間で止めましたね。メルマガを始めたころは、クラブW杯でバルセロナと対戦するチームを比較して書くなどしていたんですけど、最後の方は、日記みたいになってクオリティーがすごく下がっていくのが分かった。その後、「mobcast」が有料メルマガのサービスを始めたんです。でも、数カ月でサービス自体がストップしましたね。(注13)同じように清水英斗さんも1年未満で止められました。清水さんは初心者に分かりやすくサッカーの魅力を伝えることは得意ですが、過激な主張で注目を集めるタイプでもない。そうなると、有料会員を集めることは難しかったのではと思います。

注13:2014年1月7日にサービス開始。同年3月31日にサービス自体が終了

http://mobcast.co.jp/news/0673.html

■サッカーライターは文章がヘタ

——木崎伸也さんはメルマガを止めたんですね。

はい、止められましたね。こんなこと言ったら失礼かもしれませんが、サッカーライターは基本的に文章が下手だと思うんです。ネットでは批判の多い金子達仁さんや杉山さんは文章がうまいんですよ。読ませるんです。金子さんの弟子にあたる木崎さんが『Number』の有料メルマガ配信サービスで、「Numberでは書けない話」という有料メルマガを配信していたのですが、彼はめちゃくちゃ文章がうまい。これは、サッカーの戦術や選手の特徴を理解して伝えるのとは別の能力です。

例えば、木崎さんの紀行は沢木耕太郎の『深夜特急』を参考にしているかのような印象を受けます。文章がうまい人は、たくさんの本を読んでいると思う。でも、サッカーライターの多くは、メルマガや専門誌の文章を読むと、小説とかあんまり読んでいないんじゃないかな、と感じますね。もちろん、そうした媒体で、しゃれた文章が求められているかは議論が必要ですが。

木崎さんがということではなく、一般論としてですが、有料メルマガを止める理由として、思っていたほど読者数が増えないのでモチベーションが上がらない、ということが大きいと思うんです。木崎さんは有料メルマガを止める時、「有料メルマガを優先にしてしまうと他の原稿を書く時にストッパーがかかるから嫌だ」と記したんです。そうした理由の説明もうまいなぁと感心します。「有料メルマガを僕は優先的に思っているから、そう考えるとどうしてもストッパーがかかってしまって、ライターとしてよくないんだ」と言い切られると、「ああ、そうかもしれない」と思えてくる。メルマガを止める時に、何だか分からない理由を書かれると「結局、会員数が伸びずに、モチベーションが上がらなかっただけだろ」と思ってしまう。(注14)急に1カ月ぐらいメールが配信されなくなり、突然、「メルマガ止めました」みたいな告知が来るだけの有料メルマガに比べると段違いの説得力です。有料メルマガを購読するということは、その人のかなりなファンなので、ファンを大事にするという、当たり前の気遣いが重要になってくるのです。

注14:渡辺さんが以下の抜粋を提供してくれた。「木崎伸也のNumberでは書けない話」メルマガ休刊のお知らせより引用。

(ここから引用)

「突然の告知で申し訳ありません。このメルマガについてお知らせがあります。3月限りで本メルマガ『木崎伸也のNumberでは書けない話』を休刊することを決めました。メルマガという新しいメディアへの挑戦は、via Numberとしての新しい試みを何とか軌道に乗せたいという気持ちとともに、この1年間、自分の中で最も力を注いできた仕事のひとつでした。1カ月目には購読者の方の数が100人にも満たなかったのですが、ちょうど1年が経った今、その数は僕の予想を大きく超えるものになりました。購読してくださったみなさんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

フリーランスにとって月に十数万円という固定された収入は、経費を先行投資しなければいけない取材活動において、ものすごく大きな後押しになりました。昨年、年間の3分の1を海外で過ごせたのも、メルマガという形でみなさんの支援があったからです。ウズベキスタンから欧州組とともにドイツに飛んだり、北朝鮮の観戦ツアーに参加したり、本当にいろいろな経験をさせていただきました。メルマガがなければ、北朝鮮に行こうなんて頭をよぎりもしなかったと思います。

(中略)

