noteの今と将来を語る

0話:プロローグ

はじめに現在2歳になる次男さんが生まれた時の話をしようかと思います。(いわゆる喩え話です。)
すこし前のことですが・・・ちょうど2年前も桜が散るのが早い季節だったのではっきりと覚えています。

その時の週末の日課は家族で3km先の荒川まで歩くことでした。妻いわく丈夫な子どもを生むにはいっぱい歩いたほうがいいのだとか、息子(長男)を生むときは運動不足で大変だったとかで、産休中で暇な彼女は毎日歩いていました。妻は自分にはもったいないヒトで、あるべき姿というかやるべきことを常にわかっている女性です。その日も1歳になる息子をオンブしつつ妻と荒川沿いの有名なサイクリングロードを・・・とくにこの時は桜が咲き誇る最高の散策となりました。

1話:どこまでも続く絶景、突然の産気

息子も疲れて背中で寝息をたてていました。今日は調子にのって歩き過ぎたなんて考え、そろそろ帰ろうかと思い振り向くと、妻が苦しそうな顔を・・・。えっ、ここで来ちゃったか!と予定日より早い産気に驚きつつ駆け寄ろうとすると妻がいいました。

「いつも寄ってくる…こんなアホが…この世はアホだらけなのかァ~!!byドッピオね。」(実話)

2話:ざわつく周囲、女神あらわる

たぶん心配かけないよう漫画好きの自分に合わせて最大限の言葉を発しようとしたのだろうが選ぶ言葉がかなりつらい。ダメだ。急な産気付けでちょっとヘン。妻も突然のことで心の準備がまだみたいだった。とりあえず救急車を呼ぶか?二人目とはいえ、こういう時の男は全く役にたたない。不幸中のさいここは有名なサイクリングロード。少し動転した自分は通りがかりがかった自転車乗りさんたちに看護師さんがいないか訪ねた。

「はい!わたし看護師免許を持ってます!」

神キタ━(゚∀゚)━!・・・なんたる偶然だろう。日頃の自分のおこないを讃えつつも、サイクリングウェアの女神様に言われるがままに近くのカフェへ移動した。ダージリンの美味しい紅茶があるんですよ〜。分娩室もついてるんですよ〜。道中女神は、妻が不安にならないよう他愛もないことを話しかけている。ありがたい。まだ、背中の息子はスヤスヤ。

3話:ダージリンの香りがするカフェ

カフェのラウンジ。看護師がいうようにダージリンの香りがする。「コレ読んでてくださいね!」と手渡されたのは「助産手引きの春。著書ダン・ブラウン」上下2巻。「うちでは旦那さんが助産婦の手伝いをする方針なんですよ。もう生まれてきそうだから早く読んでおいてね」と、奥からダンディーな男性が声をかけてきた。説明を聞くと、カフェのマスターをやる傍ら助産師を続けて13年になるとのこと、だから急な話で不安だろうけど安心してお任せくださいとのこと。無精髭が気になるが何はともあれ生まれるのであれば信頼するしかない。しぶしぶ、カフェのカウンターから分娩室へ移動し手渡された本を読み始めた。どこかからかクラシックが聞こえる。やや厚い本だったが挿絵が荒木風でおもったよりスラスラと読める。そして長男はまだスヤスヤ。

4話:クラシックの聞こえる分娩室

しまった。リラックス出来る雰囲気のせいでのんびりしてしまった。と後悔したのは、上巻を読み終え下巻に手をのばす頃。分娩室が賑やかになってきた。助産婦のひとりが駆け寄ってきて「準備はいいですか?先ほどこちらに一緒に来た看護師の横に立っていてください。」とキャッチャーミットを渡された。先ほどの看護師といわれても人数がいつの間にか増えてるし皆同じような格好をしていて見分けがつかない。下巻を読んでいない不安がよぎる。そもそもミットの意味がわからない。長男がまわりの騒ぎに気がつきむにゃむにゃし始めた。ミットには抗菌コート済みのシールが貼られている。

5話:出産、そして誕生

そういえば分娩台にも抗菌コート済みシール貼られてたな。と少しばかり強引な安心要素を見つけ心が救われる。分娩室はいよいよバタバタしてきた。「奥さん、大丈夫、大丈夫だからリラックスをして!」と助産婦がダージリン紅茶の準備をし始めた。「だめだ、リズムがおかしい。もっと音楽大きくして!」とその道13年の助産師が指揮棒を振っている。「ヒッヒフー、ヒッヒフー、あなたのひ・み・つーは・・・」妻にかぎってはよくわからないことを言っているがこんなときでも可愛とおもう。自分はというと例の看護師にどうすればいいか尋ねた。「キャッチャーミットってキャッチするためにあるのわかる?今からキャッチするものっていったら・・・わかるでしょ?ドカベン知ってる?知ってるよね?それと同じだから今は貴方が奥さんの女房役よ。覚悟を決めて!」という。いつもとは逆の立場でイイ女房か。悪くないなといわれるがままに覚悟を決めた。そして、分娩台の前でキャッチャーミットを構える。えもいわれぬ緊張感。里中のボールを受け取るドカベンはこんな心境なのか。次第に場の緊張が高まる。本の内容を反芻する時間がない。紅茶のためのお湯が湧いた。指揮棒が2mに伸びてきている。長男が分娩室に入ってきた。妻にかぎってはもうなにがなんなのかわからない。修羅場。来るっ!!

ドゴッ ガッ

想像していなかった衝撃。背中が痛い。どうやら壁まで飛ばされたようで目がくらむ。まだ気を失っては駄目だ。キャッチャーミットを確認する。その中には、その中には・・・・

たまごのようにかわいいたまごが。

ほっ、よかった。小さくガッツポーズをした。意識が遠のく中、妻が紅茶のカップに手をかける音が聞こえた。

6話:その後

カフェのソファーで目が覚める。妻と息子が看護師たちにお礼をいいながらなにか食べている。息子はそのまま手づかみで、妻はなにか振りかけながら優雅に。おつかれさま。起き上がって声をかけようとすると妻がこう言った。

目玉焼きには、やっぱり塩よね〜。

・・・・

僕は醤油派だ。

---------お・わ・り-----------

さて、拙い文章でしたが、一人ぐらいは共感できるキャラがいましたでしょうか?


noteは今、やるべきルールも仕様もありません。とてもカオスです。世の中の性格として(なぜだか)あれを整理してこの機能やあんなルールを・・・みたいなチカラが働きます。ある人は、そのチカラに対抗することがクリエイティブだといいました。それもそうだなぁ・・・・とも思うですが、でも、「何もないnoteを全力で楽しむこと」その行為自体がクリエイティブな活動なので、もっと楽しそうにすればイイと思いました。おしまい。

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