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知床観光船の水難事故 救急体勢について

2022年4月29日16時現在、KAZU1の船体も海底100メートルで見つかり、被害者も新たに3名見つかっている。

前回は直接の事故原因の推定パターンを伝えたが、
救助や捜索のあり方について専門家意見をまとめてみようと思う。

当初、海上保安庁へ救助要請があったのは、当日の午後1時10分過ぎとのことだ。

下の地図から分かるように、すぐに救助に向かえば、まだ沈没前に到着することはできなかったのだろうか。

通常、ヘリコプターは時速240キロ、釧路航空基地から事故現場まで160キロ。単純計算だと40分かかる。

1時13分に救助要請、2時17分に最後の連絡とあるので、海上に赤い救命服が浮いていることが、目視できていたかもしれない。

実際、救助ヘリがついたのは、16時30分。
救助船は、17時55分だったとのことだ。

専門家の中には初動に遅れや問題はなかったのかの指摘があった。

この日、ヘリコプターは哨戒中で別の場所におり、また往復のガソリンや潜水士も載せないといけないため、一旦基地へ戻ってから出向いたとのことだ。

海保、警察、当該行政機関の瞬発的行動が欠如していた。本来ならば巡視船が数艇、救助ヘリを数機飛ばすべき
(中略)
海保だけでなく、陸海空自衛隊、警察、消防機関の総合的連携体制の構築が必要です。

※コメント
一般社団法人日本民間防衛連合会の金子富夫代表理事

摂取0度の海に投げ出されると、ものの15分で意識不明、30分で生死の危険をともなうものである。

こういった一刻も争う状況で、

◯哨戒中で基地にいなかった
◯往復のガソリン給油
◯潜水士を乗せなければならない
◯すぐに飛び立つにも準備含めると1時間以上かかる

とのことで、3時間以上現場にかかってしまう体勢のあり方は、救命体勢として不十分だったのかもしれない。

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