原稿の“熱”という点でも考えさせられた部分があります。ある知人の方から「雑誌が出る前に内容の一部をメルマガで書くと、熱が落ちるのではないか」とアドバイスを受けました。確かに記憶が最もフレッシュな状態でメルマガを書き、そのあとで雑誌の原稿に取り掛かるとなると、熱が(1%、2%くらいかもしれませんが)弱まる可能性がある。本当に微妙な差ですが、切れ味が落ちるかもしれない。じゃあ本誌を書くまでメルマガに書かなければいいじゃないかという意見もあると思いますが、どうしても「少しでも早く伝えたい」という衝動に負けて、踏み込んで書いてしまう自分がいます。

このまま執筆の配分をコントロールできなければ、メルマガも本誌も書籍も、すべて中途半端になってしまうのではないか。そんな漠然とした不安が今年に入ってから強くなってきました。」

(ここまで引用)

——職業としてのサッカーライターではない、一般のユーザーの有料メルマガがありますよね。

「サッカー戦術解説」のスケゴーさんや「J3+(メルマ)」のじじさん、最近ではケット・シーさんの「KETTOSEEマガジン」があります。有料メルマガにチャレンジすることによって、プロのサッカーライターとしての体験を買っているんだと思うんです。彼らはブログなどの無料媒体でしか書いたことがないから、お金をもらって書くということをするのは、初めてだと思います。(注14)そうした体験ができることが、スリリングになっているんじゃないか。無料でPV数稼いで広告モデルをやったから、次はライターとしてスキルを上げたいとか、緊張感を持ちたいとか、そういった欲求もあるのでは、と思います。課金で得られるお金だけを考えたら辛いですよね。何らかのモチベーションを上げるものがないと有料メルマガは続けられません。

注14:「J3+(メルマ)」のじじさん(藤本雅幸氏)は「J論」にて本格的なライターデビューをした。

http://j-ron.jp/acl5.php

——サッカーに関するメルマガは、今後どのような形になっていきますか。

クラブに特化したメルマガは残っていくと思います。ファンになりかけている人は、より選手の情報を知りたいと思う。そうなった時に、選手の「こぼれ話」をクラブで発信するのは難しい。なぜなら、クラブは選手側に平等であろうとするからです。偏ったらおかしなことになる。クラブの公式サイトでは、基本的に、試合に出ている選手も出ていない選手も、人気がある選手もない選手も、平等に扱うことが求められています。しかし、ファンの興味には「旬」があります。場合によっては、試合に出ていない選手の情報を知りたいと思う時がある。ためらいなく旬を追い続けられることが、ファンサイトの強みだと思います。

サッカーのジャーナリズムを育てていく中で、有料メルマガからスタートするのは悪くない。クラブが、「クラブ公式で有料サイトをやっているから、他でやられると有料会員が減るので困る」というのではなく、新しいメディアができることで、ファンの開拓になるということをクラブの人も思ってくれるような状況になればいい。ライターも上のステージを目指そうとするならば、そういう壁を乗り越えていかないとならない。

——クラブに特化したメルマガ以外に、ライターが何人かで発信するという形はどうでしょうか。

パッケージで売るところが出てくると思います。1つのメルマガに数人のライターが執筆する、というやり方は面白いかもしれませんね。(注15)

注15:渡辺さんは「最近の事例として、サッカー以外ではありますが、小寺信良氏と西田宗千佳氏の有料メルマガが合併のような形でリニューアルしました。しかし、サッカーの場合だと、浦和と大宮のメルマガが合併、みたいなことは考えにくいですが……。」と補足した。

http://yakan-hiko.com/kodera.html

第2部

■メルマガ評論の先駆者

——渡辺さんよりも前に、有料メルマガを評論する人はいなかったんですか。

有料メルマガを評論するという人は、何人かいました。一番有名なのは、Hagex(ハゲックス)という方です。彼は、有料メルマガ評論家とは名乗っていませんが、安藤美冬さんのサバイバルキッドを購入したりとか、虚構新聞の有料メルマガを買ったりとか、津田メルマガを購読したりして、チェックしていました。Hagexさんは2ちゃんねるとか、炎上したサイトとか、面白い文章を紹介する、そうしたポータルサイトをやっているんです。イケダハヤトさんや安藤さんなどネットでそこそこ評判な人たちのメルマガを買ってみて、「中身はこうだったよ」と評論していました。

