2023アフター5スター賞 レース展望と考察

昨日の東京記念は、セイカメテオポリスの見事な勝利。5月の大井記念に続く、見事なS1制覇となりました。

まさに充実期に入ったという印象のセイカメテオポリス。この秋の活躍が非常に楽しみになる、そんな快勝でした。

一方、敗れはしたものの、昨年の覇者ランリョウオーも、王道の競馬で直線は一瞬連覇かという期待を持たせる、こちらも見事な走り

今回は敗れはしたものの、その高い力を見せる内容でした。

他にもミヤギザオウやマンガン、フレッチャビアンカにヴェルテックスも、改めてその力を示す走り。

各々がその力を出し切るような内容で、非常に見ごたえのあるレースで、秋の重賞戦線が楽しみになる、そんな期待を抱かせてくれる好勝負だったように思います。

さて、その興奮冷めやらぬ本日は、秋のスプリント戦線に向けたステップ重賞。アフター5スター賞が行われます。

本日は、このレースを分析着てまいりたいと思います。

【アフター5スター賞 大井ダート1200メートル】

アフター5スター賞は、大井競馬場1200メートルで行われます。

昨年のプライルード、一昨年のワールドリングと2年続けて3歳馬が制しているこのレース。3年前も、やはり3歳のブロンディーヴァが3着と、斤量の優位性を活かした3歳馬の活躍が目立っていることが特徴として挙げられます。

まずは、ラップタイプからレースの質を検討していきたいと思います。

2022年
12.2 - 10.5 - 11.4 - 12.5 - 12.4 - 12.7

2021年
12.1 - 10.5 - 11.3 - 12.5 - 12.4 - 13.5

2020年
12.2 - 10.5 - 11.4 - 12.5 - 12.4 - 12.7

近3カ年のラップタイムを見てみると、ラスト3ハロンにそれほどタイム差のない2022年、2020年、そして、ラスト1ハロンで大きく減速する2021年と、大井でのレースにしては珍しいバテ比べ、消耗戦の様相を呈している特徴が見てとれます。

そのことを踏まえて、次は近3カ年で馬券に絡んだ馬の血統構成を見ていきたいと思います

2022年
1着 プライルード(父ラブリーデイ 母父サクラバクシンオー)
【欧州キングマンボ系×欧州プリンスリーギフト系】

2着 カプリフレイバー(父サウスヴィグラス 母父ファンタスティックライト)
【米国フォーティナイナー系×欧州レッドゴッド系】

3着 クルセイズスピリツ(父サウスヴィグラス 母父バブルガムフェロー)
【米国フォーティナイナー系×日本サンデーサイレンス系】

2021年
1着 ワールドリング(父トゥザワールド 母父エンドスウィープ)
【欧州キングマンボ系×米国フォーティナイナー系】

2着 ニシノレオニダス(父ヨハネスブルグ 母父Sky Mesa)
【米国ノーザンダンサー系×米国エーピーインディ系】

3着 サブノジュニア(父サウスヴィグラス 母父カコイーシーズ)
【米国フォーティナイナー系×米国レイズアネイティヴ系】

2020年
1着 サブノジュニア(父サウスヴィグラス 母父カコイーシーズ)
【米国フォーティナイナー系×米国レイズアネイティヴ系】

2着 キャンドルグラス(父サウスヴィグラス 母父サンデーサイレンス)
【米国フォーティナイナー系×日本サンデーサイレンス系】

3着 ブロンディーヴァ(父スマートファルコン 母父サクラバクシンオー)
【日本サンデーサイレンス系×欧州プリンスリーギフト系】

まず全体的に米国血統の優位性が見てとれます。

さすがにスプリントで極限のスピードを保ち、なおかつそれを維持する力に関しては、アメリカ血統の十八番

ラップタイムと血統の相関関係がしっかり見て取れる構図です

そして、もう一点このレースで気になるのは、サンデーサイレンス系の絡む割合が低いこと

サンデーサイレンス系は、芝のレースで溜めて伸びる力に長けた血統

故に、ダートでスピードを最後まで持続させるという要素とは相反する力に長けているということになります。

当然ながら、このレースのようなダートスピードのトップスピード比べでは分が悪く、そのような傾向になっているのも頷けます。

まとめると、このレースのポイントは米国血統有利、そして、サンデーサイレンスの影響力が薄い血統ということになります。

では、それを踏まえて、本日の注目馬を挙げたいと思います。

【注目馬① ポーチュラカ】

このレースに強い3歳馬。今回は、何と49キロで出走できるということで、斤量面では、かなりの恩恵を受けることになります。

血統的には、父が米国系でスピード能力に長けたアフリートの血を引くバンブーエールと、このレースの傾向に合致します

テンのスピードは非常に良いものを持つ同馬ですが、今回は49キロというハンデを味方につけ、積極的な競馬ができる状況

血統背景、近両面双方から見ても有力な1頭です

【注目馬② ロードラズライト】

本日最大の惑星はこのロードラズライトと見ます

父ロードカナロア、母父ブライアンズタイムと、サンデーサイレンスの血を一切持たない同馬

それでも、父のロードカナロアのスピードをしっかり受け継ぎ、短距離戦でそのスピードをいかんなく発揮するレースで出世してきました

ロードカナロア産駒は、高齢になっても力を維持する産駒が多く、2走前のJRA交流では、距離短縮を味方につけ、豪快に差し切ってまだまだ力健在というところを見せています

前走は、明らかに距離の合わない1800メートル戦

ベストの距離に戻る今回は、一発が合ってもよさそうと見ます

【注目馬③ マックス】

もう1頭上げておきたいのがマックス

じっくりと力をつけ、現在は、他地区の交流重賞の常連ともなっている同馬

これまで主に1400メートル以上で走っていた同馬ですが、2走前にデビュー戦以来となるスプリント戦に出走すると、あっさりクリアと、そのスピード能力を見せました

ゴールドアリュールの系統は、自身のイメージと異なり、距離短縮やスプリント戦で素質を開花させるタイプが多いことも特徴

6歳を迎え、遅れてきた充実期とも言える今の状態であれば、ここでも良いパフォーマンスを期待できるのではないかと考えます。

以上、本日は、上記3頭に注目してレースを楽しみたいと思います。

予想はウマニティにて公開いたします。


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