見出し画像

まいにちグライム/230725

Koz the Kid 3 - Kozzie

4日前の7/21。
Dizzee Rascalの『Boy In Da Corner』リリース20周年
しかし、それと同時にもう1枚のヤバいEPが野に放たれていたのであった…。

ロンドン東部・リュイシャム出身のグライムMC、Kozzie。
2012年の『Koz the Kid EP』、2016年の『Koz the Kid 2』、そして7年越しの本作『Koz the Kid 3』となっております。

レビューの前に、Kozzieについて少し。
最初に知ったのはYouTubeでLOTMを観ていたときでした。
LOTM3のSOXとのクラッシュ
こちら珍しく2部構成となっておりまして、
これはなぜかというと先攻Kozzieがあまりにもボコボコにし過ぎたのか、SOXが完全に諦めモードに。
そして日を改めてラウンド2開始という流れになってます。
まあ正直2人のリリックを完全には理解できませんが雰囲気でKozzieめちゃくちゃ強そうですよね。
まるで噛みついたら離さない番犬のよう。
そこからはとにかく「超アグレッシブなMC」という印象で、ファーストフルアルバムの『The Problem's Started』を聴いてからそのイメージは強くなり、現時点で個人的にグライムのMCで最も好きな方です。

そんな彼の最新EP、まず最初の感想はというと。

『やっぱドリルかあ……』

いや、ドリルもいいんですけど!
いいんですけども!
僕はグライム強めを期待していましたねえ…
というか『Koz the Kid 2』のリリース後にちょこちょこ出していたシングルが既にドリル多めだったのでそうなんだろうなとは思っていましたが。

ただ、めちゃくちゃカッコイイのは事実です。
あと構成が面白いです。

まず1曲目の"Stepped In the Scene"
こちらは2022年にシングルでリリースしていた曲ですね。初っ端いきなりバリッバリのドリルです。リリックを見るとグライムシーンに足を踏み入れるまで/あと、といったKozzieのバックグラウンドが描かれていますね。
それと少し気になったのは、どうやらメンタルヘルスに支障をきたしていたようで、それを跳ね返した強靭な精神の持ち主でもあるようです。

そして2曲目の"Not the Guy"
バーミンガムのMC・C4をフィーチャリングに迎えたこちらもドリルの一曲。
ちゃんと『シーフォーフォー、スローガンプリーズ』言ってました。

ドリルドリル、とは言いつつも3曲目〜5曲目はグライムの曲です。
3曲目の"Playing for Keeps"はやっとグライム!
Chipの"Hear Dis"に似ててカッケェです。

4曲目はなんとWileyを迎えた"Truth Is"
こちらもグライム。スクラッチ入れるのやっぱイイですね。

5曲目の"Exit"はフィメールMCのTia Talksを迎えた1曲。
ドラムパターンはグライムっぽいのですが、ベースはドリル。いわゆるハイブリッドなやつでしょうか。
個人的にTia Talksのバース、めちゃくちゃ好きです。

そして最後の6曲目の"Bands on Bands"はMCのフィーチャリングにWiley、そしてプロデュースにはあのビッグアンセム"Take Off"で有名な(だいぶ前…)Faze Miyakeを迎えたトラップ風味の一曲。

で、まとめると、ドリルだろうがグライムだろうが結局カッコ良かったらいっか!ハハハ!
という感じでした。

ただまあやっぱり"Spartan Remix"のような

「ウオォグライムやん!グライムやんか!なあコレめっちゃグライムやんなあ!?」

って曲が聴きたいのは変わらず。

みなさんも『Koz the Kid 3』、ぜひ聴いて一喜一憂してみては。
それでは。TRKでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?