——渡辺さんご自身も「有料メルマガ批評」というメルマガをやっていますね。

僕の有料メルマガサイトは、「タグマ!」、「ブロマガ(ニコニコ動画)」、ピースオブケイクスが始めた「note」という個人課金サービスです。「タグマ!」に関しては、やりませんか、という話をもらいました。「ブロマガ」は、本人がやりたいと思って審査が通れば可能です。「ブロマガ」と「note」と「まぐまぐ!」は、著名人ではなくても有料メルマガを始められます。「note」の場合は、ブログ形式なので記事ごとの課金になります。つまり、毎週何回か記事を発信するんじゃなくて、この記事にいくら払ってください、と1記事単位で課金できるんです。そういった意味では、もし、有料メルマガを始めるんだったなら、「note」がお勧めかなと思います。

■継続が難しいというメルマガの問題点

——例えば月4回で毎週金曜日に発行します、という触れ込みで始めるのと、読みたいと思った記事に課金してください、という姿勢には、書き手のプレッシャーが違ってきます。

最初は意気込んで、たくさんのコーナーを作っちゃったり、記事のクオリティーを上げないといけないと思って持続できなくなったりするパターンをいくつも知っています。結局「だったら止めちゃいましょう」となることが多いんです。

雑誌の場合だと印刷所に出すまで時間の制約がある。でも、メルマガの場合は、書いた本人が入稿するまで印刷所も待ってくれるという状態に近い。ここを書き直したい、と思ってやろうとすれば、いくらでもやれてしまう。ちょっとでもクオリティーを上げ、誤字脱字をなくして読みやすい文章にしたい。そうすると発行が遅れることにつながる。1日2日は遅れてもいいか、と思うと、待っているのはもう泥沼の状態ですよね。書き手がそれだけで精神的にも肉体的にも疲労してしまう。

そういった意味でも、僕はブログ形式を有料化しているんです。「タグマ」も「ブロマガ」も「note」もそうなんですけど、公開した後も誤記を直せるというメリットがある。メール形式だと、それができない。メールは出してしまったら修正できないから、誤字脱字がないかすごく神経を使うんですよ。

あと、ブログでアクセス数を稼げる人からすれば、メルマガは手ごたえがないんです。この記事が面白かった、あの記事が面白かった、という意見がダイレクトに聞けない。ブログだったらPV数で人気の記事はどれかが分かるし、コメントもされる。でも、メルマガだと分かりにくいんです。メールを出して読者からの返事を待つだけ。雑誌と同じで読者からのアンケートハガキが戻ってくるまで分からない。だからメルマガの場合、会員数が増えたとか減ったとかでしか、客観的に判断する材料がない。それがメルマガの問題点でもあります。

■ホリエモンの商品価値

——最も多い会員数を持っているのは、堀江貴文さんの「ブログでは言えない話」ですか。

1番多いのは堀江さんのメルマガで、1万5000人から2万人で推移していると思います。1万人を超えるということは、細かい取り分を考えなければ金額にして年間1億円じゃないですか。1年間で1億円稼げるとなると、「これはブームだ」と人は感じないわけですよ。「これは来るな」と思って始めたのが上杉隆さんかな。佐々木俊尚さんは堀江さんよりも前から配信していたのですが、堀江さんが始めたことで、有料メルマガに対する注目度が増したわけです。そこで「他にもこんな著名人のメルマガがあるよ」と堀江さん以前からやっていた人も話題になった。その後に、堀江さんが捕まったじゃないですか。塀の中から毎週メルマガが発行されるというのも不思議なんですけど、1年間で1億円稼げるという事実はインパクトがあった。そのことがキッカケとなって、次々に有料メルマガが出てきたんです。(注16)

注16:「時系列を整理すると、堀江貴文氏が有料メルマガを始めたのは2010年2月。上杉隆氏が有料メルマガを始めたのは2010年4月。2人は当時から共演することも多かったことから、2人の間で情報交換があったと推測しました。なお、堀江貴文氏の有料メルマガは2010年11月に有料会員数が1万人を突破しています。」と渡辺さんは解説した。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/30/news057.html

——東日本大震災以後に有料メルマガを始めた人がたくさんいますが、それはなぜなのでしょう。
 
2011年に東日本大震災が起きた時、メディア不信があったと思うんですよ。これは昔から言われていることですけど、「マスコミは真実を伝えていない」という物言いです。そうしたことを言う人は、「本当の情報はお金を払って手に入れるものだ」という考えを持つ。「マスコミは信用できないから自分が信用できるジャーナリストの話を聞く」ために、有料メルマガを買ってきちんとした情報を手に入れる、という考え方を持つ人が増えたと思います。その中の1人として上杉隆さんがいて、「彼こそが本当の真実を伝えている」と思った人が結構な人数になった。最盛期は1万人近く有料会員がいたんじゃないでしょうか。そう考えると、震災後の何年かで、有料メルマガだけを見ても1億円は稼いだことになる。

