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タンザニア、ムワンザの手押しポンプを訪ねて①

1ヶ月近く滞在していたアルーシャを離れ、ムワンザにきました。
私は水ポンプの会社に勤めているのですが、水ポンプを設置するためにはボーリング(地面に大きな穴を掘り井戸を作る作業)が必要です。
弊社はよくそのボーリング会社(T社)と共同で仕事をするのですが、上司にT社のタンザニア、ルワンダにいる方を紹介いただき、過去のODAの現場を回らせていただくことになりました。その時の様子を書こうと思います。
(色々書きたいと思いつつも時間取れずに溜まりまくってます。忘れる前に書かねばです。)

そもそも、なぜ回ろうとしたか

私は新卒の頃から国際協力に興味がありましたが、前職では先進国向けの製品担当になり、新興国向けの製品担当となるためには7,8年待って駐在するしか道がありませんでした。海外駐在しても、プロジェクトリーダーになってしまうということで、それだとマネジメント側になってしまい、もともとやりたいと思っていたこと逸れているなと思い、ODAを扱っている会社に転職することとしました。(かなり大雑把ですが)

転職前から分かっていたことではありますが、転職先の海外プロジェクトはことごとくコロナでの延期や、国によっては内戦などの治安状況の悪化で、なかなか渡航が難しい状況が続いていました。

そんな中、自分の中で、国際協力に興味があるものの、いまだその経験はなく、その道を進むかどうか確定するのに、また数年待たなくちゃいけないのか?という思いがふつふつと出てきました。

偶然、ケニアに留学している看護師の方を紹介いただき、その思いの丈を話すと、ひとまず行ってみればいいでは?という結論になりました。
会社に、休職してボランティアをしたいという旨を話すと、社長含めて理解を示してくださり、4ヶ月の休職をいただくことができました。
その中で、T社の専務や、T社の東アフリカ担当の方にも社長経由で繋いでいただき、現地のサイトを回るということに繋がったというわけです。

T社の方も2015年のプロジェクト終了以来、現地の状況がわからないということでしたので、私とJacobさんが回って現地の状況を知ることは、T社の方にとっても興味のあることだったのだろうと思います。本当に全てに感謝です!

Mwanzaという街

Arushaのキリマンジャロ国際空港からMwanzaへ飛行機で移動しました。

かなり綺麗でした!
カウンターは多かったですが、朝で運行便が少なかったからか二人しかいませんでした笑
ボーディング待ちスペース
ここしかありませんでした

1時間ほどで、Mwanzaという街につきます。ダルエスサラームに次ぐタンザニア第二の都市と言われています。
ダルエスサラームには行ったことがありませんが、確かに、タンザニアの中ではかなり栄えていると感じました。

ちなみにMwanza空港の様子です。とても小さい空港で、飛行機からターミナルまでの送迎バスは日本のバスが使われていました。

鳴門の文字がありますね笑
luggage claimもこちらだけ
これを見ると、本当に空港!?となりますね笑

ホテルへのチェックインののち、早速手押しポンプの現場に向かいます。片道二時間ほど、トヨタのランドクルーザーで走り続けます。30分もすると、流石のMwanzaも建物が無くなっていき、緑の光景が広がり始め(ちょうど雨季なので、本当に緑が多いです。)、少しずつ木と土でできた家が増えてきます。

まだ平な道ですが、村に入っていくとサファリ以上に凸凹が続きます…

初日は2つの村、3つの手押しポンプを視察しました。

Busongo村の手押しポンプ

Mwanzaはこのような石が積み上がった風景が多くみられます
Busongo村ひとつ目の水ポンプ
故障して水が出ませんでした。

各ポンプは敷設時にcommitee memberを5人ほど設定し、タンザニア水資源省の職員(district technician)が責任者となります。
このポンプは2021年の2月より故障した状態が続いていて、district technicianもお手上げ状態で放置されておりました。村の人に詳しいことを聞いてもあまり情報が得られなかったので、次の現場に向かうことにしました。

こちらは水が出る状態で、ちょうど水汲みの現場に遭遇しました。井戸の水位が下がってしまっていることもあり、乾季には水が全く出ないとのことでした。私がポンプした時は30回やって初めて水が出ました。そこから頑張ってポンプしても、少ししか水が出なかったので、20Lの水汲みでも相当大変でした。

持ち手も、ポンプがかなりハードに使われていることもあり、ベアリングが摩耗してハンドルがガタガタで、根本から一回折れていて、溶接した跡もありました。水汲みで一番何が大変かと聞くと「ポンプするのが大変」と言ってました。大人でも大変なので、子供がやることがいかに大変かがよくわかります。電動化して、少しでも手助けしたいと思いました、

水溜りができていたので、しっかり掃除するように指導

タンザニアはマラリア発生地域です。水溜まりがあると、蚊が卵を生み、かが多く発生します。蚊が多く発生すると、マラリアも多く発生し、結果、死人が多くなります。

ちょっとくらいの水溜り、いいじゃないかと思いますが、しっかりと大切さを教えて、掃除していきます。

Nyakahako村のポンプ

続いて、本日三個目のポンプです。
大雨が降ってきて、周りに誰もいなかったので話を聞けなかったのが残念でしたが、水も出ていて、比較的いい状態に保たれていました。

水が出るのを確認している様子

ここにだけフェンスがあるのは、プロジェクト終了時に大統領が訪問するから見栄えをよくしたとのことでした笑
既に全てのフェンスは破壊されておりました笑

アテンドしてくれたJacobさんは、なんでも答えてくれて、日本人慣れしているおかげか、時折言葉足らずになる私の英語を100%理解してくれて本当に助かりました。

途中で、黒魔術を行う家を見ることもできて、とてもいい体験でした。

次の記事で続き書きます!


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