——現在の有料メルマガは、誰がどのくらいの会員数を持っているのですか。

津田さんのメルマガ「メディアの現場」の会員数は1万人前後だと思います。藤沢数希さんが「週刊金融日記」という有料メルマガをやっていて、トータルで会員数6000人から7000人はいると思います。金融のことを書いてそうなメルマガですが、実際には「恋愛工学」がメインです。具体的には、どうやったら女の子とエッチができるのか、というのを書いている。やまもといちろうさんの「人間迷路」が3000人くらい。佐々木さんの「未来地図レポート」も3000人近くはいると思います。10年くらいインターネットの世界で情報を発信し続けている人は、ファンがそこそこついている。彼らが有料メルマガを真の意味でおいしい収入源だと考えているかどうか分からないけれども、1つの安定した収入源としては考えていると思います。

■世代間のギャップから生まれる断絶

——以前、渡辺さんはメルマガの世代間経緯を第1世代から第3世代に区分していました。

第1世代の代表者は、やっぱり堀江さんですね。彼よりも前の有料メルマガというジャンルは、競馬や株式の分析がメインだったんです。会員数も100人とか、多くても1000人は行かない印象です。株式のメルマガを買う人たちは、月1万円以上、有料メルマガに支払っている場合があります。競馬も月数千円は取っている。100人の会員がいれば、月1万円のメルマガの収入が100万円になる。そういうメディアだったんです。つまり、狭い市場だった。それを堀江さんが、1万人の会員数を集められるメディアだと証明した。「じゃあ俺もやってみようかな」となって次々にやり出したという経緯がありますね。
 
第2世代は、津田さんとか、やまもとさんですね。彼らの支持層は30代から50代と年齢的には上なんですよ。書き手の年代的には、堀江貴文さんと同じなので、今思えば、あえて分ける必要もないかなと思いますが……。

第3世代は、イケダハヤトさんの「イケハヤマガジン」、家入一真さんの「家入学級」、宇野常寛さんの「PLANETS/第二次惑星開発委員会」。あとは、安藤美冬さん。書き手の方は、30代前半、もしくは20代の人たちがメインです。この世代の人たちの特徴は、有料会員数が第1世代や第2世代の方よりも少ない。勝手な予想ですが、多くは1000人以下だと思います。

安藤さんのメルマガはもう廃刊になっているんですけど、スタートは華々しかった。ツイッターなんかでも、「有料会員が100人突破しました」「200人突破しました」とうたっていました。「300人、400人突破しました」と書いていたんですが、それ以降は書かなくなった。もしかしたら、それ以上伸びなかったのか400人を下回ったかのどちらかだと考えられます。ボリュームからすれば「津田メルマガ」と同じくらいあった。そういう意味では採算が合わなくなったから止めたのかな、と想像します。安藤さんは2週間に1回だったんですけど、タイアップがあったり、編集者も入れたりと、クオリティーが高かったのですが、それでも続かなかった。もしかすると、高いクオリティーを維持することが大変になったのかもしれない。
 
——世代間で有料会員の考え方の違いはあるんですか。

第3世代の会員は、10、20代の若い年齢層が多いという印象です。そこで、第1世代や第2世代とは、価値観の断絶みたいなものがある。今の若い人は、ソーシャルゲームに月10万円を支払える。言い換えれば、ゲームのデータには課金できる。それは、私立の世代からすると、理解できない価値観かもしれない。

僕は、津田さんと中学が一緒だったのでよく知っているんですが、彼は、アルバイトした金で音楽CDをすごく買っていたんですよ。月に数万円くらいかな。今の若い人はおそらく、そうした行為を見たら「頭がおかしい人だ」と感じると思うんです。なぜなら、今の若い人にとって音楽ってただで手に入るものだと思っているからです。「YouTube」や「ニコニコ動画」でただで聞けるのに、何万円も払うなんて考えられない、と。本や音楽CDにお金を払うのっておかしなことだ、という感覚がある。だから同様に、有料メルマガにお金を払って読むのはおかしなことだ、という考えもある。
 
一方、堀江さんや津田さんの会員の世代は、情報にお金を払う感覚をまだ持っていると思います。イケダさんとやまもとさんの2人がトークバトルを行うイベントに行ったことがあるのですが、その会場のファン層は、おっさんが9割で若い人は1割でした。で、9割がやまもとさんの支持者。1割がイケダさんのファンという印象です。イケダさんのブログのPV数はすごい。でも、情報にはお金を払わないというファンが支持層になっている。そうした若者層が就職をして自由に使えるお金を手に入れても、情報や知識を得るために書籍とか雑誌、ましてやメルマガを買ってまでとは考えにくいですよね。

■炎上マーケットからどのように身を守るのか

——渡辺さんは、炎上マーケットの防波堤としてメルマガは成立するという意見を持っていますよね。そしてそれがメルマガの利点になる、と。

お金を払ってまでその記事を読みたいというのは、書き手のかなりのファンだと思うんですよ。中には冷やかしでという人もいますが。いわゆるウォッチャーですよね。炎上しそうなサイトを見つけて、都合よく文章を引用してPV数を稼ぐ。無料サイトでバナーをクリックしてもらうなどして利益を得ている。この場合、良いことを書くよりもマイナスの感情をあおるサイトの方が、PV数を稼ぎやすいんですよ。これは炎上マーケティングと言われているものなんですが、つまり、わざとあおるような情報を出す。

Hagexさんが炎上について、次のように指摘しています。韓国人や中国人の「悪口」あるいは「擁護」「年収」「お金ネタ」「男女関係」「常識非常識」「世代間」「ジェンダー」は、簡単にPV数を稼げるキーワードだと。右翼左翼の定義は面倒なので、あまり触れたくない話題ですが……。例えば、中国や韓国をたたくと右翼系の人が「よくやった」と記事を紹介する。左翼系の人は「それはおかしい」と言って記事を紹介する。逆に、中国や韓国を褒めると右翼系の人が「この反日が!」と言って記事を紹介する。そして、左翼系の「いいこと言った」と記事を紹介する。

男女関係は、男子の論理で女子をけなしたりとか、女子の論理で男子をけなしたりとか。例えば、「年収1000万円以上の男としか結婚したくない」と女子が発言したら「ふざけるな」 と男子が言ってくるみたいな……。あとは、人気のものに対してかみつくというのが炎上の作り方のようです。
 
過激な意見を言いたいんだけど、「炎上マーケットに乗せられるのは嫌だ」とか「失礼な言動に心が折れる」という理由で、「ブログでは書けない自由なことを書きたい」と思っている人にとって、有料メルマガは適した場所だと思います。どうでもいいところを突っ込まれると、うっとうしいと思いますよね。

それに、炎上商法というものがあった場合、自分で炎上するような文章を書かなくて、他人の文章を炎上させることで、PV数を稼ぐということはある。その時に、書き手が言いたいことの端っこを取り上げて「こんなこと言ってるよ」と言われても、それは不毛じゃないですか。

例えば、サッカー日本代表を見ていると、「インタビューがおかしい」「非難しすぎている」という一方で、「非難しすぎは良くない」という発言もある。そんなことを繰り返していたら、本質から離れた議論になってしまう。気が付いたら、「プレーが良いか悪いか」ではなくて、「批判することが良いのか悪いのか」という議論になっている。

悪いプレーだと判断したのなら、批判しても問題ないと考えるのが「普通の感覚」。ところが、普通の感覚に疑問を呈して、ああだこうだとなると、何だか分からなくなってしまう。そうした本末転倒な議論からの防波堤としても、有料メルマガというメディアが必要になる。「普通の感覚」を共有できる者だけで意見を交わす。それが、有料メルマガ本来の魅力ではないかと思います。

<了>

渡辺文重(WATANABE Fumishige)

1973年生まれ。福岡県北九州市出身。フリーランス編集者/ライター。有限会社ブンヤ取締役。パソコン雑誌のライターを経て、2003年に有限会社ブンヤ設立。携帯サイトの企画、運営、編集、執筆などを行う。主な分野は、サッカー、ゲーム、アニメなど。メールボックスに届く有料メルマガは、1週間で約100通。ちなみに、アニメの視聴時間は1週間平均1500分となっている。

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